3/15/2008

2分でやせる!/大庭史榔









2分でやせる!/大庭史榔

骨盤が締まると、
・睡眠時間が短くなります
・内臓機能が上がります
・男性機能が高まります
・頭がよくなります
・気持ちが前向きになります
・当然痩せます

深呼吸をすると胸郭が開く

胸郭が開くとシーソーの関係のように骨盤が締まる

骨盤が締まれば痩せる

呼吸器に疲れのある人、あるいは腕に疲れのある人はうつ伏せになってしまいます。そのほうが楽に眠れるからです。
消火器が疲れている人は体を右下にすると楽に眠れます。
このように人の体というのは無意識のうちに治そうとしているのです。

胸肋関節が開けば仙腸関節が閉じ、胸肋関節が閉じれば仙腸関節が開く。
このような関係から、胸郭が開けば骨盤は締まります。締まった骨盤はすべての関節の中心となっているため、それにより体全体も締まります。当然頭骨も締まり、目がスッキリして頭も冴え、一日の仕事に活力をあたえることになるのです。
また、深呼吸をすることにより消火器の機能が少し低下します。消火器というのは副交感神経支配なのですが、深呼吸によって交感神経が旺盛になるのです。そうなることで食欲を抑えることができるのです。

大昔は空腹になると狩りに出かけていました。それが普通であり、また空腹のほうが感覚が鋭敏になり、どこに何がいるかというのが分かるようになります。

脳に異常があると必ず何らかの前兆が出るものです。手首、足首などの動きで片側に制限されるような違和感があったら動脈硬化を疑ってみてください。中高年になったら、手首、足首、そして首の動きは、日々しっかりチェックしておく必要があります。

3/14/2008

音楽観







音楽観
ライブの前に彼のソロアルバムをなんども聞いていたのだが、 生演奏には音楽する心の表情のすべてが伝わってくる音楽にはこれがどうしてもかかせないものだと思う。 映像に写しても、それはつたわらない。
永遠に私の心を揺さぶり続ける音楽を奏でる人。

3/13/2008

1つの「曲」を構成する3つの要素








1つの「曲」を構成する3つの要素/烏賀陽弘道コラム

「曲作りの力が秀でているミュージシャン」
「曲」を構成する3つの要素に分解する。

(1)メロディー(旋律)
(2)リズム
(3)ハーモニー(和音)

「メロディーを書く力」だろう。人の耳に残る、美しいメロディーを書く才能はミュージシャンとして何より強い。
ここで言う「メロディー」は何もボーカル・メロディーのことだけとは限らない。

2番目に、すぐれたリズムを書く力。これは意外に理解されていないというか、評価の対象から見落とされがちである。
最後の「ハーモニー」について。これは別にボーカルハーモニーのことだけを指すのではない。新しい音の重ね方、それまでになかったようなコードの響きを楽器で演奏してみせるミュージシャンも有能な作曲家だと言るだろう。

藤原ヒロシブログ02/16/2007









藤原ヒロシブログ02/16/2007
http://blog.honeyee.com/hf/




いわゆるお洒落な音楽が携帯でダウンロードされるとは思えない。
EXILEとか倖田來未とかドメジャーな曲がどんどん売れる状況。
でもこれが正解。これで良いんですよ、音楽業界は。
メジャーレコード会社は初心に戻り本当に売れるものだけ売れば良い。
売れるかどうかわからないけど、とりあえず、、みたいな税金対策アーティストはどんどん解約して会社自体はシュリンクして純利益を伸ばす。
本当に売れる本当に良いメジャーなアーティストになるための敷居をもっと高くする。

で、売れる売れないはさほど考えずに良い音楽を追求している人たちはどんどんインディペンデントになり、CDの売り上げに頼らずライブその他で稼ぐ。

音楽というのは心を豊かにするもの。懐を豊かにするのはおまけみたいなものだから。

ライブやフェスは盛り上がっているわけだし音楽自体は全然死んでない。

3/12/2008

音楽のレッスン






音楽のレッスン

Seth's Blogより:http://sethgodin.typepad.com/seths_blog/2008/01/music-lessons.html

あなたが音楽業界(の崩壊)から学べること
1.新しいものは古いものより決してよくない、少なくとも今は

2.過去の業績は、将来の成功の保証にはならない

3.コピープロテクションは、デジタル時代の空しい夢(pipe dream)だ

4.インタラクティビティはコピーできない

5.パーミッションは将来の資産である

6.消費者に恐怖を与えても幸福にはできない

7.これは重要:ビジネスモデルを変えるのは、過去の勢いがあるうちだ

8.ボブ・ディランのルールを思い出せ:これはただのレコードではなく、運動なのだ

9.新しいビジネスモデルが古いものほど「クリーン」でなくても、パニックになるな

10.壁に書かれた言葉を読め(*)

11.ロングテールを捨てるな

12.デジタルの力を理解しろ

13.有名人は過小評価されている

14.価値は、多数から少数に行くとき、あるいはその逆のとき生まれる

15.可能なときは、つねにサブスクリプションを売れ


コメント:これは音楽業界に対する教訓ではなく、他のビジネスが音楽産業の失敗を繰り返さないための教訓である。企業に生存権はない。消費者に見離されたビジネスは、消滅するのが資本主義のルールだ。かつてレコードが出てきたとき演奏家の組合が反対したのと同じ失敗を、レコード業界が繰り返しているのは、悲しい笑い話だ。

(*)コメントで指摘された:これは旧約聖書で「悪い前兆」の意味だが、ブログなどの「落書き」とかけている。

まつもとゆきひろ×梅田望夫

まつもとゆきひろ×梅田望夫(ITpro magazine/expo版)

シリコンバレーの連中は「世の中をよくする」という言い方をよくするんですよ。
make the world a better place.
changing the world for the better.

steve jobs氏が「世の中をよくするって、どういう意味だ」って聞かれて、
「簡単なことだ。過去に政府や大企業の一部の人にしか開かれていなかった可能性が個人に開かれるんだから、betterに決まっているじゃないか。当然だ」って。

若いエンジニアにとってはもう、たいへんなロールモデルですね。

僕は、そういうオープンソースのリーダーたちの価値観、「お金より、やりたいことをやることが大切」という、ぶれない価値観の持ち主がすごく大きなことを成し遂げだしたことを、勝手に拡大解釈してみたいって言う気持ちがあるんですよ。

世界における先駆者的象徴と見たい。

「まつもとさんみたいになりたい」っていう若い人たちが増えますね。

「ウェブ時代をゆく」梅田望夫








「ウェブ時代をゆく」

序章 混沌として面白い時代
「知的で明るい大人」
ネットが「個」の固有性を発見し増幅することにおいて極めて有効な技術であること。
混沌とした面白い時代
「個」が精神的に自立すれば、混沌の時代も全く新しい自由な可能性空間として見える。
「新しい職業」が生まれる可能性。
脅威はチャンスに・。
「パブリックな意識」を強く持つ。


福沢諭吉
「恰も一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」
養老孟司
「時代というものがあって、いまの時代は年寄りが威張る。そんな時代に若い人はどうすればいいか。いちばんまともな生き方は、年寄りがダメな世界で頑張ること。ならばウェブは格好の分野ではないか」
音極道茶室ブログ主
「全てのWEBエンジニアはいま『産業革命前夜』のイギリスにいる」
羽生善治
「学習の高速道路と大渋滞」
リーナス・トーバルズ
「リナックス・ハッカーたちが何かをするのは、それがとってもおもしろいと思うからで、そのおもしろいものをみんなと共有したいんだ」
江島健太郎
「いま我々はネットという突如として眼前に広がった『世界』に対してのみ有効な『第六感』を発達させる、長い長い進化の途についたのだ」
第一章 グーグルと「もうひとつの地球」
検索連動広告という大鉱脈、パブリックでオープンでフリー、富を生み出すエンジン

これからもパブリック空間に現れる新しい脅威なら、グーグルは迷わず内部に取り込んでいくだろう。
エリック・シュミット

    「グーグルは、コンピュータ・サイエンティストによって経営されている会社だ」

海部美知
「ウチの子供たちを見ていても、具体的なモノを買いたいという要求は最近あまりない。(中略)じゃあ何を面白がっているかというと、何かをクリエイトすることかな、と思う」
第二章 新しいリーダーシップ
アルビン・トフラーは現代を生きる人々の特徴として「貨幣経済の外側で活動する能力を高めている」と主張する。それは、ウェヴ進化を「経済のゲーム」としてではなく「知と情報のゲーム」としてとらえるべきだ、という私の問題意識と重なる。



吉岡弘隆
「世界でまともとゆきひろのように自分で作ったプログラムを公開している人は少なくなくて(実際大変多い)、それらのソフトウエを大雑把にくくって、オープンソースソフトウエアとかいったりするのだけど、世界中には無償の愛があふれているのである」
まつもとゆきひろ
「そんなに遠くない未来には(オープンソースで飯を食うことが)『簡単ではないけど実現可能な夢』と認識されるようになると、私は固く信じている」
石黒邦宏
「リチャードの書いたプログラムにはスタイルがあった。あばら屋でないれっきとした構築物でした。これは作品なんだ、文学と同じような芸術作品なんだ、と心から理解しましたね」「この間数えてみたら、十年連続で毎年十万行以上プログラムを書いたいたことになるんですよ」「成功するかどうかは、人生をうずめている奴が一人いるかどうかですね」
ジミー・ウェールズ
「基本的には人を信じること、人は正しいことをするものなのだという信頼がなければ、ウィキペディアのような共同モデルは成り立たない」
瀧口範子
「無数の人々が無数のことを自分でやるようになるようにつれ、貨幣活動の外側の活動がどんどん増え、貨幣経済と拮抗するようになる」「動機はさまざまで、その多様さ自体がこの変化の特徴なのだ」
小飼弾
「今までは組織への加入は『全人参加』がデフォルトだったのですが、ネットによってこれは『気持ちだけ参加』が可能になったわけです。そして今後は『気持ちだけ参加』こを普通になるのではないかと思います」
平野啓一郎
「人がただ自分のことしか考えなくなってしまう、自分にとって心地よいことにしか関わり合わなくなるという危惧は、やっぱりありますけど」
第三章 「高速道路」と「けもの道」
時間だけがすべての人に平等に与えられたリソースである。その時間を、自らの志向性と波長の合う領域に惜しみなくつぎ込む。それが個を輝かせる。大切な時間というリソースを自分らしくどう使うのか。そこがこれからはますます問われる。

考えてみれば、学者や芸術家の世界で超一流の仕事をする人たちは皆、自らの志向性を早い時期に発見し、自らの志向性と波長のぴったり合った対象へ深い愛情を持ち、対象に没頭し、長期にわたり自分の時間を惜しみなく投じ、勤勉なコミットメントを続けるという資質を共通に有している。しかもその没頭に終わりはない。



日本社会は、エスタブリッシュメント層の中枢に坐る大企業経営者、官僚、マスメディア幹部の大半が、いったん属した組織を辞めたという個人的経験をまったく持たない。だから「大組織を離れる」イコール「路頭に迷う」「人生のレールをはずれる」みたいな極端な表現をカジュアルに口にし、それがあたかも真実であるかのような錯覚を人々に与える。・・・・「好きを貫いて生きていけるほど、世の中、甘いもんじゃない」という大人の言葉は、日本社会の中枢にいる人々の傾向と表裏一体をなすものである。



大企業で成功する要素は、

1、配属、転勤など「自分の生活や時間の使い方を他者によって規定されること」を、「未知との遭遇」として心から楽しめる。

2、与えられた問題・課題を解決することに情熱を傾けることができる。

3、一緒に働く人への好き嫌いがない。仮にあっても、苦手を克服することを好む。

4、ルールを与えられるとそのルールの意味をすぐに習得してその世界で勝つことに邁進することに興味を覚える。

5、多くの人と力を合わせることに充実感を覚えるチームプレーヤーである。

6、「組織へのコミットメント」をいとわず、それを支える持久的体力にすぐれている。

7、忠誠心や使命感のほうが、個の志向性よりも価値が高いと考える。



人生の幸福とは「好きを貫いて生涯を送ること」だと私は思う。人からどう見えるとか、他人と比較してどうこうという相対的基準に左右されるのではなく、自分を信じ、好きを貫く人生を送ること。本当の幸福とは、そういう心の在りようにこそあると思う。



たとえば将棋の世界の「けものみち」とは、「将棋に勝つ」ということ以外の方法で、「将棋に関わって飯を食う可能性空間」のすべてである。いずれにせよ、将棋と将棋以外の異質なものを組み合わせるさまざまな営みにおける「人間の総合力」が試されるのが「けものみち」だ。



正しいときに正しい場所にいる。in the right place at the right time





遠山雄亮

    「そして今現在、この完成した高速道路を猛スピードで走っている『少女』がいる(中略)そうでなければ、島根に住みながらあれだけの力を手にする事はありえない」

aiai
「タダの高速道路が出来たのに、なんでみんな歩いてるんだよ!なんでどこにも行こうとしないんだよ!」
平野啓一郎
「僕らの世代は呪文のように『個性が大事』といわれつづけましたが、そのわりには学生時代には個性を発揮する機会もたいしてない」
アンディ・グローブ
「Only the Paranoid Survive.」
スティーブ・ジョブズ
「The only way to do great work is to love what you do.」
ロジャー・マクナミー
「若者はバンテージ・ポイントに行くべきだ」
第四章 ロールモデル思考法
「孤高の挑戦者たち」(今北純一著、日本経済新聞社)
今のネットビジネスの世界などもそうだが、エスタブリッシュされていない「新しい職業」の世界は、過去の実績や経験より、情熱のようなわけのわからない要素も、未来志向でポジティブに受け止められやすい。

ロールモデル思考法とは、ただ「誰かみたいになりたい」「こんな職業につきたい」という単純な願望から一歩進み、自分の志向をより細かく定義していくプロセスである。




小柴昌俊
「大事なのは、『自分はこれをやりたい』というものを見つけること。それが人生でいちばん大切なことです。もちろん簡単ではない(中略)それでも何とか見つけ出さなければいけない」
金子恭規
「もう一回若くなりたいですね。若い心を持って、スタンフォード大学やMITを毎日うろうろ歩いていれば、必ず何人かのとてつもない天才に出会えるでしょう。そいつらと一緒に大きな仕事をまたしてみたいですね」
第五章 手ぶらの知的生産
エリック・シュミット
「あなたのコンピュータの前にすわって、わずか一秒以内に、過去に書かれたすべての本を全文検索することを想像してみよう」
渡部昇一
「知的生活の重要な部分は本の置き場の確保ということに向かわざるをえないのである」
近藤淳也
「インターネットは知恵を預けると利子をつけて返してくれる銀行のようなものだ」
bookscanner記ブログ主
「ブログを続けたことで多くのことを学び、楽しい出会いに恵まれた」
茂木健一郎
「いまはごく普通の人でも、ネットというものを使うと、昔なら一部の公人にしか与えられなかった試練にさらされ、成長することができる」
第六章 大組織 VS. 小組織
「大きな組織」は入りにくく、いったん外に出たら再び入るのが難しいから、出にくい。一方、「小さな組織」は入りやすく、出やすい。「小さな組織」は、学歴や経歴より「いま何ができるか」が問われる傾向がある。

「炭鉱のカナリア」力
1、世の中と比べ、おそろしくゆったり時間が流れている組織は、要注意。
2、毎日同じことの繰り返しで変化があまりない仕事は、要注意。
3、新しいことを何もしないことが評価される社風は要注意。石橋を叩いて渡る堅実経営が悪いわけではないが、そのやり方だ体に染み付くと外で使えない人になる。
4、小さなことでも個に判断させず、判断の責任を集団に分散する傾向のある会社は要注意。
5、幹部の顔ぶれを眺めたとき、「その会社に関するプロ」ばかり重用されている会社は要注意。その会社の外ではまったく役に立たない。

「時代の変わり目」を意識して一番気をつけなければならないのは、優等生たちだ。優等生とは、古い仕組みのなかで、最も適応できてきた人たちだから、「一身にして二生を生きる」くらいガラッと変わった世界に、突然45歳とかで投げ出されてみると、いちばんに淘汰させる可能性がある。「古い価値観」を信じることができたから「いい学校へ、いい大会社へ」という「人生のレール」なるものを走ることができ、いまここで起きている大変化からも冷静に距離をおくことができているのかしれない。「古い価値観」を少しずつでも疑ってかかるといい。
グーグルのインターン経験者某氏
「八週間後には大学に戻る私たちが、グーグルのサービスを構成するソースコードのライブラリのすべて、開発中のプロジェクト計画の詳細はプロトタイプ、社員がメール代わりに業務連絡やアイデア出しのために日々更新するブログまで、何から何まで全部アクセスできるんです」
某日本企業の社長
「有事のときには、君が話してくれたような情報共有は、日本企業でも自然に行なわれるんだ。(中略)(平時でもこれを行なうことは)君が提起してくれた問題の中で、実現するとなるとこれがいちばん難しい話だな」
アンディ・グローブ
「組織内のカサンドラを大切にせよ」
第七章 新しい職業
● あらゆる面で徹底的にネットを活用すること。自分の志向性や専門性や人間関係を拠り所に「自分にしか生み出せない価値」(さまざまな要素からなる複合技)を定義して常に情報を発信していくこと(ブログが名刺になるくらいに。自分にとって大切ないくつかのキーワードの組み合わせで検索すると自分のエントリーが上位に並ぶようなイメージ)。
●自分の価値を理解して対価を支払ってくれる人が存在する状態を維持しようと心掛けること。
●コモディティ化だけは絶対にしないと決心すること。
●自らのコモディティ化に対してだけは「Paranoid」であるべきで、その予感があったら必ず新しい要素を自分の専門性やスキルに加えていくこと(そのときも高速道路を大いに利用しよう)。
●積極的に人間関係を構築し、人との出会いを大切にすること。
●組織に属するときでも「個と組織の関係」においてきちんと距離感をとって、組織の論理に埋没せず、個を輝かせようと努力すること。

コールトンは、ビッグヒットを放つタイプのミュージシャンを目指すのではなく、ネット上に「志向性の共同体」を形成し、ファンと一体となった親密な空間をマネジメントすることで生計を立てている。月収の内訳は、ダウンロード販売とCD販売でその70%。ライブ・チケット販売で18%。その他Tシャツ等オンライン販売。つまり、月収の大半は、無償でも手に入る曲にファンが自発的にお金を支払うことに依存している。
どうのようにして彼はそんな現在に至ったのか。毎日ブログを書き、少しずつ増えていくファンからの反応を眺めながらコールトンは、ファンはアーティストと友達になりたいのだという重要な発見をしたのである。

「スモールビジネスを作る」のと「ベンチャーを起こす」のはぜんぜん違うことだ。前者はこれまでの仕事や生活の延長で考え得るカジュアルなことだが、後者は大きな決心と責任を伴う「期限付きで挑戦するビジネスゲーム」である。スモールビジネスは、事業の成長も創業者や経営者のライフスタイル次第だし、先行投資は利益の範囲で好きなだけやればいい。極端な話、別に成長を目指さなくたっていい。
一方、ベンチャー創業者は融資ではなく投資で資金(リスクマネー)を調達する。それによって創業者は「失敗しても返さなくていいお金」を得て、投資家はそのベンチャーの株式を保有する。短期間で「ゼロから大きな可能性を秘めた成長事業に創造する」目標に向かってビジネスゲームが始まる。・・・・いつも時間に急かされた厳しい日常が続く。

某大学生
「『ウェブ進化論』を読んでネットの『あちら側』にわくわくした気持ちになったのだけれど、教授や親から勧められる就職先はみな『こちら側』の世界ばかりで、どうしようか悩んでいる」
梅田晴夫
「新しい世界は、そこに新しく入ってくる人たちをとても大切にしてくれる。そして何より新しい世界は面白く楽しかった。新しい世界を歩いてきたことに後悔は全くないよ」
小林秀雄
「心掛け次第で明日からでも実行が出来、実行した以上必ず実益がある、そういう言葉をほんとうの助言というのである」
アンドリュー・モートン
「(なぜGoogleはあなたを招いたのでしょうという問いに)私も知りたいですね(笑)」
終章 ウェブは自らを助くる者を助く


司馬遼太郎
「もしこの地球上にアメリカという人工国家がなければ、私たち他の一角にすむ者も息ぐるしいのではないでしょうか」
村上春樹
「君はただの吸い取り紙になるんだ。なにを残してなにを捨てるかは、あとになってきめればいいんだからさ」
アンディ・グローブ
「Sonner or later, something fundamental in your business world will change」
    「only the paranoid survive」(病的なまでに心配性は人だけが生き残る)

3/11/2008

無法者の定義







無法者の定義

丸山真男『現代政治の思想と行動』上巻(一九五六年、未来社)。
その〔無法者〕の理念型のメルクマールは、

1一定の職業に持続的に従事する意思と能力の欠如、

2『もの』への投入よりも人間関係への関心、

3不断に非日常的な冒険、破天荒の仕事を追い求める、

4仕事の目的や意味よりも、その過程で惹起される紛争や波瀾それ自体に興奮と興味を感じる、

5私生活と公生活の区別がない、

6規則的な労働により定期的な収入をうることへの無関心、もしくは軽蔑、

7非常もしくは最悪事態における思考様式やモラルが、ものごとを判断する日常的な規準になっている、

8性生活の放縦、

とされている(二〇四頁)。

江副浩正『不動産は値下がりする!』






江副浩正『不動産は値下がりする!』……神は細部に宿る余丁町散人(橋本尚幸)の隠居小屋 - Blogより

http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/index.html


題名はともかく、面白い本である。実業家の江副浩正だけあってディテールがいい。当たり障りのないようには書いてはいるのだが、ぽろっと本音が出ていたりなんかする。行間を読むべき本。地主を儲けさせるように仕組まれた悪名高き「日本システム」がよくわかる。


備忘録として意訳抜粋:


  1. お上が音頭をとってやる新都市開発は成功しない。ブラジリアを見ればよい。ブエノスアイレスは例外的に成功しているが100年かかった。新都市が魅力を持つのはうまく行って100年先。すでに生活があるところでないと上物を作っても「都市」とはならない。
  2. 容積率の緩和で都市部の「床面積」は爆発的に増える。道路幅による制限(従来0.4掛け)も港区では0.6に緩和された。何れ全区に広がる。
  3. 箱根は行楽地化する方向に行きつつある(地元の旅館組合の意向)。別荘地化することで洗練化し財政改革に成功した茅野市とは逆の方向だ。
  4. 東京23区でも地価が上がるところと下がるところの二極化が進行する。東京というだけで「連れ高」をしていた地域の地価の下落は避けられない。
  5. 田中角栄が「国策」としてすすめた地方大学の乱立が完全に行き詰まっている。教職員組合の抵抗が整理を遅らせているが地方大学の用地は結局宅地などに転用されることになるだろう。これが更なる地価下落を呼ぶ。
  6. 農地への課税優遇措置が結果として農地の宅地化を進行させた。農家は儲かったが膨大な供給過剰を招いた。農協などから資金を借りて建設した郊外の低層賃貸住宅の経営は行き詰まるだろう。
  7. 首都圏の広大な工場用地もやがて商業地・宅地として転用されるが地方自治体のゾーニング規制で進んでいない。これは小規模宅地の固都税軽減措置のため税収が減ってしまうからだが、この軽減措置は賃貸住宅の住民にとって不公平な富裕層優遇措置である。地価税を検討するべきである。
  8. 長期固定金利型住宅ローンのおかげでバブル期に比べ住宅取得コストは三分の一になった。住宅ローンは証券化されて農林中金などに売却されその資金でまた住宅ローンを貸し出すというサブプライムと同じことが日本で起こっている。これが地価を押し上げてきた。金利が正常化されるとこのシステムが行き詰まる。もともと低い金利に下げる余地がないので米国のように金利を下げて対応すると言うことも出来ない。破産する人が増えよう。最終的には国民の負担となる。
  9. 首都圏の住宅供給数は完全に過剰。これだけ住宅供給が多いのに、政府や地方自治体は「ニュータウン」などの公的供給を続けて赤字を膨らませている。天下り先確保のためだけの事業。
  10. もっとも人気のあるエリアでは今後も地価上昇が続く。ロンドンでもニューヨークでも一等地とそれ以外では家賃に50倍の差が付くのが当たり前。
  11. 優良な貸出先がなく、企業の資金需要が少ないため、不動産と住宅ローンにお金が廻りバブル的な状況になっている。
  12. 日本の製造業は10年前にピークを迎えている。これからの日本は沈み行く国とならざるを得ない。国民はもっと慎ましやかな生活をしなければならない。
  13. 日本国債の暴落はいつあっても不思議ではない。昭和55年のロクイチ国債の暴落では100円の国債が74円まで下がった。グローバル化したヘッジファンドの存在を考えれば今度起こると日銀の買い支えは無理だろう。
  14. 金利が上がると(正常化すると)新興デベロッパーは三割値下げしてでもマンションを売り切らざるを得ない(さもないと手形を落とせない)。更なる地価下落となる。
  15. 地価バルブの形成と崩壊は税制が大きく影響している(所得税との損益通算をめぐる日米両政府の動きなど)。
  16. 拓銀問題。そもそも北海道をめぐる構造変化で拓銀の使命が終わっているのに、オペレーションを継続させるためだけにリゾートなどに巨額融資を行い不良債権化した。政策に誤りがあった。現在もまだ同じようなビッグプロジェクトが続いている。何れは国民が負担する。
  17. 日本のREITの収益率がいいのは低金利のレバレッジを掛けているためで、金利が上がると(正常化すると)途端に行き詰まる。グローバルな投資ファンドは日本以外の国に資金を移すだろう。それが地価とJ−REITの下落を呼ぶ。そもそも日本のお金持ちは、J−REITなんかより利回りが高い米国債や豪ドルMMFで資産を運用している。
  18. 日本の中小金融機関がリスクの高いJ−REITや不動産投資に走る理由は、金融機関の数と人が多すぎるから。雇用問題。今後、金融機関からそれ以外にどうやって労働力を移動させるかが課題となる。
  19. 江副氏の同窓会(甲南高校)などで話題になるが、地方出身者でも一度東京で働くと老後になっても東京を離れない。高齢者には都心がいい。

「行間」部分を少し付け足しての抜粋である。つくづく思うのだが、都市サラリーマンが常に被害者であるということ。「人民は弱し、されど地主は強し」なのである。

3/08/2008

続 「ウェブ時代 5つの定理 」









続 「ウェブ時代 5つの定理 」梅田望夫



パラノイア(病的なまでの心配性)だけが生き残る。── アンディ・グローブ

遅かれ早かれ、ビジネス界の基本的なものは変わる。── アンディ・グローブ

最高の倫理観を持って、物事に対してオープンで正直であれ。決して隠し事をしてはいけない。── スティーブ・ウォズニアック

明らかに世界は「良い場所」になっているよ。
これまでは大金を持った大きな組織の人たちでなければできなかったことも、個人ができるんだから。── スティーブ・ジョブズ





不動産における三つの重要な要素は、「場所、場所、場所」とよく言われる。同じように、スタートアップの形成で重要なのは、「人、人、人」である。── ゴードン・ベル

チームワークは木のようなもの。コミュニケーションが幹の部分を形成し、根っこの部分には、お互いの尊敬と共通の目標の認識がなくてはならない。── ゴードン・ベル

好きな人と働かなければならない。── ロジャー・マクナミー

Aクラスの人は、Aクラスの人と一緒に仕事をしたがる。Bクラスの人は、Cクラスの人を採用したがる。── シリコンバレーの格言

世界を変えるものも、常に小さく始まる。

理想のプロジェクトチームは、会議もせず、ランチを取るだけで進んでいく。チームの人数は、ランチテーブルを囲めるだけに限るべきだ。── ビル・ジョイ

トップレベルのチームはマネジメント重視でなく行動重視でなければ駄目だ。── ゴードン・ベル





偉大なプログラマは金に関心がない、と言われることがある。これは必ずしも正しくない。ハッカーたちが本当に大切にしているのは、面白い仕事をすることだ。
でも、十分な金を稼げば、それからはやりたい仕事ができる。そしてこの理由から、ハッカーは莫大な金を稼ぐことに惹かれる。── ポール・グラハム

音楽会社に頭のいい人間はたくさんいる。でも問題は、音楽会社の人間はみんな、テクノロジーピープルでないことだ。── スティーブ・ジョブズ

私は自分のことをビジネスパーソンだとは思っていない。一度もそう思ったことがない。ビジネスのやり方は知っているけれど、一度も楽しんだことはない。私はテクノロジーを愛する。未来を愛する。解決策を考えることを愛する。そしてその解決策を信じるに至ったら、それを伝道するのを愛する。── ビノッド・コースラ

技術的な転位(大変化)は、常に勝者と敗者を生む。勝者とは、より早くその技術を導入できる企業であり、敗者は、立ち往生し、転換をはかれず、新たな技術をうまく使いこなせない企業だ。── エリック・シュミット





いま、世界は(以前とは)まったく違う。それは、君たち一人ひとりが世界中のどんなことについても「情報を得る力」を持ったからだ。私が学校に通っていた頃と、本当にまったく違う世界だ。── サーゲイ・ブリン

インターネットは、人間の最も基本的な要求、つまり知識欲と、コミュニケーションをはかること、そして帰属意識を満たすことを助けるものである。── エリック・シュミット

「すごい(Great)」だけじゃ不十分だ。いつも期待されている以上の結果を出せ。グーグルは「(誰かと比較して)ベストである」ことを到達点と甘んじない。それはあくまでも出発点だ。── グーグ10カ条の10





真に偉大な企業は、欲によってではなく、情熱によってつくられる。現在の市場環境は、強い情熱を持ったアントレプレナーを見つけるための素晴らしいフィルターである。── ウィリアム・ガーレイ

偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたがすることを愛することだ。まだ見つかってないなら探し続けろ。落ち着いちゃいけない。まさに恋愛と同じで、見つかればすぐにそれとわかる。そして素晴らしい人間関係と同じで、年を重ねるごとにもっと良くなる。だから見つかるまで探し続けろ。探すのをやめてはいけない。── スティーブ・ジョブズ

「ウェブ時代 5つの定理 」梅田望夫






「ウェブ時代 5つの定理 」梅田望夫



1、アントレプレナーシップ

「アントレプレナーシップ」を支える「常軌を逸した熱」は、「やりたいことをやる」という気持ちと、「社会をより良くしたい」という思いの組み合わせによって持続する。お金が最優先事項では長期にわたってそういう熱が持続しない。倫理性と経済性が融合したシリコンバレーのそんな独特の論理が、仕事の面白さを倍化させ、強い「働く意欲」の源になっている。



2、チーム力

創造性を生むための第2定理は「チーム力」である。どんな優れた人も1人では何もできない。自分にできないことができる人たち、自分にない能力を持った人たちと、どうチームを組んでいかに仕事をするか。ここに社会として組織として創造性を生むカギがある。

突出した一握りの天才だけがユニークな創造性を発揮して、革新的な技術や製品、新しいビジネスモデルをつくり出したわけではない。そこにあるのはワンマン主義ではなく、むしろ透徹したチーム力である。

「強い力を持った個」同士がスポーツ感覚で戦略的にチームを組んで疾走するイメージ。異分野の「その道のプロ」が組むことで相乗効果をたたき出す世界だ。

Aクラスの人はAクラスの人と一緒に仕事をしたがる。Bクラスの人はCクラスの人を採用したがる。



世界を変えるものも、常に小さく始まる。理想のプロジェクトチームは、会議もせず、ランチを取るだけで進んでいく。チームの人数は、ランチテーブルを囲めるだけに限るべきだ。。「世界を変える」イノベーションを生む一番大切なことは、資金でも設備でもなく、情熱を持ったわずか数人の力を結集して爆発させる「チーム力」にある。

高いモチベーションを持続する少数精鋭からチームが成り立ち、目標を共有し、会社や作品の成長を目指し、チーム全員が同じ目標に向かって走る。その幸福感、高揚感から、創造性やイノベーションが生まれるのだ。



3、技術者の眼

21世紀のビジネスは、科学と技術を抜きにして考えることはできない。これまでに述べたアントレプレナーシップとチーム力を、その根底で突き動かしているのが「技術者の眼」だ。

「大きな技術の流れ」に逆らって何かを達成し、短期的にどうにかなっても、長期的には成功を持続できない。そんな経験則が、社会の隅々にまで存在する「技術者」系リーダーたちのすべての意思決定の前提として、根強く存在している。そんな基盤があってこそ、グーグルのようなスケールの大きい創造的イノベーションが生まれるのである。



4、グーグリネス

グーグリネスとは、ウェブ時代をリードするグーグルという会社の気質やグーグルらしさを表す言葉だ。

グーグルの経営・組織・文化における独自の論理は、ここまで取り上げた「アントレプレナーシップ」「チーム力」「技術者の眼(め)」が、高いレベルで統合された最新で最良の実例と言える

オープンソースの世界では、経済的な取引という概念も、雇用関係を基盤とする組織的指示命令系統も存在しない。つまり他者に何かを強制する道具立てがまったくないのだ。にもかかわらず、参加者の自発性だけに委ねられて、大きな価値を生み続けている。インターネットが私たちに突きつけている現代の謎の一つである。

インターネットと情報は、肉体ではなく頭脳の限界を大きく拡張するから、21世紀は「頭脳の拡張」の世紀となる。

となれば、行き着く先は「時間」。「時間」だけが私たち一人一人に平等に与えられた貴重な資源だ。グーグルは「頭脳の拡張」の世紀のリーダーであるとともに、私たちが自発的に過ごす「時間」からしか創造的イノベーションは生まれない、という思想の信奉者なのである。



5、大人の流儀

若い世代への信頼と励まし

インターネットは、特に若い世代の「時間」と「距離」と「無限」についての概念を揺さぶり、人々の世界感覚を進化させている。そんな「時代の大きな変わり目」においては、異なる価値観を持つ世代の間で軋轢(あつれき)が起こりやすくなる。

そのときにいちばん大切なのは、成熟した大人の側こそが若者たちに向け、心が萎(な)えるような言葉を浴びせるのではなく、前を向いて生きる希望を生み出すような素晴らしい言葉を発し続けることである。そのためには、新しい技術や新しい事象を前にして、何歳になっても前向きにそれを面白がる気持ちを持ち続けなければならない。そしてオプティミズムに満ちた未来志向のわくわくする言葉で、若者たちを勇気付け、鼓舞するのである。言葉の力を信じて、大人たち一人一人がそういう営みを続けていくことによってしか、創造的な社会は生まれないと私は思う。



どんな人も最初は何者でもない。グーグルの創業者も普通の大学院生だったし、ジョブズがアップルを始めるときに何の実績があっただろうか。「世界を変える」新しいものを作り出す人は、何者でもないところからいきなり出てくる。それをシリコンバレーの大人たちは皆、過去の経験から骨身にしみてわかっているから、若者たちとの接し方が他の地とは、特に日本とは明らかに違う。

若者たちに志向性の追求と個性の発揮を奨励し、挑戦を促し、真摯(しんし)な失敗に対してはおおらかな態度で接していく。そんな成熟した「大人の流儀」がイノベーションを育む苗床(なえどこ)となるのだ。

3/06/2008

脳を鍛えれば今までの10倍うまくいく









『脳を鍛えれば今までの10倍うまくいく』ビル・ルーカス:著・牧野元三:訳

脳を正しく扱うための10のアドバイス

1.十分に水分を補給しておくこと。
 あなたの脳は、「電気回路」を効果的に機能させるために多量の水を必要としている。

2.定期的に休憩して、身体を伸ばすこと。
 脳が十分に機能するためには、酸素を含んだ大量の血液が必要である。立ち上がるだけで、血液の流れが20%も増大する。

3.いつも最初に全体像を示すこと。
 あなたの脳は絶えずつながりを作ろうとしている。したがって、最初に全体像を示しておくことにより、細部に注意を向けることを好む人にも、物事の意味を理解したり、特定のテーマに関して自分が知っていることをすべて集めたりするための時間が与えられる。

4.人々に向かって長時間一方的に話し続けないようにすること。
 あなたの脳は、一度に一定量の新しい情報しか取り入れることができない。話し手の力量が大変優れているのでない限り、聞き手の脳は20分ほどで停止してしまう。

5.情報を伝える方法に変化を持たせること。
 私たちの頭は一人ひとり異なっている。視覚的な情報を好む人もいれば、聴覚的な情報を好む人もいる。また、立ち上がって何かをすることによって情報を取り入れることを好む運動型の人もいる。

6.集中力の持続する時間についても考慮すること。
 流れに乗っているときは仕事を続けると効果的であるが、20~30分ごとに定期的な小休止を入れると頭は仕事を継続しやすくなる。

7.大きな課題はいくつかの小さな部分に分けて、取り組みやすくすること。
 いくつかの小さな要素に分解することによって、頭は大きな問題に取り組みやすくなる。

8.ユーモアを用いること。
 笑うと、緊張をほぐす働きを持つエンドルフィンと呼ばれる化学物質が分泌されることがわかっている。

9.よりよい成果を出させたければ、恐怖心を与えないこと。
 わたしたちの脳は、ストレス下では、生き残ることしか考えることができず、より高度な思考作用が効果的に行なわれることはなくなる。

10.必ず十分な睡眠をとるようにすること。
 必要な睡眠時間は人によって異なるが、多くの人にとって、夜の睡眠は7時間以上なければ十分とはいえない。脳が疲労しているとき、脳はうまく働かない。

今から24時間前までを振り返ってみましょう。あなたは、脳の世話をどの程度心がけてきましたか?
あなたは10の簡単なヒントの中で、十分に生かしているものはいくつありますか?
あなたの生活には、どこかアニーの日常と共通している部分がありますか?

意識していないしできない

意識しているができない

意識していてできる

意識しないでもできる

「他者を模倣することによって確実に恩恵を受けるための10の方法」

1.組織の中であなたが最も尊敬する人々と共に時間を過ごすこと。
 わたしたちは、非常に短時間のうちに、身近にいる人々の持つ行動様式や物事への取り組み方から影響を受ける。したがって、分別のある時間の過ごし方をすることはとても大事である。

2.あなたが選んだ仕事の現場の中で、最も尊敬できる人を見つけて、彼らが実際に仕事をする様子を観察できる方法を考えること。
 もし、自分の関わっている分野における最高の人々を見習うことができれば、あなたの成功の確率は高くなる。

3.自分の仕事ぶりを改善したいと思う領域を選んで、組織の中でそれを一番よくこなす人物を見つけること。
 この種の具体的な模倣は、スキルを改善するための非常に積極的な方法となり得る。
例:会議の司会。フィードバックの方法。

4.模倣するための良い手本と提供するテレビ番組や映画を探す。
 あなたの脳には、真似をする特性が備わっているので、脳に吸収させる情報には注意を払わばければならない。

5.尊敬する人々の伝記を読む。
 伝記には、わたしたちの見習うべき、成功を招く行動についての洞察が含まれている場合が多い。

6.意識的に、職場であなたが見習いたいと思う人々と昼食を共にする。
 わたしたちは昼食の時間を無駄に過ごしてしまう場合が多い。あなたが尊敬する人々と交友関係を持つことができれば、彼らの成功の方程式を発見するチャンスは高まる。

7.様々な分野において、あなたが手本にしたいと思うような行動をとっている人々を見つけて、彼らと交友関係を結ぶこと。
 自分とは異なる仮説を持っている人々と一緒にいるときに、有用な洞察が得られることが多い。

8.職場にいる否定的な傾向を持つ人々と、不要な時間を共に過ごすことのないように留意すること。
 あなたは何らかの形で、彼らの持つ否定的な傾向の影響を受けてしまうことになる。

9.困難な状況が見事に処理されるのを見たら、そのやり方を書き留めておくこと。
 物事がうまく行ったと感じる自分の感受性を大事にすること。

10.あなたが手本にできる人々のネットワークを広げるための、交友と学習の機会を探すこと。
 これはあなたが、「あらゆる種類の鳥たちの群れに加わる(フロッキング)」ことができるようにする方法である。

3/05/2008

03/04nata











02/28nata


「プラス勘定の人間」

「与え好きの人間」

認め、ほめ、伸ばしてあげると

欠点は放っておくことである。

すべて必要、必然

(1)約束を守る。
(2)自主的にやる。
(3)逃げない。
(4)自慢しない。
(5)人の足を引っ張らない。


謙虚に生きる

「人を喜ばせる」

「現状肯定」

感謝の心

趣味を仕事にするのが一番いい


「ほめて育てる」

素頭のよさ
(1)応用力(物事をどう展開すればいいか自ら考える力)。
(2)即答力(答えを必要とする問題に迷わず即座に対応できる能力)
(3)即行力(課題に対して即座に行動を起こせる力)。

3/04/2008

オタクBARコンセプト案










「オタクBARコンセプト案」




☆客層

通常はアニメ・漫画・映画のマニアが飲みに来るラウンジバー

ベタなオタクバーでは無く、ターゲットを30代から50代前半にして、一般でも入りやすくして、実際作り手側が遊びに来れる店にする。

※スペシャルday!年に何回かあるオタクの祭典(コミケ・ワンフェス・ジャンプフェスタ等)に合わせた期間は、世界中から来るオタクが集まれるような告知とスペースを提供できる店。


☆用途有り!

1)個室が作れるなら、予約室にして(アニソンカラオケ専用・オフ会などに使用)

2)定員に、レベルの高いコスプレだけOK、後はNG

3)店の中にガチャポンを置く(100円~200円のフィギュア)

4)ショーケースを置くなら、レアなアイテム展示する


内装
シンプルな作りな木目とコンクリート撃ちっぱなしが理想!

1)オールドファン的に、ちばてつやに矢吹ジョー・永井豪にデビルマン・松本零二にキャプテンハ-ロックとか店の壁に一点もを書いていただく。パイプはあります

2)最近で言えばエヴァンゲリオンの制作会社GAINXも知り合いなので

「BAR NERV」と、公認をもらえるかも!

3)「BAR 尸魂界」(ソウル・ソサエティ)ジャンプ連載中の人気漫画&アニメ知り合いなので書き下ろしを書いてもらう


☆企画

1)第三金曜OR土曜深夜2時から開催・コンセプトデー

(例えば:特撮ナイト、千葉真一ナイトとかモニターを解放にし、持ち込み秘蔵DVDの上映を見ながら酒を飲む etc)

2)インターネットを開放して、リアルタイムでチャットしてもよし。

3)アニソンオリジナル歌手のアンプラグドLIVEを主催(ささきいさお・水木一郎・堀江美津子・景山ヒロノブ etc)

4)GERU-C閣下のアニソンノンスットップナイト、爆音でアニソンを聞きながら酒を飲み歌い騒ぐ!






出展先候補

第1案・秋葉原、中野、池袋、東京三大オタクの聖地、確かにニーズはあるが基本的に酒を飲まない若いオタクを無視するならばここではないと思う。


第2案・中央線沿線、何故かというと、この沿線上に主だったアニメ制作会社があるので、関係者がお忍びで来やすい、だが外れて吉祥寺だと思います、それ以上だと23区内が行きづらいのでは?


第3案・下北沢、リッチ条件の良さとサブカルチャーに愛情のある街のイメージがある。

芝居、ロック、ファッション等マイノリティーな臭いがバーのコンセプトに合う。


第4案・三宿・中目黒・駒沢、単純に少し離れた場所でマニア感を打ち出す。


第5案・川崎、既にこのコンセプトに合う客層を発掘している川崎クラブチッタ「バーアティック」と、相乗効果を狙う。

3/03/2008

沖縄を撃つ! 花村萬月














沖縄を撃つ! 花村萬月

瀬長島
大城食堂は、佇まいからしてちがう。那覇は泉崎だと思う。
真栄原社交街入り口、臓物屋。
首里の御殿山(うどんやま)
国頭郡大宜味村の前田食堂
歓会門(宜野湾市大山)
前島のピンサロ
波之上、辻二丁目が那覇のソープ街
真栄原新町
珍珍洞
福州園


金城米子「霊能の世界」

私に言わせれば音楽は、じつは数学の一ジャンルである。
明確なビートは音楽が数学的であることを否応なしにあからさまにする。バッハを聴いて数学的快感を覚えない者、数学的な美を連想しない物の感受性を、そして能力を私は疑ってしまう。
けれど物事を判断できぬ不明瞭好きな雰囲気人間は厳然たるものに対して腰が引けてしまう。なあなあで生きている救いようのない弱者にこそアコースティック信仰はふさわしい。それにしても、自然保護バカとアコースティックバカが微妙にかぶるのが、また鬱陶しい。

人は矛盾のかたまりだ。ある面では善き人であり、ある面では愚かであり、ある面では悪を為す。こんな当然のことを書くのも気恥ずかしいが、沖縄の人は、よい人扱いをされたら気をつけたほうがいい。あなたをよい人扱いするその者は、あなたを飼い犬のように思っている。善悪という重要な価値判断を、当事者を差し置いて一方的に決め付けてしまう傲慢は、まるでペットの従順さをよいものとするよき飼い主の遣り口だ。

「ヤマトに負けるな!ヤマトをぶち殺せ!」金城真吉(天才ボクシング指導者)

カフェ文化











カフェ


 カフェといえば、先日の日経新聞でも大阪大学の鷲田清一学長(「モードの迷宮」が『マリ・クレール』に連載されていた88年頃、たいへんお世話になりました)が、17世紀後半に英国で生まれたコーヒーハウスのような、初対面の人が、世代を超えて政治や社会について話し合うカフェを作っていくべき、とインタビューに答えられていた。

「日本にこれまでなかった喫茶店を作りたい。……日本人は、同年代、同職種など、つながりのある人とばかり話をしています。ところが、……『あうんの呼吸』が立ち行かなくなったいま、見ず知らずの人と議論する作法を磨く必要があります。」
 そこで、今、阪大と鉄道会社と喫茶店の三者が組んで、コーヒーハウスを立ち上げる計画が進んでいる、という。

3/02/2008

石田衣良











石田衣良agora2月号インタビュー


格差が生じるると人はなぜかつまらない見せびらかしに走るんですよね。
成り上がった者が満たされなかった頃の自分に復讐するかのように、予算目いっぱいまでお金を使っちゃう。
でもギンギラギンにカッコ悪いよね。
ダイヤがいっぱい入った時計とか、曜日ごとに違う色のロールス・ロイスなんて、一旦手に入ってみれば下らないものなのにね。

お金を持った後、何をするかが大事だと思うな。

昔の日本には、何かが流行ると「それは違うよ」と抵抗して流れにブレーキをかけられる人がいましたよね
今は、流行っているから、視聴率を取っているから、お金があるんだからいいじゃん片付けて、みんながみんな流されている。
自分の中に皆とは違う価値観を持ち、じっと耐えることができる日本人が少なくなった気がします。

3/01/2008

雇われない生き方









雇われない生き方

1.雇われている間にあなたが売っているのは時間
(Income for dummies.)

 ●あなたの本当の売り物は何か?
 ●何が収入の源泉になっているのか?
 ●雇われていると、それが分かりづらくなる
 ●もし、時間を切り売りしているとしたら、
 ●それは、あなたでなくてもできる
 ●大切なのは、あなたの価値とあなたの時間は別物であるということ
 ●あなたが生み出すものに価値がある限り、
 ●あなたがそれにどれだけの時間をかけたかは、
 ●それに価値を見いだす人にとっては無関係
 ●時間を切り売りする限りは、その価値は時間でしか値踏みできなくなる


2.得られるのは特定の目的にしか役に立たない経験
(Limited experience.)

 ●経験は何をしていても得られる
 ●そして、何もしていなくても得られる
 ●雇われている間に得られる経験は特定の目的にしか役に立たない
 ●特定の仕事に必要な専門知識と、
 ●お金の問題に悩まされることなく生きていくための知識と、
 ●どちらを選ぶか


3. 生涯続く放し飼い
(Lifelong domestication.)

 (割愛)


4. “分け前”をシェアする相手が多すぎる
(Too many mouths to feed.)

 ●雇われている間は、“分け前”をシェアする相手が多すぎる
 ●あなたは自分の働きの一部しかもらえていない
 ●そして、一握りの人たちが残りの大半を手にしている
 ●投資家、あるいはオーナー経営者


5. 実態はプロのギャンブラー
(Way too risky.)

 ●会社ではその中のルールに従うのが当然
 ●フリーランスはルールフリー
 ●会社員の収入源は1本
 ●フリーランスの収入源は複数
 ●会社員は安定、フリーランスは不安定、と言われる
 ●いつでも解雇される可能性がある状況を安定と呼べるのか?
 ●収入の手段を自分の手の届かないものに任せている
 ●あなたの本当の職業は、プロのギャンブラーと言うべきだ


6. そもそも「ボス」という言葉は…
(Having an evil bovine master.)

 ●ボスというのは最終的に倒す相手だ
 (注:日本語では「上司」ですが…)。


7. 稼いでいるというより施しを受けている
(Begging for money.)

 ●お金を稼ぐことが、人の許可に左右されるのと、
 ●自分の裁量で決められるのと、どちらがよいか


8. クローズドな社会生活
(An inbred social life.)

 ●置かれる環境を選べない
 ●勤務地、職場、人間関係


9. 余計なことを考えなくて済むという不自由
(Loss of freedom.)

 (前半割愛)
 ●自分が好きなことをして、もっと楽しもう


10. 幻想の前に骨抜きにされる
(Becoming a coward.)

 ●今の職場が働きやすく居心地も良い、ということは
 ●《何か》がそのように感じるように仕向けているに過ぎない

2/27/2008

骨法の完成 堀辺正史













骨法の完成 堀辺正史

勝っているときはイイ恰好もできるわけですよ。逆に負けに追い込まれたときにどういう精神状態が闘いの中で見られるのか。
ヒクソンっていうのは選手としても尊敬できますけど、人間性を見せないという部分では非常に演出がうまいなって気がします。
だから強いことは認めるけれども、彼が最近、自分のことを「侍だ」とか言うことに関しては、ハッキリ言わせてもらえば不愉快ですね。
自分を犠牲にすても公のために尽くす精神ってのが侍精神というのだからね。

非日常状態で耐えられる人間力がためされる
苦しいこととか、つらいことに耐えている力が、やっぱりね、男がこの世の中を生きていくときに一番頼りになるもんなんです。何事にも動じない精神と何回やられたってもう一回立ち上がるっていう精神さえあれば、この世は貧乏だって生きていけるんですよ。だから簡単にいってそういう肝の力っていうか度胸を作るっていうことですね。

上品と下品は背中合わせ。下品も極めれば上品になるということですかね。だから、前田日明にはそれを貫いて欲しいですよ。変に文化人みたいになってほしくない。

用美道とは、
「用」とは、実用を離れざる心
「美」とは、練磨を尽くして無駄を省く心
「道」とは、技を殺して人を殺さざる心

武道とは、すなわち「野蛮を知性に逆転する論理であり、日本が世界に誇れる文化である」と。
武道では「状況不平等」の作りをもって、大きい人、重い人、力の強い人などの「前提不平等」を逆転することが可能なのである。つまり、武道の競争原理は、毒(状況不平等)をもって毒(状況不平等)を制する、ところにその本質がある。

物理的に逃げられない状況を最初から作っておいて、そこで戦うというのは、本質的に武道の競争原理とは異なるんです。自分の意志で、たとえ逃げ道があっても逃げないというのが武士の戦いなんです。それに比べると、あれは奴隷の戦いですね。だから、私はアルティメットを、古代ローマの貴族の見世物だったパンクラシオンに譬えたことがあります。

武道の競争原理で言えば、相手の弱点を狙うのは当然のことであり、その一方、相手に弱点を見せない、あるいは弱点があっても狙われないようにしてこそ武道なんです。武道(現実)とスポーツ(理想、非現実)では物事の見方、見え方がこれだけ違ってくる。
そして、私はいまのような混迷の時代にこそ、自立した精神を持ち、無償の行為や、自己犠牲を厭わない行動ができる武道精神をもった人物が育つべきだと考えています。

正義を貫こうとすれば、闘いを避けて通ることは絶対にできないのだと。

勇気の精神的側面は落ち着きである。つまり、勇気は心のおだやかな平静さによってあらわされる。
平静さとは、静止の状態における勇気である。勇敢な行為が勇気の動的な表現であることに対して、これはその静的表現である。まことに勇気ある人は、常に落ち着いていて、決して驚かされたりせず、何事によっても心の平静さをかき乱されることはない。
彼らは、戦場の高揚のなかでも冷静である。破滅的な事態のさなかでも心の平静さを保っている。
地震にあわてることなく、嵐に立ち向かって笑う。私たちは危険や死を眼前にするとき、なお平静さを保つ人、たとえば、迫り来る危難を前にして詩歌を作ったり、死に直面して詞を吟ずる人こそ立派な人として尊敬する。文づかいや声音に何の乱れもみせないこのような心のひろさー私たちはそれを「余裕」と呼んでいるーはその人の大きさの何よりの証拠である。
それは押しつぶされず、混乱せず、いつもより多くのものを受け入れる余地を保っている。

武士にとって戦場で斬られて死ぬこと、負けることは恥ではなかったことがよくわかる。彼らにとって最大の恥は切腹ができないことであり、切腹に失敗することだったのである。
切腹が武士の道徳となってからは、二本差しに対する解釈も変わっていった。かつての戦国の時代では、小刀は大刀が使えなくなった時の、予備的役割がその主たる目的だったが、江戸時代になると、大刀は人を斬るもの、小刀は自分を斬るためのものとして、存在理由が明確化されるようになったのである。
では、切腹とはいったい何か?人間には様々な欲望がある。物欲、出世欲、性欲、そのすべての根源になる欲望は「生きたい」ということだ。切腹は、その「生きたい」という欲望を自分で確認しながら、否定していく行為なのだ。
そしてまた切腹は、いわゆる衝動的な自殺とは、まったく別種類のものだ。なぜなら、切腹は一瞬にして自分の命を断ちたいと思う者には、もっとも向かない、苦しみが長く続く、きわめて非能率的な自殺法であるからだ。言い換えれば、切腹というのは楽に死んでしまっては、切腹としての意味がなかったのである。
とても衝動でできるものではなく、よほど強い意志で自分をコントロールしなければ、なし得ない行為なのである。そのような苛烈極まりない手段を、侍の死に方として選んだところに、武士の武士としての意地があったのである。

たしかに切腹は外見上、野蛮な行為ではあるだろう。だが、いつでも腹を切る覚悟を持って生きるということは、武士たちを私欲を超えた高い道徳的エネルギーを持った人間へと、変質させたことも事実なのだ。小さな欲望(自我)を捨て、大きな自我を得ることによって、武士たちは、本能に邪魔されることなく、新しい価値観、つまり自分の望むままの人生観を持つことができたのである。

武士は子どもに武士の切腹を見せます。西郷隆盛が子供の時一番ショックだったのは、自分のおじさんが切腹すのに、立ち会ったときです。おじさんいわく、「俺は悪いことはしてないのに、切腹することになったが、いついかなるときでも、サムライというのは俺のように死ねなかったらいかんのだ。よく目を開いて見ておけ」と。これは人間の成長に影響を与えますよね。結局、人生の一番深刻な問題から目をそらすよう、そらすよう教育しているのが、今の日本なんです。
もちろん、教育的暴力でないものには絶対反対だから、これはいっておきますけど。

群像 2005 4 高橋源一郎+山田詠美+島田雅彦









群像 2005 4 高橋源一郎+山田詠美+島田雅彦


島田 それが本当に古いのかという問題ね。確かに、日本人はよそへ行っても、結局自分を見ているわけですよ。
    だから、外国に行っても私小説を書くんです。何か導入しようというか、外部的なものを輸入しつつ日本に
    抵抗しようとするために。今は完全にその風潮自体がなくなってきたかもしれない。自我を見つめる儀式として
    の旅はもう必要なくなった。旅の終わりは近代文学の終わりと対応しているんです。
高橋 新しい古いでいえば、古いものなんだと思う。明治以来ずっとだから。何か足りないんで、海外へ行って見つけて、
    輸入して、一応埋めてみるけど、やっぱ足りないんでまた行く。その繰り返し。
島田 そういう意味でいえば、江戸に帰ったんでしょう。
高橋 自足していた時代にへね。
島田 運賃は安いし行こうと思えば幾らでも行けるんだけど、あえて江戸の鎖国の時代に戻った。裏を返せば、
    今現在の日本風俗とかサブカルのたぐいをそのままやっておけば、向こうの方が関心を持ってくれる、
    そういうたかのくくり方はあると思う。だけど、文学はそれにうまく乗っているかというと、乗ってはいない。
    相変わらずやっぱりグローバル文学みたいな形で、村上春樹やよしもとばななが出ているだけ。
    グローバル文学の条件というのが、実はこの座談会のテ-マである顰蹙をなるべく買わないことなんです。
    要するに、どのジェネレーションでもどの地域でも受け入れられるようにするためには、徹底的に無毒化ていかなきゃいけない。
    ここでお二人が顰蹙ということを語られる場合は、ある意味、グローバル商品化に抵抗しながら、普遍を目指すということでしょう。


島田 顰蹙作家の条件は、やはり失敗作を書かなければいけない。
山田 そうなんだよね。私、江藤淳さんにいわれたんだ。パーティで会って、何々を読んだよというので、どうでしたと聴いたら、、「失敗作」。中上(建次)さんなんかも同じことを私によく    いっていたけど、「ああ、やっぱり失敗ですか」といったら、「十個失敗して一個成功すればいいんだから、どんどん書きなさい」といわれたことがあった。