掟破りの成功法則 夏目幸明
<海洋堂/宮脇修>
海洋堂には『これさえやめたらいける3箇条』があるという。
1.お金がないのに次々と新しい企画を進めない。
2.ヘンなものを出さない。
3.常にバクチを打ち続けない
・・・・・・つまり、宮脇はその3つを激しく続けてきた。
結局のところ、ホンマの才能言うんは、好きで好きでしょうもないことを、真剣に、長く続けることなんや。逆に、不器用なヤツが、5年、10年かけてモノになると鳥肌が立つようなもんを作りよる。
『クラスに40人おったら、1割ぐらいは変わり者がいるはずや。そいつらが買うてくれたら商売にはなる』
「なあ、こんなお笑いのようなことを大まじめに続けてきたんが海洋堂の歴史や。なあ、わかるか?これは“好き”とか“愛着”なんて小っちゃなもんがデカイものにかみつき続けてきた歴史なんや」
世の中に媚びて自分を曲げんことや。好きなことを好きなようにやる、遠まわりに思えるかもしれんけど、ホンマはそれだけがオマエの人生とちゃうんか?
沈む淵があれば浮かぶ瀬もある・・・
目の前の壁に挑戦したり、ぶつかったりするうちにこうなっただけですわ(笑)。
人生にはいろんな“壁”がありますやろ?鉄の壁、石 の壁、板でできてる壁もあれば実は紙、いうのもあるはずや。それが目の前に立ちふさがった時、どうしたらいいと思います?結局、力一杯ブッ叩いてみんこと には、それが何でできてるかはわからんのです。跳ね返された痛みで目が回ることもあれば、びっくりするほどカンタンに腕が突き抜けることもある。そんなこ とを繰り返しているウチに、こうなってただけですわ(笑)」
「心に花を思わずば、手先手練は人に勝れたれども、花を知る人とは云わず。未熟にても、心に花を思ふ人は、花を知りたる也」。いかに技術があれど、いかに器用であろうとも、愛情がなければ、ついに花を知る人とはなれない――。
<ソフト・オン・デマンド㈱/高橋がなり>
「人と変わったことをやり通すだけの意思と力を持っていたら、大抵食べていけますよ」(ソニー創業者・井深大氏)。
<㈱トーイズ/北原照久>
人が大事なものを見失う理由の大半は、他人との無意味な「比較」にある。実は、偏差値、給料、社会的な立場など、分かりやすい基準であるほど、比較に意味はない。世に、自らの絶対的な価値を見つけられず、世俗の価値にすがる人物がいかに多いことか・・・。
<創庫生活館/堀之内九一郎>
足が棒になるまで売り歩く、というのは残念ながら努力じゃないんです。足を棒にしなくてもいいように、効率のいいシステムを作る、商売をデザインするのが、本当の“努力”なんです。世の中には、ここに気付かずに、ただがんばっちゃう人が意外と多い。
「意外と、この振れ幅が大事なんだよ。少々のことがあっても、何ともなくなる」
それは「堕ちる時はとことん堕ちろ」と絶叫した昭和の名文学、『堕落論』の一節のようにも思える。
・座右の銘は?
流れに従って志を変えず。
<コロちゃん㈱/小竹守>
はなから負けるとわかる勝負に挑むこともある。結果、やっぱりボロクソに負ける。けどさ――やったってことには、意味がある。
その結果、たとえ大損をしてもいいんですよ。人生トータルで考えれば、場面、場面で人間として納得行く道を進んだ方がきっと大きくなれる。
<㈱テンポスバスターズ/森下篤史>
進化論の世界では、強いもの、大きいものでなく環境に適応できたものが生き残る―
ようは“余計なこと”が人間の可能性を拡げるというわけだ。フランスの微生物学者・パスツールは「偶然は準備のある心に味方する」という言葉を残している。
<まんだらけ/古川益蔵>
人に何を言われようと、どう思われようと、好きなことをやり続けること、これに尽きるんです。ボクは言ってみれば、社会からツマハジキにされてきた 人間です。かといって天才的な才能があったわけでもない。けれど、ついに『世間並み』にならず、自分を貫いたんです。そしたら意外なことが起こった。世間 がボクに付いてきてくれたんです。開き直るまでは大変でした。仕事も減ったし、友達も失った。だけど、道が開けてきたのは、それからなんです。
成功と破滅、堕落とストイック。対極にあるものはときに激しい相似形をとる。
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