8/11/2007

「人生万葉歌」

阿久悠「人生万葉歌」


みっともなさの中に背中合わせで隠れているカッコよさを上手く体現できるところかもしれない。

歌謡曲はリアクションの芸術かもしれない。

送り手がいかに意欲的であり、情熱的であっても、リアクションがない限り何の価値もない。

毎日、ひとつでもふたつでも何かが跳ね返ってくることを期待しながらボールを投げ続ける。

今、何が欠けているのだろうか。

今、何が欲しいのだろう、というその飢餓感の部分にボールが命中したとき、歌が時代を捉えたといってもいい。

歌の場合、「いいね」という噂を聞いた人がその後、実際に歌を聞く確率は非常に高い。

また、流行っていればテレビやラジオでも、街を歩いているときでさえも常に耳に入ってくる。

歌の場合、聞けば4,5分で済んでしまうものだから耳になじみやすいこともある。


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