11/17/2007

キャンティ物語










キャンティ物語

ヘアーについて(黛敏郎)のコメント
夢を欠く自己陶酔
舞台は、ただ耳を聾するボリュームによってしかダイナミズムを表現できない音響と、絶叫することが迫真性だと錯覚するセリフの洪水・・・・。劇の芸術的感動というものは、決して体当たり精神だけで与えられるものではなく、まず的確な表現力が前提となることは、どんな前衛劇にも当てはまる真理である。ついでに前衛性についていえば、客席と交流したり、ギリシャ劇のコロスのような役割を群衆が果たしたりする程度の「ヘアー」の前衛性は、いわば使い古された前衛性である。
とにかく、それでも客席では、いささか白けた顔の大人たちをしり目に、若者たちはムード的に熱狂し興奮する。それはそれで良いことかもしれない。しかし、「大人なんかに分かるもんか」式自己陶酔には、学生紛争のヒロイズムと同質のものが感じられて極めて日本的だ。

アーティストになるにはコツコツやるしかない。それでなければ、ひとつの技術を身につけることはできない。他のことを捨ててもコツコツやる人でないとアーティストにはなれない。

象郎、日本には体得するという学び方がある。たとえば、日本舞踊の世界を考えろ。四つや五つの小さな女の子に、恋の仕草や艶っぽい踊りを何度も何度も稽古させる。何年も稽古してるうちに、その子も年頃になって人を恋する気持ちが分かってくる。その時、舞台の上で気持ちと踊りがひとつになる。ある時期が来ればやってることの意味は分かる。人が体で覚えたことは、その時期が来れば、その人に才能があれば必ず分かる。それまでは黙って型を覚えていればいいんだ。

自分でプロデュースの仕事をするようになってから、親父が言ってたことが、体の中にしみ込んでいることが良く分かった。

加賀まりこ・芸能人がすべて気安いテレビタレントになってしまったいま、彼女はプロフェショナルの気配を感じさせる数少ない女優のひとちと言える。

11/16/2007

スローライフでいこう~ゆったり暮らす8つの方法







Take your time/Eknath Easwaran

「スローライフでいこう~ゆったり暮らす8つの方法」エクナット・イーシュワラン

速く働く心は病んでいる。
ゆっくり働く心は健全である。
不動の心は神聖である。

私たちは、絶えずお金を稼いでいたり、物を作っていたりする代わりに、人生が投げかける深い問いについて思索する時間をもつことが必要です。ただ静かに考える時間がときどき必要なのです。私たちを癒し、感受性を豊かにし、生命全体をとらえる機会を与えてくれるのは、心のなかの静けさなのですから。

とらわれのない心で人生を楽しむ-自覚をもって生きる-ためには、感覚器官を、自分の命令に従うよう訓練していかなければなりません。なぜなら、心はどうしても感覚に引きずられてしまうからです。でも、そのためにいい食べ物や楽しい娯楽などをあきらめることはありません。ただ、有益なことを楽しみ、あとで後悔しそうなことを無視するだけでいいのです。

1、スローダウン
・一日をばたばたと過ごさないためには、まず早起きをすることが肝心です。
・朝の30分間を、冥想および内省に当てる。この時間は一日の中で最も貴重な時間ですので、どんなことにも邪魔をされないように。
・栄養のある食事をとる。
・どのようなことも、時間ギリギリではなく、少し早めにやるようにする。
・出来ること、やりたいことを全てやろうとしない。今日やるべき一番大切なことに専念する。
・忍耐を養う。
・生活のあらゆる場面で、人間関係を養うようにする。

2、一点集中
・一時に複数のことをやらないようにする。可能でもしないこと。
・活動は全て、心を完全に集中させて行うに値するのであるべきだ。

3、感覚器官の制御
・食べているもの、本、映画等には、自分の好き嫌いが強く反映される。長年のうちに身につけてきた習慣から自由になり、まわりの人や自分にとってためになるよう、気楽に楽しみながら、好き嫌いを減らすようにする。
・意見や考え方についても自分の好き嫌いに執着しない。
・苦手な人とも楽しくやれるようになる。
・食事も本も映画も注意して選ぶこと。自分の体に良いものを選ぶ。
・心の中で思うことが、自分自身を作っていくことを忘れないこと。

4、人を優先させる
・自分のことより人のためになることを優先させる。
・誰とも競争をすべきではない。
・人と意見が食い違っても、別に対立する必要はない。
・子供たちの幸せを優先させる。

5、精神的な仲間をつくる
・精神的に高めてくれる人と過ごすようにする。
・精神的に同じ価値観をもつ人と、定期的に会うことは大きな助けになる。

6、啓発的な本を読む
・啓発的な本を毎日30分で良いから読む習慣をつける。
・そのような読書は、夜の冥想の後か床につく前が良い。
・歩むべき道を注意深く選ぶ。

7、マントラ

8、冥想

11/14/2007

いのちの力








いのちの力 気とヨーガの教え 望月勇


トルコからインドへの旅の途中も、腹の立つことが多くて、いつも心の中で人々を批判ばかりしていました。
その結果、人々からあまり印象のよい待遇を受けませんでした。むしろひどい仕打ちを受けました。人々からだけではありません。
犬や牛や、はたまたバスや汽車やホテルまでもが、私に反感を抱いているように感じられたのです。


だいたい、最初に感じたことを無視して行動した後に、「あの時、最初に思った通りにやっておけばよかったのに」と後悔することが、
案外多いのではないでしょうか。


執着する物を手放す


病から抜け出す方法とは、潜在意識からネガティヴな思い込みを開放することであることを学びました。


自分の体を非難すると、非難した部分から仕返しを受ける


恐いと思う気持ちが、恐い状況を作ってしまう


今現在は、将来の原因、将来は、現在の結果であることに気付いた人は、よりよい将来を望むなら、今をよりよく生きる生き方を選ぶことでしょう。


スポーツでも、楽器の演奏でも、くり返し反復練習を積み重ねることによって、上達してゆくのです。
それと同様に、願望を現実化するには、くり返しイメージすることが最も重要なのです。くり返すことで、そこに宇宙の無限の力が働いてくるからです。


いったん、心に願望を思い描いたら、よほどの理由がない限り、途中でその想念の計画を変更しないことです。
あなたの心に思い描いた願望は、あなたが眠っている間も想念の波動となって、宇宙へ働きかけられています。
そうして働きかけられた宇宙の無限のエネルギーは、徐々に、あなたの願望を現実のものとするように、宇宙を動かしてくれます。


私は、自分の死のことについて、いつもこんな風にイメージすることにしています。元気で長生きして、ボケなくて、自分のことは自分でできて、なおかつ、
周りの人のことも少しはしてあげられる。そして、亡くなる二日前に、ちょっと老化現象が出て、「ああ、もうすぐあちらの世界へ行くのだな」ということが
わかって、身の回りを整理し、ふとんを敷いて寝る。この世の死は、あの世へ生まれること、あの世の死は、この世へ生まれること、と思う。
すると、落ち着いてくる。そして、リラックスすると、脳にベータ・エンドルフィン(脳内麻薬)が、いっぱいに分泌される。すると、恐怖心が完全に消え、
素晴らしく心地よくなって、恍惚とした気分であちらの世界へ旅立つ。誰かが、よく眠っているな、と思って枕もとへ来て見ると、すでに大往生を遂げていた。
とまぁこんな風に、勝手にイメージしています。


人体の右半身がプラス(陽)で、左半身がマイナス(陰)です。また、上半身がプラス(陽)で、下半身がマイナス(陰)になります。
腕でいうと、右手はエネルギーが出て行く方で、左手はエネルギーが入ってくる方です。
目では、右目からエネルギーが出て行きますが、左目からは、エネルギーが入ってきます。


思いと言動が違うと、体がゆがむ


願望を話すと、言葉で成就したことになり実現しにくい


自分の願望は、志を同じくする数人の仲間になら話してもよいと思いますが、なるべく黙って胸に秘めておくべきです。その他大勢の人々に話してしまうと、
その話した願望が現実化する一歩手前で、言葉の世界で実現したことになり、現実にならないことがあるからです。


朝起きた時にはよい言葉を、夜寝る前には心をきれいに


「人間は、この宇宙では、わからないことの方が、圧倒的に多いのだから、よほど自分で確信がない限り、相手の言ったことを否定しないことです。
否定すると、自分の器量が狭くなります。器量は、相手をゆるし、認め、受け入れる心の広さと考えれば、あなたの上司は、いつも、あなたの言う
ことを否定しているために、段々器量が狭くなったのですね。たとえば、五人分の器量しかない上司には、五人しか部下がいないはずです。現に、
あなたも、その部長についていけなくなっているではないですか」


とにかく、どんな問題であろうが、自分の人生で起きてくる問題は、最後は、自分が決断するべきです。たとえ、その選択が間違っていたとしても、
それを自分が選択したことで、自分が自分を生きることになり、そのことで今、生きている実感が得られ、その実感が生きている証になっていくのでは
ないでしょうか。長い目でみると、本当は、間違った選択なんて、ないのかもしれません。


人間は、表面では、個々一人一人独立していますが、心の深い所では、一つにつながっているのです。
すると、自分を卑下し、自信を無くすと、相手の心は自分が卑しめられ、見下されたと感じてしまうので、そんな相手に対して反発してしまう気持ちが
出てくるのだと思います。
したがって、彼女の、自分を卑下し、自虐するという心の持ち方が、無意識のうちに、相手に不快で、生意気で、横柄な印象を与え、そのために反発を
まねく結果になっていたのです。
反対に、自分を大切にし、自信を持っている人は、相手に好感を与え、話し方や動作に謙虚さを感じさせます。自分を大切にする心が、そのまま相手の
心に通じているので、相手は自分が大切にされていると感じるのです。ですから、自身のある人は周囲から大切にされ、尊敬されるようになるのです。


自分で見よ、自分で考えよ、自分で生きよ、でした。
実際、日本人は、誰かが大義名分を唱えると、誰もがすぐそれに賛同してしまう傾向があります。自分で考えるよりも、皆の意見に同調した方が、
確かに楽ですが、それは自分の生き方を放棄していることと同じです。


武道家や気功家は、みんなそれぞれ自分の型を教えますが、覚えたら、最後にはその型を捨てなければなりません。
あなたが形や型にこだわっているうちは、本当の進歩はありません。そのこだわりを捨てた時、あなたは、初めて内的世界の広がりに気づき、
次元の異なる世界の入り口に立つことができるのです。


心の中で、日常的に、無意識に、子供の短所を批判していたことに気が付いた人は、どうか意識的に、心の中での批判をやめてみてください。
そして、その代わりに、長所を見つけて、褒めてあげてみてください。すると、私たちは、子供が、確実に変わってゆく姿を、目撃することになるでしょう。
さらに、私たちは、輪廻転生という考え方を、受け入れることができれば、こんなふうにも考えることができるのです。
つまり、私たちの子供は、理由があって、私たち両親を選んで生まれてきたというのです。私たちは、あらゆる体験をするために、生まれる前に、シナリオを
作って、生まれてきました。宇宙の何か偉大な力が、私たちを通して、あらゆる体験をするために、今、現在、ここに存在するのです。
もし、あなたが、あなたの言うことを聞かないから、という一方的な理由で、自分の子供に不満を持つようなことがあったら、あなたの心の中で、次のように
祈ってみてください。
「息子(娘)よ!私たちを選んで生まれて来てくれて、本当にありがとう。感謝します。あなたが、これから最善の人生を選択して歩むことを、信じています」
祈りには素晴らしい力があります。子供のことで悩む時間があったら、是非、このように祈ってみてください。



三木成夫(1925~87年)氏は、東京大学医学部を卒業し、東京大学解剖学教室、東京医科歯科大学解剖学教室を経て、東京芸術大学教授を
勤めていた学者(医学博士)ですが、彼は、人間の心(魂)は頭(脳)にあるのではなくて、内臓にあると主張しているのです。

11/13/2007

オンリーワンのつくり方







オンリーワンのつくり方 谷口正和


「アイデア発想法7箇条」

1.あたえられた課題はそれが決定項である場合、肯定的に見る。否定するとアイデアが出てこない。
2.持っている情報を肯定的に見る。使える素材として見る。長所、特徴としてみる。具体的に活用法を考える。
3.自分が顧客の立場になってみる。顧客の立場からどんな情報が必要か考えてみる。一般的に考えていてもアイデアは出てこない。
4.あれこれ人にヒアリングしてみる。丘目八目、他人のほうが優れたアイデアマンであるケースは多い。このとき大切なのは、「聞き方」、「質問の設定」。何が知りたいのかを伝える「核心を突いた質問力」。
5.成功事例を研究する。アイデアは転用、活用、組み合わせであり、自己のオリジナリティにあまりこだわり過ぎない。
6.問題を多角的に見る。狭い業界視点からだけ見ない。他ジャンル情報を適用してみる。異なる文脈の情報を衝突させ結合したとき、それが新鮮なアイデアとなる。
7.その課題を常に頭から離さない。頭の隅に置き続ける。どんなことがヒントになって問題が一挙に解決するかも知れないのだから。


文化が発生すると、そこに経済が引きずられるように発生する。


本気でないものは必ず見抜かれてしまう、そういう怖い時代なのである。


メッセージの力は偉大である。優れた宗教者は、みな偉大なメッセージ・メーカーだった。
なぜ宗教者から学ぶかといえば、オンリーワンを作ることはある種「布教活動」だからである。
時代の価値観は「良い・悪い」「好き・嫌い」を超えて、「信じる・信じない」の段階に入ってきた。
CSR(企業の社会的責任)などが問われ始めてきたのは、信じられる企業の選択が始まった証拠だろう。


イエスの話の四つのポイント
1.イエスの言葉は徹底的に圧縮されている。新しい弟子がほしいときは「私についてきなさい」とだけ言った。
2.イエスの言葉は実に単純である。形容詞がない。「種を蒔く人が種を蒔きに出ていった」
3.イエスの言葉には限りない誠実さがある。本心から出たものだからである。「あなたは私の友である」
4.イエスは繰り返すことの大切さを知っていた。つまり「圧縮」「単純化」「繰り返し」が強力なメッセージの本質である。


リーダーには「三つの気」が必要だという。勇気、人気、落ち着きだ。人望とは、この三つの気を備えているということだ。


「鬼十訓」
一、仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
二、仕事とは、先手先手と働きかけて行くことで、受身でやるものではない。
三、大きな仕事と取り組め。小さな仕事はおのれを小さくする。
四、難しい仕事を狙え。そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
五、取り組んだら放すな。殺されても放すな。目的完遂までは・・・・・・。
六、周囲を引きずりまわせ。引きずるのと引きずられるのとでは、長い間に転地の開きができる。
七、計画を持て。長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
八、自信を持て。自信がないから、君の仕事には迫力も粘りも、そして厚みすらない。
九、常に頭は全回転。八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ。サービスとはそのようなものだ。
十、摩擦を恐れるな。摩擦は進歩の母。積極の肥料だ。でないと君は卑屈未練になる。


勇気あるオンリーワンは、必ず支持される時代なのだ。


仮説と検証にはサイクルがある。それは情報収集→整理・分析→仮説作り→顧客に提案→検証→再情報収集→整理・分析→再仮説作り→顧客に再提案・・・・・・の流れである。



ここを押さえてオンリーワン!

●ファーストワンを目指す
最初にやれば必ず「最新」。最新以上の話題情報はない。ファーストワンはオンリーワンとイコール。直感を大切にする。

●自分をファーストカスタマーにする
誰を満足させれば、全員満足のスターと地点に立てるか。それは「自分」。最初の顧客満足は自分に与えよ。決して妥協してはダメ。

●情熱がエネルギーであることを知る
最大のエネルギーは資本でも企業規模でも仲間の数でもない。絶対にやり遂げる!という自己エネルギー。思いの力。

●仮説を持つ
ぼんやりでもゴールは見えているか。その道筋はおぼろげでも描いているか。こうやればこうなるはず、という仮説をまず描け。

●小さくスタートする
顧客接点と回数は小さく回す。顧客の顔が見えるサイズで、自分が先頭に立って。小回転イコール高回転イコール実回転。



現場観察の原則は三つある。
1.定場観察・・・一日中、ずっとそこにいる
2.定時観察・・・一定間隔を置いて、定期的にそこに行く
3.定点観察・・・同じ場所からずっと見つづける


「Company Positioning Statement」
Who is your target customer?
 〔誰があなたの主たる顧客なのか?〕
Who is your target compertitor?
 〔誰があなたの主たる競争相手なのか?〕
What business are you in?
 〔あなたの企業はどんなビジネス領域に存在しているのか?〕
Why do your customers choose you?
 〔あなたの顧客はなぜあなたの企業を選ぶのか?〕
How are you able to accomplish this?
 〔どのようにしてこれらを達成するのか?〕


Who is your target omployee?
 〔誰があなたの主たる従業員なのか?〕
What business are you in?
 〔あなたの企業はどんなビジネス領域に存在しているのか?〕
Why do your people choose you?
 〔あなたの従業員はなぜあなたの企業を選ぶのか?〕
How are you able to accomplish this?
 〔どのようにしてこれらを達成するのか?〕


新しいことをすること、これはオンリーワンの作り方の絶対条件である。一見軽薄に見えるくらいの新しさへの
ノリ、これがオンリーワンには必要なのだ。



ここを押さえてオンリーワン!
●現場を見る
顧客は現場のなかにしかない。だから見る、見る、見る、飽きるまで見る。表情を見、目を見、見えない心を見る。

●想定顧客に聞く
あなたが獲得したい理想の顧客に、あれこれ注文を聞く。うるさい顧客ほどいい顧客。あなたのベスト顧客を追いつづける。

●業界発想を捨てる
業界は狭い。生活は広い。貴方のビジネスは顧客の生活の小さな一部分。提供者からみてはダメ、顧客の生活の視点から見る。

●テストする、フィードバックする
まずは何でもテストの気持ちでスタート。テストと修正を繰り返す。その過程で、あなたのオンリーワンが磨かれていく。

●新しい価値を探しつづける
市場を切り開くのは常に「新」。新しいコトが常に価値のリーダー。物の新価値から物を包む文化の新価値へ。


つまり小さいほうが特徴を出しやすく、保ちやすいのである。オンリーワンを目指すなら、小さくスタートし、その小ささを保たねばならない。
小さいほうがコンセプトが凝縮され、顧客に特徴が伝わりやすい。


最も間違いのない、しかも強力なアイデア多層化戦略は、コラボレーションである。他者と手を組む共同開発戦略である。



「行列の法則」
1.リミテッド
  時の限定、場の限定、個数限定、対象者限定、生産過程の限定。本書の眼目である「限定」が行列の法則の第一条だ。

2.プレ・アクション
  先行性、前倒し、先取性、テスト、プレ実験などによる実験革新。先にやる、まだ誰もやっていないことをやる。早いほうが勝つ。

3.オンリー
  独自性、特徴、オリジナリティー、ブランド力、記銘性、パーソナリティー。唯一を目指す。

4.キーパーソン
  熱意ある心を持って汗をかく個人、リーダーシップの発揮、人気者の創出。人が行列の求心力である場合が増えている。

5.ライブ&ショー
  感動、実感、体験学習、今を生きる。実演販売の力に学ぶ。ライブコンサートの集客力に学ぶ。お祭りの熱狂力に学ぶ。

6.ハッピー&ヒーリング
  幸福感、癒し、充足感、安心感。気持ちを幸福で満たす。並んでいること自体が幸福の証明になるようにする。豊かな参加感。

7.コレクション
  回数性、リピート率、ストックカルチャー。人はコレクションに並ぶ。限定発売、シリーズ発売に並ぶ。

8.パーソナルユース
  個人を対象に据えた手軽なデザイン、大きさ、価格。並ぶのはいつも個人。個人のニーズを満たせ。

9.ニュース&ジャーナル
  話題性がある。ニュースが人を呼ぶ。



圧倒的なビジュアル・コミュニケーションの時代なのだ。コンピュータは、あらゆるものの視覚化を可能にした。



ここを押さえてオンリーワン!
●独自の特徴を持つ
他にない価値の創造と提供。独自こそオンリーワン創造の原点。真似しない、あるいわニューアレンジでひねる。

●アイデアを何層にも重ねる
ひとつのアイデアに他のアイデアを加える。簡単には真似されない複合独自性の開発。それが強力なオンリーワンを作り出す。

●徹底的に「限定」でいく
限定はオンリーワン戦略の要戦略。何重もの限定オブ限定で、オンリーワンの独自性をさらに高めていこう。

●決定的な支持層を作り出す
あなたのオンリーワンを触れ歩く熱狂的な支持者を作り出せ。一人で何十人分もの作用を果たすコア顧客を作り出せ。

●デザインを重視する
オンリーワンを視聴的に伝達するビジュアル戦略を構築する。デザインは強力なオンリーワンメッセージだ。



ネーミングは非常に大事で、話題発信力の鍵になるのが、コンセプトを言い当てていて、なおかつユニークなネーミングである。


無限のサービススプリットさえあれば、それはオンリーワンになれるということだ。


それに対してワンツーマン・マーケッターは、
・一人の顧客にできるだけ多くの商品を売ろうとする
・顧客の差別化に努める
・既存の顧客から絶えず新しいビジネスを獲得しようとする
・範囲の経済を重視する
・顔が見える個々の個客志向
・個別化された商品
・個別化された流通
・個別化されたメッセージ
・個別化されたインセンティブ
・双方向へのメッセージ
・個客意識におけるシェア
・利益を与えてくれる顧客に売ろうとする
・個客保持に傾注する



口コミの原則

1.短縮=伝えやすい
2.キーワード化=流布しやすい
3.自分の情報生活県内の出来事=仲間に速く伝えたい
4.中間的情報=「知っていた」と「知らなかった」の中間である
5.伝える(教える)=確認する(教わる)
6.情報リーダー力=瞬時でも情報優位に立つ
7.拡大と変形=虚実が混在しやすい



ひとつは通常のメディアに頼らないことである。今までメディアでないと思っていたものが、新しいメディアなのだ。
新しいメディアであればあるほど、注目率も鮮度も高い。その分魅力の浸透度も高い。


自分のメディアで、自分の情報を、自分の顧客に向けて受発信できれば、それが最高のカスタマーメディアなのだ。



ここを押さえてオンリーワン!
●独自のコミュニケーション作法を編み出す
コミュニケーションの中心は「すてきなお話」。そのお話が次々と伝播していき、オンリーワンの神話を作り出す。

●パーソナル・コミュニケーションを重視する
マス・コミュニケーションよ、さらば。一人から一人へとつながっていく“個人的波紋の輪”の波に乗れ。

●核なるキーワードを創り出す
最大のコミュニケーション・ワードは「キーワード」。鍵になる短い言葉。伝えやすく、面白く、耳に残りやすい言葉を作れ。

●サイン、シンボル、ロゴタイプ=アイデンティティを創造する
ビジュアル・アイデンティティ創造はオンリーワン戦略の核心。オリジナリティとアイデアに富んだ視覚的同一性を。

●セルフメディアを持つ
自前のメディアを持つ。そこで自前のメッセージを発信する。自前の顧客から丁寧に受信する。あなたのメディアの創造を。



宗教的なビジネスが伸びる。人生の問題はほとんど心の問題であり、心のソリューションが最大のライフソリューションだからだ。



ここを押さえてオンリーワン!
●限定=予約が最大の販売力であることを知る
徹底的に「予約」を活性化する戦略をとる。作ってから売るのではない、売ってから作る。この逆転構造を戦略化する。

●コレクション・カスタマーをつくる
集めてくれる顧客が最大のヘビーユーザー。だから集めてくれるようにコレクション・マーチャンダイジングを設計する。

●ライフウェイ産業になる
顧客の「人生設計」を応援する。日々の消費ではなく、人生へのライフウェイ投資を応援する。

●「顧客立場」で考える
目線を徹底的に「顧客目線」に置く。100%提供者論理から脱する。あなたの理想の顧客の「立場」で考え抜く。

●「感性価値」を重視する
数字と理屈で考えすぎない。感性と直感で飛躍してみる。想い、閃き、想像力に身を任せてみる。

11/12/2007

ハイポロジックス

ハイポロジックス
ハイポロジックスの発想法を身につけるためには、以下の四つの誤解や思い違いという束縛から解き放たれ、自由であることの必要性を説いている。

①常識という誤解
②権威主義という誤解
③唯物史観という誤解
④実証主義という誤解

これらハイポロジックスの発想を身につけた人をハイポロジストと呼ぶが、そのための十カ条は次の通りである。

①空想であれ願望であれ、考えとして存在するものは、すべて実現可能なことである。
 [ハイポロジックスの原理]
②新たなものをつくり出すことは、それ自体、社会正義である。これを否定する者は、正義の名のもとに排除されなければならない。
 [変革(Break Through)の原則]
③単一専門領域をいくら深く掘り下げても、新しいものは生まれない。広い視界が、深い理解と新しい発想には不可欠である。
 [超視界(Hyper Vision)の原則]
④社会の不条理な抵抗や否定にあうような発想の中から、真に価値ある発想を探し求めよ。みんなが良いということは、どうでもよいことである。
 [反撃(Counterattack)の原則]
⑤行きづまり状況下には、従来の論理のもっとも基本的なところを否定せよ。修正主義は状況をさらに悪化させる。
⑥発想は長い間寝かせよ。短期間で成果を得ようと思うな。本を読む前、データをとる前に思考せよ。
⑦パイオニアは、その良き理解者とペアで一人前である。
⑧高次元の問題を扱うときほど、人間は低次元の感情にかかずらう可能性が大きいと心得よ。
⑨実力以上に自分の可能性を信じ、能力以上の問題に挑戦せよ。大風呂敷を広げよ。
⑩技術者にとって技術的主張は、個人の思想、信条であり、基本的人権と不可分なものである。誰からも拘束される必要はない。

11/11/2007

気楽体からだ道場・宮城英男







気楽体からだ道場・宮城英男

・心の健康のために、からだの嫌がることはしない
 だまされたふりであれ、心身一如ともなれば、人生、相当シンプル(簡素)になろう。たとえば、からだの嫌がることイコール心が嫌、とシンプルそのものだ。

・不安定を必要以上に怖れると、首がネックになる
一般に、二足歩行に伴って様々に人間的弱点も生じたとされ、首もその一つとされている。首は司令塔であり、バランス調整の役割をも担うため、心身に不安定があれば、首に負荷がしわ寄せされて、その結果、過剰緊張、固定化し、一層のアンバランスを生じ・・・。

身体の言い分・内田 樹と池上六朗








身体の言い分・内田 樹と池上六朗

武術の質の高さと人間的な質の高さは本来は合致するはずのものだと僕は思っていたんです。術技の高い人は、それなりに努力家だから人間的に立派であるはずだといレベルの経験的なリンゲージじゃなくて。
武道の修行そのものが、ダイレクトに、修行する人間の総合的な能力を高めていく。身体も知性も感受性も判断力も統率力も胆力も生命力も・・・・およそ人間の総合的な能力の全体を高めてゆくのが武道修行の本来の目的であると僕は漠然と信じてきたんですけど、そういうことを明確に理論化して、それを修行プログラムとして体系化している武道家って、ほとんど存在しないんですよ。「心技体の一致」とか「心身一如」とか「文武両道」とか、言葉はありますけど、じゃあ、どうやって「心技体」を一致させるのか、「心身一如」とはどういうプログラムなのか、ということを精密に研究して、言語化している武道家というのはほんとにレアなわけで。多田先生はそのまことに希有な武道家の1人だったわけです。

人間の体というのは、非常に汎用性の高い装置だと思うのです。だから、一つ出来ると全部に応用が利く。「武芸十八般」とか「武芸百般」とか言いますけど、たぶん一つ出来ると全部に応用できるような基礎的なOSがあって、それを開発しているんじゃないかと思うのです。

予言する人というのは有利ですね。時間的に先に行っているから。人間って、時間的に先に行っている人には絶対に勝てないんです。「ぼくは未来がどうなるか知っているよ」と言う人には絶対に勝てない。気後れしちゃうんですよ。
断言に根拠がなければないほど、言われたほうは「どうして何の根拠もないのに、こんな自信たっぷりに断言できるんだろう・・・・何かオレの知らない根拠があるのかしら・・・」というふうに疑心暗鬼になって、気後れしちゃう。予言というのは、根拠がわからないものほど遂行性が高いですよね。

武道の立会いというのは、「先を取った」ほうが勝ちなんです。「先を取る」というのは、別に物理的・空間的なポジションに相手より早く着く、ということではないんです。空間的に「速い」んじゃなくて、時間的に「早い」んです。時間的に早く動き出したものに、遅れた人間は必ずついてゆく。ついてゆかない。これはもうどうしようもないんですよ。空間だったら四方に逃げ場があるけれど、時間の流れって一方向しかないから、一秒でも先にいかれたら、あとはずっーとついていかなければならない。

武道の稽古で結局何をしているかというと、体を強く、早く動かす、ということではないんですよ。そんなことをしてもしようがないんです。そうではなくて、細かく動かすということなんです。
伝導性が高まるんですよ。身体的なシグナルの通りが良くなるんです。だから、体と体の接点から、わずかなシグナルを送るだけで、相手の体が大きく変化するんです。

子供の時に、自分は世界と調和している、世界の必然的な一要素なんだということを理屈じゃなくて実感できるような環境というのは、ある程度周りが整えてあげないと子供の能力では構築できないですね。社会的に整備してあげないといけない。

合気道をやっているとわかるんですけど、自分のことをどこまでだませるか、なんですよ。自分が自分のことをだましだまし、自分の持っているポテンシャルが増していくようにもっていく。そういうことなんですよ。つまり頭の仕事なんですけどね、知性の活動を妨害するファクターってやっぱり自分自身の知性にあって、まあイデオロギーとか思い込みみたいなもんですね。体もそうなんですよ。自分自身の身体イメージとか、自分の体はこうだ、と思い込む。それで体のシステムってかなりの程度まで構築されてしまう。

子供の時、すごく親に愛された人というのは、孤立することが怖くないんですよ。百人中九十九人があっちに行っても、「あ、そうなの。でも、僕はこっち」って、平気でこっちに行けちゃう。
だけど、承認された経験の乏しい人は、他社の承認がないと立ちゆかないから、絶えず周りの人の顔色をうかがってしまう。こっちがいいのかな、あっちがいいのかな、どっちをやったら褒められるのかなって、いつでも何かを達成しなくてはならないという強迫観念にとらわれている。自分の高い目標を設定して、これだけのことを達成したら、このアチーブメントに対してきっとみんなが褒めてくれるに違いないという期待をエンジンにして仕事をしちゃうから、ずーっと苦しいわけですよ。

親たちが子供を条件づけで愛するというやり方を止めてくれないような気がするんですよ。「これこれのことを達成したら愛してあげる」という、排便のしつけができたらとか、字をおぼえたらとか、ピアノの練習をちゃんとやったからとか、とにかく子供に対して承認を取引材料に使うようなことをしてしまうと、子供はもう一生その呪縛から逃れられないわけでしょう。どうして無条件にかわいがるということができないのかなぁ。

例えば、子供を幼稚園から有名なところへ入れて、小学校も名門校に入れて、中学もそのままエスカレーター式に進ませて。そうやって育てるのが愛情だと思っている人が多いみたいですね。でも、それだとやっぱり、常に、そういう価値観のもとで評価されている生き方なわけで、何か基準がないと、自分自身がなんだかよくわからない、という人間が育つと思いますよね。人から評価されないと、安心感が得られない。安心ってそういうものじゃないと思うんですが、なんだかそんな世の中になってしまった。

子育てなんて合理的なはずがないんです。なにしろ、無から有が生まれてくるんだから。それ自体異常な出来事なんだから、そこに合理性を持ち込もうとすること自体に無理があるのに、近代のどこかで、これからはこの方法でいきましょう、と、日本全体で暗黙のうちに合意してしまったような気がするんですよ。

他の人はいったい自分に何を求めているのか、自分はこの社会でどんな仕事ができるのかということをいつも考えている人の前には自然にドアが開くし、梯子も下りてくる。どんなことをやったらみんなに喜んでもらえるのか、自分の個性や力量は、どんなかたちでみんなの役に立つのかということをある程度集中的に考えないと、そういうことは起きないのです。
でも、出世を望む人たちは、考え方が違う。そういう他者からの求めというものは目に入らないんです。自分がこんなことをやったら誰が喜ぶかな、とかそんなことは誰も考えてない。自分がどうやったら褒められるかということは考えているんだけれど、その時の基準は自分で勝手に作った思い込みか、誰かに教えられた世間知みたいなものを後生大事に守って。

絶対にこれはやりたくない、ということを選びなさい、と言うんです。絶対にやりたくないことを選んだら、あとは全部できるでしょう、ということです。それで、私はこういう者です、と世間に対して知らせたら、あ、じゃあこの仕事をやってください、って向こうから来るから。自分でやりたいことを選ぶなんて言ったって、外から見てよさそうに見えることにはもう先人がいてね、その人にはすでに加速度もついているわけだから。後からのこのこ参入したって追いつくわけはなんだから、そういう選び方はやめて。絶対にこれはやらない、ということを選べば、あとはどんな仕事だって出来るわけですから。

「怒るな、恐れるな、悲しむな、憎むな、妬むな、悪口を言うな(言われても言い返すな)、取り越し苦労をするな」中村天風の七戒

取り越し苦労って、無限の可能性の中から限定した不幸な選択肢だけをよりのけて、「これが私の未来だ」と思い込むということですよね。
取り越し苦労をしている人って、傲慢な人間だと思うんです。何が起こるか自分はわかっていると思っているという点でまず傲慢だし、お気楽に過ごしているほかの人間に比べて、自分のほうがずっと濃密で重厚名人生を送っていると思っている点でも。態度悪いですよ。

日常生活のところをルーティンで固めて、微妙な空気の変化のようなものを感知する感受性を研ぎ澄ましておくと、実際に危機的状況の時に、他の人たちより流れの変化と言うか、場の空気が変わる時の潮目を見切るのが早くなるんじゃないかと思うんです。

毎日判で押したように平凡な暮らしをして、できるだけ通勤時間を短くするのが一番良いんですよ。アフターファイブに用もないのにどこかへ行ったりしない、とかね。まっすぐ家に帰るのが一番です。そういうことを誰もアナウンスしなんですね。逆のことばかり言う。

新しいものを追いかけるということは一切しなくても、自分にとって必要なものは全部、向こうからやって来るものですから。

そういう姿勢を貫いていたら、出会うべき人に出会うわけで。ちゃんとそこにいれば、それを信じていれば、素敵なことは向こうからやって来るんです。

おとなしく家でじっとして、きちきちと判で押したような生活をしていれば、必ず「あちら」からいいことが来るよって言っても、ぜんぜん信じてくれない。

学生で、心身が安定しているのは田舎育ちで家族が親密な子が多くて、情緒不安定で、ちょっと危ない子というのは、都市生活者で、両親とも高学歴で、母親が過干渉という家の子ですね。過干渉する親というのは放任する親より、ある意味でもっとも子供との距離が遠いんですね。

努力して、我慢して、不愉快な思いに耐えて、その結果、周りの人に嫌われる人間て凄く多い。そんなことしても誰も幸福にならないんだから、自分の中に生物学的に備わっている快不快の感受性を、もっと信じていいと思うんです。気持ちのよいことをしっかり追求していると、人間としてそんなに大きく間違うことってないですよ。

恰好よくなくちゃいけない。人に、これをやれば儲かるよとか、しんどい仕事はやめてこっちをやったら、と言われたら、それは確かにそうかもしれないけれど、恰好よく、というのは不合理でいいんです。

人間って、自分が死んだ時のことを考えている人と、全然考えていない人とでは生きている構えが全然違うと思うんです。今目の前で起きている事柄に対する気配りとか注意力とか、あるいは物事の儚さとかかけがえのなさとか美しさとかに対する感受性が、死ぬことを考えている人と考えていない人とでは、まるで違うでしょ。

「今生きていてつまらない」と言う人というのは、要するに、自分が死んだ時に人生を回顧してどんなふうに思うだろうという種類の想像を働かせる習慣がない人、ということですね。想像力の射程が短い人は、人生つまらないと思いますね。
人生を本当に楽しめる人というのは、いつだって自分が死んだ時のことを考えいるはずなんです。

話が通じない人と暮らし始めるとね、人間の器が大きくなるんです。器を大きくしないと生きていけないから。話が通じなくてもノープログレム、という方向への頭の切り替えが大事なんです。通じなくて困ったな、やだな、不愉快だな、と思っていたら結婚なんてやってられませんね。でも、それこそが結婚生活の「そこから出発すべき現実」なわけです。
結婚は契約なんですね。

みんな、日本人が一斉に同じ方向に行く、ということの恐ろしさをわかってないんですね。