9/22/2007

8/22/2005 日本経済新聞



8/22/2005 日本経済新聞





膨大な情報が世界を駆け巡る。限りなくゼロに近づく情報交換のコスト、不特定多数につながる開放性・・・・・・。「知」の加工や深化を通じ、物質文明では到達できなかった情報文明へ歩を刻む。

 

 

万人が楽しめる時代が到来した。「現行の補償金制度は権利団体を通じてレコード会社や大先生だけに著作権料が戻る。団体に属さないクリエーターは蚊帳の外だ。彼らにきちんとお金が戻る、新しい仕組みに作り替えるべきだ」(穂口氏)

 

補償金制度のみならず、著作権の仕組み全体を見直す機運もある。小委員会の主査を務める中山信弘・東大教授は「著作権法は(問題の)吹きだまり的様相を呈している。現行法が社会の要請に応じうるものなのか、問い直す必要がある」と主張する。

君はこの映画を見たか! 吉村英夫



君はこの映画を見たか! 吉村英夫





ままならぬのが人と人との関係である。



誰もが一生懸命に生きており、それなりに誠実に人生という一回限りの生と格闘している。



だが誠実だったら幸福になれると決まったものではないし、一生懸命だったら報いられるとは限らない。



それでも人は幸せを求めて生きていくし、努力を放棄しない。



大きな運命のなかで翻弄されはしても、人間が生きるってやはり素晴らしい。



悲しいけれども生きる価値にあるもの、それが人生だ。





サリエリは神に対して恨み言をを言う。



あの女たらしが天才で、真面目で誠実な自分がなぜ三流なのか。

なんと神は不公平なことか。すばらしい芸術はすばらしい人間性に根ざすとは限らないのである。

9/21/2007

「不良定年」


嵐山光三郎さんの「不良定年」を読んだ。





会社で出世しないことをよし、としている人間は、出世した人間の悲しさを知らない。



役職に見合う仕事をなしとげていくには、万年ヒラ社員にはわからぬ苦労がいる。

長のつく立場で、会社という集団のシステムと感情をコントロールしていくことから、不良定年の道がひらける。仕事ができる男は不良定年をめざす。



自分のことを陰で悪くいっている人に、にこやかに冷静に応対する力が不良のはじまりである。

したがって四十歳の無気力社員には不良になれるパワーはない。自分がするべき仕事を、人の二倍、三倍となしとげてこそ不良的精神力が身につくのである。





人の運、不運は縄のようによじれ、いいことがひとつあれば、悪いことがひとつおこり・・・・。



日本人のほとんどはそんなことは考えず、とりあえず流れるように生きていたんだから、欲望に忠実であった。

自分の欲望をかなえるために汗水流して働いて、酒を飲み、道楽で無駄づかいをした。



会社より世間、億ションより長屋、年金より借金、上り坂より下り坂、スピードより熟練、働きバチよりナマケモノ、孫より自分、多忙より貧乏、再就職より自由時間、背広よりジャンパー、人格者より自分本位、理論より経験、自立より孤立、前むきより後ろむき・・・・・。



東京は、江戸の風物はほとんどなくなってしまったが、不良の道楽者が多いのは江戸時代からの伝統だ。

放蕩しつくした人、律儀で通した人、財をなしたお金持ち、と、年寄りの風体はさまざまだが、古い町を仕切っているのは不良の気配をしょった年寄りだ。



歳をとって、田園や山中に身を隠すのはただのオイボレである。歓楽の色街に身をひそめてこそ、退歩する官能を得られる。



「不良中年は自前のモラルを持とう」と題して。100か条のその前半50を。



①約束した事は、呆けて忘れる(老人は常習犯である)

②借金も、呆けて忘れる(これも常習)

③チャンスがあれば浮気する(一期一浮気)

④馴じみの飲み屋へ行かない(旧縁を切り、慣れあわない)

⑤競輪ざんまい(車券は百円のお遊びで十分。競艇・オートも可。宝くじは買わない)

⑥妻の預金をおろして使う(当然の権利だ)

⑦落ちぶれた同僚にたかる(同情しないことが相手のためだ。同情は命とりになる)

⑧信号は無視する(ただし、周囲をよく見て)

⑨いっさいの謙遜をしない(昔のまんま)

⑩絵手紙をよこす人へは返事を書かない。(それほどヒマじゃないので)

⑪宗教活動に関与しない(無常を知る)

⑫占いを信じない(あたるはずがない。自分の運は自分でひらく)

⑬狡猾であれ(老人が生きていく知恵)

⑭妄想に生きる(想像力を喚起する。俳句もそのひとつであろう)

⑮名声を求めない(なにをいまさら)

⑯権威と無縁になる(断固たる決意で)

⑰不機嫌をよしとする(だってそうなんだもの)

⑱義理の葬儀へは行かない(疲れるだけで)

⑲二律背反を是とする(生きる証し。不易流行でいく)

⑳触覚で価値判読する(女もこれでいくに限る)

21.遊牧民志向(蒸発する力。どんどん家出しましょうね)

22.若い者はだます(手練手管で)

23.子はちょろまかす(お手のもの)

24,ヒューマニズムよりニヒリズム(無神論で自分をクールに見つめよ)

25.淋しさを食って生きる(孤独は老後の栄養である)

26.腕組みしない(服に皺がつくからね)

27,反社会(反骨の精神を忘れずに)

28.風とともに去る(危ないときは、ひらきなおって逃げちゃえばよい)

29.競争しない(わが道をゆき、他者と自分を比較しないこと)

30.全力投球(それなりに)

31.裏道で立ち小便をする(もらすよりいい)

32.平気で泣く(感情は素直に出す)

33.ぼんやりする(休養が大切である。ぼーっとする時間の空漠に身をまかす)

34.とぼける(老人の特権である。具合悪くなったらアクビすりゃいいの)

35.眠る(睡眠薬はアモバンかハルシオン。バイアグラを飲んでセックスすれば安眠)

36.耐える(これも実力のうち)

37.ぐれる(とことん堕ちてみて、地べたより世間を見つめよ)

38.情報収集する(要領よくやりましょう。そのため友人とはまめに会う)

39.昼からビールを飲む(酔っぱらって繁華街を歩きましょう)

40.昼間から風呂に入る(気分がよくなる。近所の銭湯で一番湯につかろう)

41.ナンセンスのセンス(理窟っぽく生きるのは愚の骨頂)

42.ハイカラ主義(身なりをよくするのは、不良定年者の基本的心得である)

43.テーマを持たない(なりゆきでいけ。テーマを持つとインテリに戻って、また企業戦士となる)

44.軟弱にいく(年寄りだから当然のことである)

45.唯我独尊(自分の世界へひたる。うぬぼれてけっこう)

46.自由なる日々(なにやったっていいんだ)

47.風狂でいく(吉田兼好や西行に学ぶ)

48.遊んで暮らす(遊ぶにはかなりの精神力がいる。遊ぶ力が不良老人の存在証明だ)

49.不器用でいけ(それで通用させる)

50.妻より友人(共犯者としての友がいてこそ活力が生まれる)

51.霊界通信(ときには死者との会話。故人の著書を読みかえす。読書は霊界との無線電話である)

52.散歩する(山でも町でも、外国でも)

53.小銭を稼ぐ(なんでもいいから)

54.美的生活(これが余裕というものだ。一輪の野草を見つめよ)

55.命を惜しむ(健康第一だもんな)

56.何者にも忠誠しない(相手にも忠誠を求めないのが礼儀である)

57.ケチ(無駄な金は使わないが、大金も使わない。いざというときは気前よくいこうぜ)

58.後悔しない(宮本武蔵のように、「事において後悔せず」)

59.女の愚痴はきかない(恋人は長くつきあうと妻化して、愚痴をこぼす)

60.男の愚痴もきかない(男の愚痴は女より始末が悪い。無視せよ)

61.軽佻浮薄(日本文化の伝統だから、これでけっこう。重厚な老人はかえってボロがでる)

62.離欲(やりたい欲だけに集中する)

63.感動力(小さいことに感動する精神を持続せよ。有能な企業経営者は高齢でも「感動する力」があるものだ)

64.いたずら心(少年時代に戻る。みんな不良少年だった)

65.老人ルネッサンス(キャリアがあるからできることだ。不良老人の条件)

66.忍ぶ恋(古風にいきましょう。忍ぶところに味わいがある)

67.道楽(最後の遊び。なににするかは各自で考える)

68.ソフト帽を愛用(ボルサリーノ)

69.ないものねだり(快楽の追求。枯れてしまってはいけません)

70.すぐ寝込む(仮病の有効活用)

71.電話には出ない(面倒だから)

72.聞こえぬフリをする(そのくせ地獄耳で情報収集)

73.気弱なことをいう(何しろ高齢なもので)

74.朝顔市へ行く(早起きだから)

75.酉の市へ行く(宵っぱりから)

76.足で物を片付ける(省エネ)

77.ふぐは白子を(神田明神下の左々舎がおすすめ)

78.月見献立(昔の恋人に作って貰いましょう)

79.浴衣で宴会(銭湯に行ったあと、ビール飲んで)

80.桐の下駄で歩く(素足で歩くと血のめぐりがよくなる)

81.飛行機はファーストクラス(国内線ならビジネスクラス。新幹線はグリーン車)

82.きっぷのいい女将がいる温泉のなじみ客となる(上の山温泉の葉山館とか)

83.勝手に講釈(幸田露伴のように近所の者を集めて)

84.バラバラ(意識を混乱させる)

85.お化粧してみる(歌舞伎女形役者をまねて)

86.すべてツケにする(現金は持ち歩かない)

87.インターネットはやらない(できないから)

88.煙草はやめない(そんなの勝手でしょ)

89.猟書三昧(神田・神保町で)

90.銀ブラを楽しむ(銀座の老舗には掘り出しものの極上品がある。クラブだけが銀座じゃないのだ)

91.色街で飲む(神楽坂とかね)

92.茶漬けにこる(JAL国際線のファーストクラスで食べるキャビア茶漬けがうまい)

93.ケンカしてよし(ケンカしてこそ友人である。ケンカをおそれてはいけない)

94.文具に淫する(硯は蘭亭硯)

95.もちろん天動説(地球が回ってたまるか。どこを軸にするかで物事の判断が決まる)

96.遠くへは行かない(面倒だしさ)

97.知らない町は歩かない(自分の住む町が穴場である)

98.言い訳は全力で(すべて人のせい)

99.ゆっくりと急ぐ(開高健氏の流儀で。のこり限られた人生だもの)

100.説明はしない(面倒だから。わかんないやつに説明するだけ疲れる)








9/20/2007

再び AOR?



AOR?



当時のカウンター・カルチャー

 

ベテラン勢による原点回帰的な試みから始まったアンプラグド

 

 

AOR=Adult Oriented Rock。お馴染みの図式である。しかし"AOR"という表記

で本書のような作品群をイメージするのは、それこそ日本の音楽ファンだけだ。米国でA

ORといえばAlbum Orientedの略であり、"R"はRockとRadioの双方を意味する。つ

まりシングル・ヒットを指向せず、アルバムをトータルに聴かせようとするロック、あるい

はそれをオンエアするFM局、そんな言葉だった。日本でいうAORはAC(アダルト・

コンテンポラリー)と呼ばれ、ここにはフュージョン系のインストゥルメンタルや、クワ

イエット・ストーム系のブラック・ミュージックも含まれる。しかしアルバム・オリエン

テッドという捉え方は、あながち的外れではない。それは全盛期のAORには、生活を彩

るBGMとしての効用があったからで、アルバム1枚丸ごと楽しめるというのも重要なフ

ァクターだったのだ。

 

最近は1曲良ければOKという傾向が見受けられるが、これには断じてノーと言いたい。

AORと呼ばせるには、トータライズされたテイストが必要なのだ。

 

スタイルを楽しむだけでなく、同時に感情や精神性を共有するための音楽なのである。

 

ポップ・ミュージックに、もっと大人っぽいサウンド、つまりジャズやソウル・ミュージックの

エッセンスを加えてみたら・・・

 

"大人のゆとり"を感じるヴォーカルのセンス

 

トロピカルなリラクゼィション・サウンド

 

センシティヴなアコギと揺れるとようなエレピの音色

 

トロピカル風味とレイド・バックしたムードを品良くまとめてみせた。

 

ぬくもりのあるメロディとハーモニーが素晴らしく、

 

ヒューマンなヴォーカルとまろやかなアコギの響き、

 

これぞ"エヴァー・グリーン・ミュージック"と呼ぶにふさわしいサウンドだ。

若葉が急に萌え出して、街に活気が甦る頃・・・・・・。

あるいは風の色がゆるやかに褪めてゆく夏の終わり・・・・・・。

音楽が決して流行やスタイルではないことを教えてくれる、そんな素敵な"なごみ"の1枚である。

 

キャスティングは相変わらず豪華でも、プレイは実にストイック。

 

ナイーヴかつピュアな心情

 

その芳醇なテイストと深いコクには、丹念に磨かれた技術とスピリットが息づいていた。

 

フランクスのヴォーカルと楽曲の質感は現在までまったく変わっていない。

 

安らぎの時間を演出してくれる。

 

バード・バカラックにも通じる美しいメロディを紡ぎ出す名ソングライター

 

温かい包容力を持たせた

 

妙な先入観や既成概念にあ捕らわれず、音楽のありのままを受け入れる。

 

映画のワンシーンを思わせるジャケットを含め、トータライズされたドラマティックな魅力は本作ならでは

 

圧倒的な歌唱力を持つスーパー・シンガーにして、"ミュージシャンズ・ミュージシャン"と賞賛される

凄腕サウンド・クリエイターでもあるジノ・ヴァネリ。

 

そのヴォ-カルは沸き立つようなエナジーと豊かな声量を持ち、しかもそれをコントロールし得る表現力と

絶対的なスキルも有している。

 



 情感豊かに仕上げた傑作

 

商業主義の業界と距離を置いた彼は、シンプルでシャープな音作りを試みたり、

ジャズに接近しながら、今も自分の音楽家としての欲求を満たすような創作活動を続けている。

 

熱気を孕んだマイアミ・ソウルの甘いムードと、哀愁を帯びたメロディ・ライン

 

無理をして音を重ねずに充分な空間を残している。だからストリングスやブラス、エレピのフェイザーが

とてもヴィヴィッドに伝わってくるのだ。それが彼自身が失わずにいる青臭さと相まって、独特の味にもなっている。

 

人生の光と影をくっきり映し出す。時と運命に翻弄され、ひとときの悦楽にもありつけない。

そんな男の哀愁と孤独を感じさせる、隠れた名盤だ。

 

都市の暗部まで知り抜いたホントの都会人には、彼らこそがリアルなシティ・ミュージックなのかもしれない。

 

どうしてこんなに優しいんだろう、どうしてこんなに穏やかなんだろう・・・・・・。

このアルバムを耳にするたび、そんなことを思う。

 

遅れてきたビートニク。

 

サウンドはスペース感を生かしたフュージョン寄りのハイブリッドなもので、

リズムは滑るようにしなやか。ちょっと投げやりなヴォーカルも、独特の雰囲気を放っている。

 

本末転倒かも知れないが、このアルバムを語る時には、どうしてもグレイドンの演奏及び

プロダクション・ワークを第一義にしておきたい。もちろんそれは本来、マークの才能を活かすために

嵩じた手段だった。

 

筋金入りの極上品だったワケ。

 

この作品もほとんどがミディアム~スローで、郷愁を呼ぶようなノスタルジックな旋律が特徴。

酸いも甘いも知った大人が、まだ青臭かった昔を振り返るようなアルバム

 

今にして思えば、確かに"クリスタル・ブーム"は女性リスナーを獲得し、AORをポピュラーにした。

しかしファッション化させてしまう両刃の剣でもあった。だがその根底を支えていたのは、

レコード店でメンバーを確認して"クレジット買い"するような、純粋な音楽ファンだったと思う。

サラッと聴き流しても雰囲気を楽しめる。それでいて、アレンジやコード進行を分析しても、

感心するほど奥が深い。それが当時のAORだった。

部屋でくつろぐ時、ハンドルを握る時、アウトドアに興じる時、恋人と愛を語る時・・・・・・。

いつもかたわらでAORが鳴っている。それが自然な時代だった。

 

タイアップという暴力的な情報操作でプロモーションを展開する昨今と違い、

良い音楽は口コミで広がってゆく・・・・・・そんな幸せな時代だった。

 

素性は純朴で優しいオッサンという感じ

 

常にマイペースを貫き通して活動しているベテラン・シンガー・ソングライター。

まったく飾り気のないシンプルな作風は、コンサバティヴとも言える。

しかしその素朴な味は、もはや彼の個性として確立。

 

余計なことを考えずにボサッと聴くには、とても気持ちの良いアルバム

 

しっとりした旋律に、フェミニンな詞。恋に悩み、愛に傷つき、それでもまた誰かを求めずには

いられない。そんな男のひとり言を綴った、悲しくホロ苦い詩(うた)の数々。

思春期の頃ならば、誰だってそんな想いをしたことがあるだろう。

 

日々の暮らしに疲れ、自分を見失いそうになった時、

こんなにも優しい音があるのを思い出してほしい。

 

商業化/大衆化を内包しているのが普通だった。なのに彼は実に恣意的で、純粋に音楽的洗練の

プロセスが聞こえてくる。本人の才能もさることながら、恵まれた環境が良質の音を生んだ絶好のサンプルだ。

 

私小説的に詩(うた)を普遍的で大衆にも通用する"歌"へと消化させた彼

 

骨太かつ臨場感のあるサウンドが打ち出された

 

彼らは気負うことなく、自然体で音を創ったという

 

纏ったファッションはその時々で変わっても、中身の人間まで変わってしまうワケじゃない―彼らはきっと

そう言いたかったに違いない。

 

音楽はスタイルじゃない。肝心なのは人間なのだと。

 

あの頃の高揚した空気感が、どれだけAORを輝かせていたか。またAORが自分たちの生活に

どれだけ潤いを与えてくれたか。その一体感の素晴らしさを実感し、次世代に語り継ぐことができるのは、

リアルタイム派だけなのだ。

 

季節やシチュエーションに関係なく、いつも五感で「海」を感じているかどうか。



たとえ都会に住もうとも、喧騒から離れて心を落ち着かせれば、何処からともなくさざ波が聞こえてく

る・・・。



オーガニック・テイスト



リラックスしてオープン・マインド



心に「海」を持っている人



ブルー・アイド・ソウル



ほのぼのした甘いヴォーカルと、ゆるめのアコースティック・グルーヴ

9/19/2007

逆立ち日本論


逆立ち日本論・養老孟司&内田 樹



少数対多数のときに、やくざは絶対に「お前ら」というふうに包括的な名称では相手を扱わない。相手がいくら大勢でも、その中のただ一人を凝視して、「お前、オレに何か文句あるのか」と凄むのです。相手が十人いても百人いても、ただ一人だけに焦点を合わせる。ほかは眼中に入れないんです。具体的で個別的な敵には対処できるけれど、「敵というもの」という総称的存在には打つ手がないですから。(内田)



ユダヤ人は諸国民より多くの「責務」を課されている。「あまりに責任が重いので、人間として十分な成熟が必要な仕事は私たちユダヤ人がやりますからみなさんはもっと楽な仕事をしてください」というのがユダヤ人の選民意識なんです。

この「選び」も自分たちが何か他の民よりもできがいいから選ばれたわけではなく、神に一方的に指名されただけで、その理由は特に示されていない。(内田)



シャガールというのはユダヤ人でほとんど唯一の例外じゃないんでしょうか。「ユダヤ人画家」というのは本来、形容矛盾なんです。ユダヤ人には伝統的に音楽や舞踏のような時間性を含んだ芸術表現以外は許されていないはずですから。シャガールがそれでもユダヤ人世界で許容されたのは、それが聴覚的な、あるいは時間性をどこかにとどめた絵画だからではないでしょうか。たぶん、シャガールの絵からは音楽が聞こえるのです。(内田)



日本人はどちらかというと統一国家に慣れてしまっているので、政府の仕事が「均質化」だとはまさか思っておらず、「利害の調整」だと思っているところがあります。実のところ、「均質化」なり「原則の貫徹」がアメリカ政府の役割だと思います。(養老)



中心地がもっともインターナショナルだと思っているのは、日本が島国だからでしょう。大陸に行ったら、異世界に接する辺境こそがもっともインターナショナルなんです。(養老)



スローフード運動というのは、マクドナルドのローマ出店に反対するイタリア人が始めた運動ですけれども、始まったのは北部同盟の中心地であり、ムッソリーニの政治的拠点であったピエモンテなのです。スローフードと北部独立運動とファシズムがなじみがいいということはよく理解できます。イタリア人にしてみたら、それはアメリカの牛肉がヨーロッパ人の身体を侵すことを拒否する身ぶりでもあるわけです。(内田)



ぼくは「デスクトップに並べておく」という言い方をしてます。自分の意識の『デスクトップ」に開いたファイルをどれくらいたくさん載せられるか。どれだけデスクトップが散乱しているのに耐えられるか。この無秩序に対する耐性というのは結構大切じゃないかなと思うのです。(内田)



「こうなったらどうなる」「こうなったらどうする」とう未来の可能性は、数え上げたらキリがない。だからぼくは「まだこれからどうなるかわからないのだから、それは起こってから考えよう」と言う。そういうふうに開放的に未来に向かった方が気が楽だと思うんですけれども、「もしもこうなって、こうなって、こうなって、予測される最悪の事態に立ち至った場合、内田はどうその責任を取るのか」と訊かれても、そんな蓋然性の低い予測についての対策なんて、考えるだけ時間の無駄じゃないですか。(内田)



本来、「個性」とうのは他人の目にどう映るかということのはずでしょう。そうやって年寄りが人を見ることをサボるから、同時に年寄りの意味がなくなりました。長く付きあって見るからこそ、「お前はああいうことをやれよ」って言って・・・・。(養老)



オーラル中心でやっている限り、宗主国と植民地の知的な位階差は絶対に埋められないんです。だから、英語教育をオーラル中心にやるということは、日米間の知的、権力的な非対称性を維持することに同意するということです。アメリカのイーブンパートナーになるという意欲がはじめからないということです。だから、ぼくは「オーラルより文法をやれ」「英語は読み書きができれば十分じゃないか」と言ってるのですが、誰も聞いてくれない。(内田)



大瀧詠一さんと喋っていて、

歌手における声と作家における文体というのは機能的には同じものじゃないかと思うのです。文体というのはやはり楽器みたいなものでしょう。作家は一人ずつ固有の楽器を持っている。どのへんで厚みのある音がでるとか、どの音域の伸びがいいかわっているはずです。「僕の文体は中音域で説得力がある」とか、そういうこと絶対考えているはずなのに、批評家は誰もそれを指摘しない。「この作家はクライマックスでカ行の語を多用する」とか言っていいはずだけど、誰もそういうことは言わない。(内田)



「顔の悪い結婚詐欺師はいるけど、声の悪い結婚詐欺師はいない」って言いますね。声の悪い詐欺師はいっぱいいるけど、結婚詐欺師となると声が命です、と。声がいいというのは、「自分の言っていることを信じている」ということなんです。自分の言っていることに自分が同意していると、声帯以外の身体部位が共振するんです。(内田)



やくざというのは「相手がどのようなことを言おうと、どのような行動をとろうと、それが彼にとって常に『想定内の出来事』でしかないことを思い知らせ、同時に絶えず相手の想定を裏切る言動をとることで、相手に無力感を感じさせる」ことのプロある。(内田)

9/18/2007

プロ相場師の思考術


プロ相場師の思考術ー「運」と「ツキ」の考え方/高田智也



私が相場師をしている理由は、

「自分ができる仕事の中で、人からの評価が一番高い」

ということにほかなりません。私ができる数少ない仕事のなかで、これだけは誰にも負けない自信があるからなのです。



相場の世界は、どんな世界より成功すれば見返りは多く、失敗すれば厳しい世界です。



一人の弟子に聞くと、

「将棋の考え方は、相場そのものである」

「考える必要のあるゲームができる人は、相場に向いている」



相場師として成功した人たちの共通点は、「根気のある人」です。

根気のない人に、本当に強い人はいません。



根気のある人、どんなことでもやれる人は、本当に少ないです。

苦しい時期を粘りきれるか。これで相場ができる人間かどうかがわかります。



「本を読む早さ」

「ルールを覚える早さ」

「投資対象を理解する早さ」

相場で強い人ほど、投資対象のルール、基礎を理解するのが早いです。



私は、相場の強さと、学習した時間は比例すると思っています。



「余計なことを聞いて、相場ができなかった。儲けられなかった」

という経験は、私だけでなく、みなさんもあるでしょう。

「相場に勝つ情報は少なく、深く利用する」



「強くなってからでないと、投機に参加してはいけません」

学習があやふやな状態で、絶対にお金をかけてはいけないのです。

学習した時間が長い人ほど、この世界で成功する可能性が高いのです。逆に言うと、何もせずに相場に参加した人ほど、資金を失って、自信をなくすだけです。



常識や世のきれいごとも、そして相場も一度疑うと必ず違う世界が見えてきます。



相場に強い人の多くは、しっかりと自己分析ができていることに気づきました。私は、自分を客観的に見ることができます。



役に立つ書籍

「チャートの救急箱・伊藤智洋」

「課プランのオプション売買戦略・パンローリング」

「文系人間のための金融工学の本・日経ビジネス人文庫」

「ゾーン相場心理学入門・パンローリング」

9/17/2007

丸山敏雄先生



丸山敏雄先生



 



 「早起き」のコツ

 

1.「さあ、明日から早く起きるぞ」と心に決める。

2.何の不安も持たず、夜はさっさと寝る。

3.目が覚めたらぐずぐずせず、パッと起き、衣服を改める。

4.積極的に仕事を追ってとりかかる。

今日一日の順序や段取りを考えよ。

 

 

「物事を成就させる」秘訣

 

1.一日一回、今までにしたことがない、実生活とはまったく関係のないことを、毎日くり返して実行せよ。

2.最後まで、成就するまで必ずやり通すこと。

 

 

 

「朗らか」とは

 

1.「明朗」は、積極的であり、建設である。

「憂うつ」は、消極的であり、破壊である。

2.幸福だから「朗らか」なのではない。

「朗らか」だから、幸福が舞い込んでくる。

3.病気は、心の浄化作用である。

「朗らか」な心で病気を迎え入れれば、吹っ飛んでしまう。

 

 

 

「継続して努力する」コツ

 

1.努力とは「反復」である。

今日できなければ明日、明日できなければ明後日、くり返し行なう。

2.まっすぐに、何も思わず、いつも同じ力で行なう。

 

 

男性は、躊躇しない、くよくよしない、なまけない、思い切ってやる。

 

 

「男」の心得

 

1.男は「陽」である。

動くべきときに動け。

2.成就するまで押してゆけ。やってやりぬけ。

3.躊躇しない。くよくよしない。なまけない。コソコソしない。

4.何事も「やってのけるぞ」の精神で、思い切ってやる。

 

 

「女」の心得

 

1.純粋に、喜んで働け。

2.天性を「長養」せよ。

髪の毛を大切にする。顔や体は「日本一」のものと思って洗う。

家庭や境遇を大切にする。

3.隠しごとをつくらない。

4.「つつしみ」深くする。

5.美しく、優しくなるように努力せよ。

女は「陰」である。

 

 

 

「『損をした』とがっかりしない」コツ

 

1.たとえ「得」したとしても、一時のことである。

2.「得しよう」とたくらんでも、ろくなことはない。

3.ポジティブシンキングに転換し、「どうせ・・・・・・だったのだから、もうけたわい!」と吹っ切ること。

 

 

 

「病気にならない」コツ

 

1.自分の体は、宇宙が生んだものであることを自覚する。

2.何も心に留めない。残さない。ためない。いつも心を空にしている。

3.思ったらすぐやる。体を動かす。

4.いつも自然に命いっぱい、豊かに生きる。

5.朗らかに、和やかに、力いっぱい働く。

6.休む時は、何もかも忘れて休む。

 

 

 

「スナオ」とは

 

1.スナオとは、「緊張」である。

事物が本来あるべき姿であること。

2.スナオとは、「そのまま受け入れる心」である。

不平不満、文句を言わす、そのまま受け入れることである。

3.スナオとは、「そのまま働きかける力」である。

スナオな者ほど、恐ろしい力を発揮する。偉人は全員、スナオであった。

4.スナオになるためには、まず「気がついたら、すぐする」ことだ。

そして、一気にやってやり遂げよ。

 

 



「やってはいけない」19のツミとその心得

 

「己に対するツミ」編

1.己を粗末にするツミ

自分が言うべきこと、立つべき所は、一歩も後ろに退いてはいけない。己を尊ばなければならない。

2.己を高くするツミ

人間はあるとおりにある。偉くもなければ、偉くないこともない。

ただそんなものである。

3.己をいたわるツミ

自分を大切にしすぎて弱くし、結局、自分を粗末にする。

4.冒険のツミ

必要がないことをするから、けがをする。

 

「親に対するツミ」編

5.親を大切にしすぎるツミ

好きなことを、思う存分やらせてあげなさい。

6.親を思いすぎるツミ

心配さえしなければ、いくら食べても大丈夫。思い切って好物を差し上げなさい。

 

「子どもに対するツミ」編

7.子どもをオモチャにするツミ

できるだけ簡素に、おおらかに育てる。

8.子どもをいたわるツミ

鷹揚に、大胆に、自由に教育する。

9.添い寝のツミ

別に寝かさなければならない。

 

「夫婦間のツミ」編

10.妻を大切にするツミ

妻の任務が達せられず、弱くなるばかりである。

11.妻を誇るツミ

歴史的に見ても、美人に生まれて、幸福になった例はない。妻を鼻にかけない方がよい。

12.妻に頼るツミ

男子はあくまでも人に頼ってはいけない。

13.妻を感心するツミ

妻に鶏冠をかまれるな。「なに、負けるものか」と、敢然と立つこと。私はこういう人間だと、さらけ出す意気でいくこと。

14.夫を大切にするツミ

神に夫のことを頼むのではなく、夫を神のごとく信頼する。

15.良妻のツミ

夫の遊びをやめさせようとせずに、「私がいたらないからだ」と、いっさいのツミを自分自身に受け止め、喜んで夫に心を任せる。

16.夫を助けようとするツミ

横で口出ししない。裏工作をしない。

17.里方に心惹かれるツミ

もうこちらにお嫁に来ているのだから、ここが第一である。

18.夫を粗末にするツミ

夫は子どもより弱い。太い神経の持ち主でも、主人は、家では細糸のような神経になる。夫を先に、子どもは後回しにする。

19.へそくりのツミ

夫の病気、失敗、死亡などの理由でへそくりをすることは、そうなることを願っていることと同じである。



「とらわれる心を捨て去り、好き嫌いや不足不満の心も捨てよ」

 

 

「周囲の物や人に対する」考え方

 

1.物そのものは、美しくも、汚くもない。

不足不満は、人とその心にある。

2.世の中にはいろいろな人がいるから、にぎやかで、面白いのだ。

3.「いやがる」からいやになる。「寒がる」から寒くなる。

「がる」から、そうなるのだ。

4.天候や物や他人を変えることは容易ではない。

しかし、自分を変えることはきわめて簡単である。

5.あたたかな愛情で接すれば、人は味方になってくれる。おだやかな明るい心で接すれば、

物は自分のために働いてくれる。

 

 

「運命は自ら招き、境遇は自らつくる」

 

 

「運命を切り開く」コツ

 

1.人生は偉大なる演劇である。端役ではなく、主役を熱演せよ。

2.小さな己の殻に閉じこもってはいけない。

己をすべて開放し、全に生きよ。

3.自分の力は無限である。世界は広い。道もたくさんある。希望を持とう。

 

 

一家中、どうやって朗らかににぎやかに暮らしていこうか

 

 

 

「店を繁盛させる」秘訣

 

1.店はお客様のものである。

2.何事も、お客様の好み第一、お客様の都合第一である。

3.とにかく掃除をする。

4.水を大切にし、一滴も粗末にしてはいけない。火も大切にし、煙も粗末にしてはいけない。

5.建物は「お預かりしているもの」と考え、掃除、手入れを怠らない。

6.一家、仲よく暮らす。

7.商品をわが子のようにかわいがり、心から大切に扱う。

8.商品について、あらゆる研究をし、知識を得る。

9.店頭の装飾や陳列の研究をする。

10.宣伝をすることによって自信がつく。

11.美しく、なごやかな心で商売をする。

 

 

 

「商人」の心得

 

1.気がついたら、すぐすること。

2.人を好き嫌いせず、物も好き嫌いしないこと。

3金の支払いをよくすること。.

4.天候気候について不平不満を持たないこと。

5.時勢の変動に直ちに対処しなくてはならないが、ビクビクはしないこと。

6.人を信じて、己を信じること。

7.早く始めて、早く終わらせること。

8.思い切って断行すること。

 





「天職にいきる」コツ

 

1.純粋に一途に働く。そうすれば、周囲が味方してくれる。

2.「やりすぎ」はない。ただ、一気に前進するだけだ。

3天職に生き、それをまっとうした人間こそ、人生の勝利者である。

.4.働いて、働いて、働きぬく。そこに楽しい人生が開けてくる。

 

 

「物を味方につける」コツ

 

1.喜んで受ける。

2.心を込めて大切に扱う。

3.物の由来を知る。

4.その物のよさを知る。

5.物に対する道(礼)を尽くす。

6.十分に働かす。

7.管理を十分にする。

8.物の恩を感じ、それを表わす感謝の式をとる。

9.後始末をする。

 

 

「気がついたらすぐやる」コツ

 

1.気がついたその瞬間が、その仕事をやるには、最良のコンディションである。「それをせよ」という、

至上命令が下りてきたと思い、即刻やり遂げる。

2.第一回目の失敗は第二回目の成功の足場であり、第二回目の不出来は第三回目の

華々しい成功の序幕である。失敗しても、新しい気持ちで、くり返し取り組む。

3.時を置かずに、目の前の仕事を片づける。

4.ノートと鉛筆を備えておいて、気がついたらすぐメモをとる。

5.今日は最良の一日、気づいた時はチャンスである。

これを取り逃せば、時は再び回って来ないのである。

 

 

「起業」の原則

 

1.目的を明確にする。

2.準備を完璧にする。

3.順序を間違えない。

4.方向を間違えない。

5.始末を完璧にする。

 

 

「よいスタート」の心得

 

1.早く起きる。

2.爽やかに、さっと、歯切れよく家を出る。

3.通勤電車の中では、意識して本を読む。

もしも、満員電車で本が読めなかったら、ピープルウォッチングをして、人生哲学の勉強をする。

また、電車を「人生の練習所」と思い、「どんな場所も時間も嫌わない稽古」を積もう。春の川を下る、帆船のような穏やかな心で。

4.襟を正して、職場に入る。今日一日の命をかけて働く場所である。

5.人よりも、いち早いスタートを切る。

 

 

「よいゴール」の心得

 

1.スタート以上にゴールは大切である。力いっぱい働いて、見事なゴールを決める。

2.今日一日の仕事の後始末をする。

3.道具や機械には「今日一日、助けてくれてありがとう。また明日」と感謝と愛情の挨拶をし、目礼する。職場には敬意を残す。

4.門を出る時に、向き直って一礼する。自らに“くくり”をつける作法である。

5.仕事を追い、早く切れ目をつける。

 

 

 

「岡目八目」

 

お金というものは「魔物」である。

 

どんなになくなっても、ビクビクする必要はない、ということを学んだのです。

 

お金は妥協を好まない。

 

「自分の思うことをズバリと言ってのけることができない人間は駄目だ。人の喜ばない

ことでも、言うべきことはあっさりと気がるにいうことが正しい」

 

いつも金庫が空になっているということは一見貧乏人のようですが、胃の中が食べたものを

全部消化して一つもあとに残さないというように、きわめて健康な状態なのです。

 

「お金を生かす」心得

 

1.お金は生きている。

2.たとえ1円でも大金のように大切に扱う。お金は、かわいがってくれる人を好む。

3.妥協なく請求する。きちんと集金しないと、結局、相手も自分も困ることになる。

4.一刻も早く支払う。金を休ませない。

5.有効なことに使う。不用なことには1円もつかってはならない。

6.豊かな時も、貧しい時も、変わらずにあるがままを喜ぶ。

7.喜んで働き、感謝して使うとき、お金は本当に生きて働く。

 

 

「ある相当な会社の元社長で、ほかに趣味も道楽もない。ただ働くことが楽しみな男」

 

「働き」とは

 

1.働きは「世の中のすべての苦難を解決する鍵」である。

2.働きは「最良の健康法」である。

3.働きは「長寿の秘法」である。

4.働きは「幸福の原動力」である。

5.働きは「喜びの源」である。

6.喜んで働く人は、健康、経済、家庭愛和に恵まれる。

 

 

一つのことを、まず十年続けなさい。そしたらきっと一流になれる。

 

人格は金では買えない。自分で磨くよりない。だから価値が高い。

 

 





 

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◎ロンボック島
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リージェント・リゾート・チェンマイ
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◎マカオ
ポウサダ・デ・サン・チアゴ
http://www.saotiago.com.mo


◎ランカウイ島
ダタイ
http://park12.wakwak.com/~takutaku/island/ranka2.htm
http://www.geocities.jp/kobefuna/datai/datai-LangkawiInfo_1.htm

9/16/2007

無双原理・易/桜沢如一


無双原理・易 「マクロビオティック」の原点 桜沢如一





桜沢先生は自律神経の働きをとりわけ重視し、その中枢である間脳の強化法として、食を正すことに加え、幼児期から寒さ、ひもじさを、できるだけ多く体験させることを強調していました。今でこそ、自律神経の働きが免疫力を高めることが明らかになりつつありますが、先生は50年近くも前に、「自律神経のバランスがとれていれば、病気は絶対しない」と断言されています。





つまり、あらゆる環境のエッセンスとしての食を正すことによって、人間の意識を変えることができる。そして、その理論的な根拠として無双原理を示し、後世の人々に人類普遍の指導原理としてその応用・実践を託したのだと思います。





では、東西両文明を統合し、21世紀にふさわしい精神文明を構築するために、日本人に託された課題とは何でしょうか?





最終的に何が国家の命運を決定するかといえば、私は人間の資質だと思います。現在の文明国と呼ばれている国々、それは西洋型の先進国ですが、それらの国の人々の資質はどうでしょうか?米国や日本の現状を見ても明らかなように、決して人間性が高いとはいえず、私にはその大きな原因が、食と教育にあるように思われてなりません。自由主義経済を導入している中国も、戦後の日本と同じように徐々に内部崩壊を起こしつつあるように見えるのは、私だけではないでしょう。





それに、私は従来の「日本人」というような狭い観念の殻を抜け出したいのである。私は、全世界を私の故郷とし、すべての民族を真実の同胞と感じる。それこそ、日本人のいわゆる「忠道」の極致である、と言う人があるかもしれない。しかし、私にはそんな大げさな考えがあるのではなく、感傷的な少年時代、西洋崇拝やら自然主義文芸に感化を受けたうえに、東洋の古代思想の自由な広大無辺さに呼吸することを覚えたばかりに、日本という島に容れられるにはあまりに放埓な思想をもつに至ったからなのだろうと思う。



われわれは、不自然な状態をつくり出すためにこそ積極的な努力が必要なのであって、自然に返るためには単に不自然な生活をやめさえすればよいのである。

その努力は実に消極的なもので、単に惰力をコントロールすれば足りるのである。





すなわち、人間は自然の征服を喜び、不自然な快楽の欲望にかられてとどまることを知らず、日に日に新しい不自然をつくり出しているのに対して、人間以外の生物は自然環境に絶対的適応を試み、それに成功している。

ここに、陰陽呼吸という、極めて自然で独特な天地調和の生命現象を、特別な努力によって修業的に試みなければならない人間と、自然に楽しく、何ら特別な修行なしに行い、それによって日々の生活を営んでいる人間以外の生物との違いが生まれてくるのではないだろうか。





いわゆる経済的な行為や実用的なもの、便利なものが必ずしもわれわれに幸福をもたらすとは限らない。

自国の工業のみを偏重して、農産物を外国からの供給にゆだねておくことは、確かに経済的であるかもしれないが、身土不二の原則をやぶる罪は、必ずや国民全体の心身の異常となって現れる。





正しい意味においては、西洋に文明はなく、東洋に物質文明がない。二十世紀以後の人類の文明は、この東西文明を綜合したものでなくてはならない。





物質文明は必ず亡びる。それは陽性過多で斃れる。精神の陰がないからである。これは人類滅亡の歴史を見れば明らかである。

すべての文明は物質文明に圧迫されるが、やがては物質文明を分解し吸収してしまう。

個人においても同様で、陽性の人は華やかな生活をするが、忽然としてそれを終えたり、悲惨な最期を遂げたりする。陰性の人は長く地味な生活を続ける。

やがて時を経て大成し、あるいは平和な終わりを全うし、あるいは偉大な仕事を成就する。