ワイルド・アット・ハート/ロバート・ハリス
反骨精神をむき出しにしてロックに狂い、ディスコで遊びほうけ、ヌーベルバーグに熱をあげ、カミュやサルトルを読みふけり、フランス映画「冒険者たち」に感動したり、学生運動に命をかけたり、フーテンになったりしていた60年代、70年代の悪ガキたちが、このバブルに浮かれる世の中を牽引しているだなんて。
信じられなかった。
昔の理想とか夢とか、アンチ・ヒロイズムとかニヒリズムとか、クールとかロックスピリットとか、そういったものはどこへ消えてしまったのだろう。
失業や破産も経験したし、離婚や親しい仲間との死別もあった。
何年もノイローゼでうつ状態もあれば、ギャンブルでとてつもなく大負けしたり、刑務所に入れられたこともあった。
でも、こうした辛いことと同じくらい、いや、それ以上の楽しいことが人生にあった。
だから、自分のスタイルを変えずにやっていくことができたのだ。
自分なりにやってみたいことを「100のリスト」として挙げ、・・・・そして、そんな新たな楽しみが見出せる人なら、「必ずしも日本にいなくてもいいんだ」という選択肢もでてくるかもしれない。
年齢なんて問題じゃない。
旅にロマンを求め、かつての夢を見知らぬ土地で再認識してみてはどうだろう?おそらく、いままでにない解放された気持ちにもなれると思う。
実存主義者たちは、こんな言葉を遺した。
「自由ほど辛いものはない。自分ですべてのことを決め、責任をもたなければいけないのだから」と。
楽しみに金のかからない人がもっとも幸福である(ソロー)
欲しいものを買うな、必要なものを買え。
必要でないものには何の価値もない。(大カトー)
自分のスタイルを裏切るような仕事はしちゃいけない。
なるべくたくさん旅をして、本を読んで、映画を見て、人と話して、恋をして、情熱的に生きることだ。
映画
冒険者たち、エーゲ海の天使、マラケッシュ・エクスプレス、海を飛ぶ夢
心の痛みがわかることによって、人をかばってあげたり、守ってあげたりすることができる。そこで初めてエンパシーを感じる能力―人間性を持った人間になれると思う。
生きていくうえで、人間性を培ううえで、傷つくこと、失恋すること、思い悩むこと、落ち込むこと、挫折することはすごく大切だ。
それを知らずにきた人間は、やはりどこか深みに欠ける。そんな気がする。
守りに入らない、勝ち金を絶対に数えない、
焦らない、欲をかかない、運を呪わない、神を冒涜しない、いやな奴にならない。
いつも楽しい時間を過ごそうとする立ち振る舞いが、自然に勝機を呼び込んでいく。
そう、まずは何をどこでやっていきたいかをシンプルに考える。その後に家族のこと、子供の教育、ビザ、永住権、言葉、住居問題など、諸々のことを考える。
多くの人は逆の順番で考えてしまいがちだが、これではなかなか大きな第一歩を踏み出せなくなる。小さなディテールにこだわりすぎて、これもできない、あれもできないと、行動範囲ややりたいことそのものを制限していますのだ。
毎年毎年、色々な国を転々としていたのでは落ち着いた生活が出来ないとか、子供の教育に良くないとかいった、ネガティブな考えは捨てることだ。
人間、やりたいことをやっていればどこへ行っても、どんなライフスタイルを送っても、楽しいものである。
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