君はこの映画を見たか! 吉村英夫
ままならぬのが人と人との関係である。
誰もが一生懸命に生きており、それなりに誠実に人生という一回限りの生と格闘している。
だが誠実だったら幸福になれると決まったものではないし、一生懸命だったら報いられるとは限らない。
それでも人は幸せを求めて生きていくし、努力を放棄しない。
大きな運命のなかで翻弄されはしても、人間が生きるってやはり素晴らしい。
悲しいけれども生きる価値にあるもの、それが人生だ。
サリエリは神に対して恨み言をを言う。
あの女たらしが天才で、真面目で誠実な自分がなぜ三流なのか。
なんと神は不公平なことか。すばらしい芸術はすばらしい人間性に根ざすとは限らないのである。
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