3/21/2008

クラウゼヴィッツの戦略思考









クラウゼヴィッツの戦略思考 『戦争論』に学ぶリーダーシップと決断の本質


クラウゼヴィッツは、摩擦を克服したり、上手につき合ったりするためのポイントが二つあるという。
一つは、摩擦の経験をできるかぎり数多く積むこと。ビジネスでいうならば、経験豊かな戦略参謀を起用することにほかならない。

もう一つは、摩擦の存在を前提にして計画を立てたり、戦略の運用体制を敷いたりすることだ。

戦略の策定においては、どうしても業界環境を静的な枠組みに押し込めて考えがちだが、戦略を遂行する段になって、業界変化のダイナミズムを取り込んだ戦略の運用体制が整っていないと、早晩破綻するのは目に見えている。



したがってわれわれは、決断とは、行動の根拠がまだ不十分なときに行動を先送りすることを避けたり、疑念を払拭したりするために行なうのだと結論づける。
疑念に勝る決断力は、知性を、それも極めて独特な種類の知性を発揮して初めて得られるものだ。

決断に必要な感情と高度な洞察力が共存していても、知性が発揮されなければ決断には至らない。
非常に難しい任務にも対応できる優れた知力や、山積する難関に立ち向かう勇気を備えていても、いざ困難な状況に立たされると決断できない人がいるのは、その人の中で勇気と知力が分離しているためである。
勇気と知力が互いに手を差し伸べ合わなければ、決断という第三の力は生まれない。

要するに決断とは、果敢な行動が必要であることを自覚し、実行する意思を形成する知性の働きがあって初めて下されるようなものだ。

このような知性の独特な方向性ゆえに、感情の強い人物は躊躇や手遅れになることを何よりも恐れ、これを避けるために決断を下す。


「才能ある指揮官や天才は人為的な規則にとらわれず行動する。そして理論は現実と矛盾する」


大半の情報は誤りであり、人間の恐怖心が情報に含まれるうそや不正確さに拍車をかける。
概していえば、人間は良い知らせよりも悪い知らせのほうを信じ、悪い知らせを誇張して伝える傾向がある。


生まれつき楽観的でない指揮官や、実践で判断力を十分に磨いていない指揮官は、恐怖心を捨てて希望を抱くことにより、心の奥底にある弱気に支配されないようにしなければならない。

そうすることによって、初めての心の均衡を維持することができる。


戦術とは「先頭における武力の使い方」であり、戦略とは「戦争の目的を達成するための戦闘の使い方」である


戦術とは戦闘を形作る方法であり、戦略とは戦闘の用い方である。


要するに、戦略は、常に現場とともにあるということを忘れてはならない。


KISS(keep it simple, stupid=常に簡素さ、愚直さを心がける)


奇襲の本質について、もう一つ述べておきたいことがある。

それは、奇襲をかけることができるのは、戦いのやり方について主導権を取ることができる軍隊だけであること、そして主導権を取ることができるのは、正しく行動している軍隊だけであるということだ。

3/20/2008

山本五十六






山本五十六

苦しいこともあるだろう。
言い度いこともあるだろう。
不満なこともあるだろう。
腹の立つこともあるだろう。
泣き度いこともあるだろう。
これらをじっとこらえてゆくのが男の修行である。

Ten commandments on design






Dieter Rams:Ten commandments on design


Good design is innovative.
良いデザインは、革新的である。
既存製品の形を真似るものでもなく、単に新奇性のための新奇性を生み出すのでもない。革新の神髄は、製品の機能すべてに明確に見て取れなくてはならない。
現在の技術的発展は、革新的なソリューションを生み出す新たなチャンスを提供し続けている。

Good design makes a product useful.
良いデザインは、製品を有用にする。
製品は使われるために買われる。それは、中心的機能においても付加的機能においても、明確な目的を果たさなければならない。デザインの最も重要な任務は、製品の有用性の効用を最大化することである。

Good design is aesthetic.
良いデザインは、美的である。
製品の審美的側面は、製品の有用性と不可分である。なぜなら、毎日使う製品は、私達の快適な暮らしを左右するからだ。
しかし、美しさを持ちうるのは、うまく考えられたものだけだ。

Good design makes a product understandable.
良いデザインは、製品を分かりやすくする。
それは、製品の構造を明らかにする。さらに良いのは、製品自体に語らせることができる点だ。ベストなのは説明を要しない。

Good design is unobtrusive.
良い製品は、押し付けがましくない。
目的を果たす製品は、道具のようなもの。装飾品でも芸術品でもない。したがって、そのデザインは中立的で控えめで、ユ−ザ−に自己表現の余地を残すものであるべきだ。

Good design is honest.
良いデザインは、誠実である。
良いデザインは、実際以上に製品を革新的に、パワフルに、あるいは価値がありそうに仕立て上げない。守れない約束で消費者を操作しようとしない。

Good design has longevity.
良い製品は、恒久的である。
短期間のうちに時代遅れとなってしまうトレンドを追わない。うまくデザインされた製品は、今日の使い捨て社会における短命のつまらない製品とは大いに異なる。

Good design is consequent down to the last detail.
良いデザインは、あらゆる細部まで一貫している。
何も曖昧であってはならない。デザインプロセスにおける徹底と正確性は、ユ−ザ−への敬意を表す。

Good design is environmentally friendly.
良いデザインは、環境に優しい。
デザインは、安定した環境と分別ある原材料の使い方に貢献するものでなけれはならない。これには、現実の汚染だけでなく、視覚公害と破壊も含まれる。

Good design is as little design as possible.
良いデザインは、できるだけ少なく。
少ない方がよい。なぜなら、その方が本質的な点に集中でき、製品に重要でないものに悩まなくてすむ。純粋さに戻ろう!
簡潔さに戻ろう!

3/19/2008

デザインを考えるための言葉










デザインを考えるための言葉
from DESIGN IT! w/LOVE hiroki

せっかくなので、僕が読んだデザイン関連の本から、僕が気になった言葉をいくつかピックアップしておきます。


すなわち設計や、コンセプトの立案、あるいは「ものづくり」全体の枠づくりのことであり、身近な言葉では「ディレクション」ないしは「プロデュース」と同義と言っていい。
(伝統の逆襲―日本の技が世界ブランドになる日/奥山清行)


デザイナーとしてわれわれは、あるいはデザイン過程のデザイナーとしてわれわれは、デザイン創造の過程に何が含まれ、また創造活動が行われている間にどんなことが起こっているかということについて、かつてないほど明瞭に理解しなければならなくなった
(システムの科学/ハーバート・A・サイモン)


今日なお多くのデザイナーが、見た目ばかりを気にして設計し、美しいものだけを作ろうと腐心している。彼らは、完成品の感触が悪かったり、重すぎたり、軽すぎたりしても気にしない。触った感触が冷たくないか、解剖学的に優れたフォルムだろうか、ということには関心がないのである。
(モノからモノが生まれる/ブルーノ・ムナーリ)


日常生活を送るために繰り返されるさまざまな基本的動作を観察し、研究することで、人と向き合ったデザインを生み出すことができるでしょう。
(普通のデザイン―日常に宿る美のかたち/内田繁)


デザインは、製品にかたちを与えることだと思われている。しかしそれだけではない。それがかたちを成すための要因をしっかり見せることも、デザインの仕事である。
(デザインの輪郭/深澤直人)


織部はこれまで述べたように「織部十作」を設けて、みずからはグランドデザイナーとして総合的な立場から情報提供、助言指導をした。また産業振興策としては生産効率の高い「連房式登り窯」の導入、異業種交流ともいえる染め(辻が花染の流行を敏感にとらえて)とやきものとの意匠デザインの交流、キリスト教の布教をつうじて入ってくる外国文化を大胆に取り入れる結果、おりからの経済繁栄と平和を謳歌する社会風潮を追い風に、異国情緒あるいはバサラ風の意匠が好まれて、桃山時代のやきものと呼ばれるほどに抽象かつオブジェ化してゆく、その先頭にたってリーダーシップを発揮したのが古田織部である
(千利休より古田織部へ/久野治)


面白いのは行為そのものではなくて、その行為にいたる経過だ。本当に重要なのは完成そのものではなく、完成することだ。かくして、人間は一気に自然と直面することになった。人生に新たな意味が生まれて指針となった。茶は、単なる詩的な遊び事にとどまらず、自己実現の手立てとなった。
(新訳・茶の本―ビギナーズ日本の思想/岡倉天心著、大久保喬樹訳)


もちろん企業からの依頼ならば、その企業の利益になるようには、当然デザインします。でもそれによって最終的に自分たちの生活文化のアップデートにならなければ、本当のデザインにはならないのではないか。だから自分の好きなものをつくるのは趣味として休日に地下室でやれ、と言いたい(笑)。
(なぜデザインなのか。/原研哉、阿部雅世)


デザインにおける成功と失敗とは縄のように絡み合っている。欠陥に焦点を合わせれば成功に達しうるであろうが、成功した先例にあまりに多くを頼りすぎると失敗に導かれることになりうる。
(失敗学―デザイン工学のパラドクス/ヘンリ・ペトロスキ)

つまり、本当のイノベーションは買い物という行為自体をデザインしなおすことなのだ。
(発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法/トム・ケリー)

3/18/2008

非常識な成功法則 神田昌典

非常識な成功法則 神田昌典


・お客にへこへこしない。
・在庫は持たない。
・アフターサービスが必要なものは売らない。
・正社員は採用しない。
・身をすり減らすような仕事はしない。
・いやな会社や、人とは取引しない。
・コールドコールはしない。
・無料でアドバイスはしない。
・下請けはしない。



つまり、「やりたくないこと」を明確化することによって、本当にやりたいことが見つかる。
それは、あなたの潜在的に思っている願望を引き出してくれる。世間体、家族からの
期待、友人・知人の知識。そんな手垢のついた「やりたいこと」ではなく、あなたの心が
求める、本当の「やりたいこと」に光を当てる。


【ステップ1】 「やりたくないこと」の明確化
いま、この瞬間、人生から消し去りたい、嫌なことをできるだけ多く、紙に書いてください。
あなたが魔法使いだったら、一体何を消しますか?


【ステップ2】 「やりたいこと」の明確化
今度は「やりたいこと」を紙に書き出してください。何も制限を加えないでください。


・本当に、やりたくないのか?やりたくないことの中で、さらに一番やりたくないことは、
いったい、何なのか?(例:会社がやりたくないのではなく、売込みをしたくない)
・私は、次のステップに進むために、現在の経験から、既に十分な学びを得たか?
・もしまだ十分な学びを得ていないとすれば、十分な学びを得るためには、いったい
何をする必要があるか?それをいつまでにやるか?


・自分の命があと半年しかなかったら、いったい、何をやらなければならないのか?
・その半年の間に、お金を一銭ももらえなくてもやるべきことは何か?


・子供のときにどんな辛いことを経験したか?
・父親(母親)とは、どんな葛藤があったのか?
・いままでどんな苦労をしてきたのか?
・その苦労には、どんな意味があったのか?


自分で、自分の現実をコントロールすること。
自分の現実は、繰り返される言葉、自分で発する言葉、そして他人が同調する言葉で
コントロールされる。であれば、自分の都合のいい言葉を繰り返し、その言葉を発すれば
いいことになる。これは自分自身に催眠術をかけることに他ならない。


ここで重要なのは、短期の目標設定の方法である。短期目標をスムーズに達成していくための
優れた指標として「SMARTの原則」がある。SMARTは、次の英単語の頭文字を表している。


S  (Specific)    具体的である。
M (Measurable)   計測ができる。
A (Agreed upon) 同意している。
R (Realistic)    現実的である。
T (Timely)     期日が明確。


【ステップ1】 第1および第2の習慣で明確にしたあなたの目標を楽々、何の問題もなくこなせる自分の肩書き
(セルフイメージ)を作ってみよう。仕事だけではなく、趣味・家族の分野での、いろいろな肩書きを考えてみよう。


【ステップ2】 さらに徹底するのであれば、そのような肩書きにふさわしいのは、どんな服装、髪型、持ち物か?
ひとつでもいいから、自分の外見を変えるところから始めよう。


ひとつには、完璧を目指さないこと。不完全、曖昧さを許容すること。
まず重要なのは、世の中には完璧はないということである。会社も人生もすべて100%完璧ということはない。
逆に100%完璧だったら、逆にどこかから影が噴出すると思って気をつけたほうがいい。家は汚れているぐらいがいい。
家庭は不満なぐらいがいい。会社も不満なぐらいがちょうどいい。表があれば裏もある。突出すれば、欠けるものが
でてくる。だからカリカリしないで、気楽にやったほうがいい。


二つめには、当たり前の話だが、家族を大事にすること。
子供や妻は、自分の影をみせてくれる存在である、家族に嫌な面があったら、それは自分の姿を忠実に映してくれる
鏡である。家族が暮らしているのは、お互い学びがあるからである。相手の嫌な面を見るたびに、自分はどんな学びを
得るべきなのかを考えること。その学びを得なければ、同じことが繰り返し起こることになる。


三つめには、稼いだお金を有効に使うこと。
お金を稼げば稼ぐほど、そのお金をどのように社会に還元するかについて真剣に考えなければならない。欧米の資産家は、
収入の10%は必ず寄付するという習慣がある。慈善事業にお金(エネルギー)を回すというのは、影が濃くなるのをコント
ロールするという役割があるのだろう。いわゆる浄財というコンセプトだ。


やっぱりお金じゃない。新しい自分に出会うことが重要なんだなぁ。
お金があろうと、お金がなかろうと幸せには関係ない。
いままでの自分の枠を取り外していく。
いままで見えなかった現実が開ける。それが幸せなんだと。

サイレント・パワー





サイレント・パワー―静かなるカリスマ




社会的に中堅になるとペラペラ自己主張をしゃべることが必ずしもプラスに評価されなくなるものだ。実力も実績もあって当たり前。安定や落着きこそ求められる。この本は静かなカリスマが持つオーラ「サイレント・パワー」とは何か、どうしたらそれを身につけられるかを語る、スピリチュアル要素50%の指南書。



他人と違う雰囲気、自然に惹かれる魅力を持った人は何が違うのか。それはまず心の持ち方が違うのだ、寄りかからないことが大切なのだと著者は次のように最初のステップを教える。



1 自分のものでないものに寄りかかるのを止めること
2 未来に寄りかかって、いつも先のことばかり話すのをやめること
3 他人に何も要求しないですむような人生を設計しよう



そして寄りかからないためには、個人的なことはあまり詳しく人に話さないようにすること、心理的に相手の下に入るようにしてみることが重要なのだという。



「だから、人と張り合わないように、会話に気をつけることだ。誰かがフランス旅行に行った話をしてきたとしよう。もしあなたがフランスに二十年間も住んでいたことがあったとしても、そのことは口にしないことだ。ただ、相手の話を聞けばいい。そう心がけることで、あなたはだんだんと、人の下に入る会話スタイルを身につけることができるようになる。」



ただのしゃべらない人と、サイレントパワーのある人の違いは、内に秘めたエネルギー量の違いらしい。この本ではスピリチュアル用語の「エーテル」として説明されている。科学的にはともかく、自信があるかないかは、しゃべろうがしゃべるまいが自然に態度に現れてくるというのはわかる気がする。



「最大の防御は、他人に対する批判や判断をできるだけ控えることだ。恨みや、憎しみ、反感を持たないようにしよう。防御すべきものを持たないことこそ、最大の防御だ。」

隙をなくして、ゆったりと構えよ、そういう人にサイレントパワーは備わるということみたいだ。「カリスマ性」という言語化しにくいものを、感覚的にとらえることができる面白い本である。

3/17/2008

お金は銀行に預けるな/勝間和代








お金は銀行に預けるな/勝間和代

家計がリターンの高い金融資産を持ち、労働収入にすべてを頼らない収入を持つことだと私は考えます。
日本において労働収入によってこれまでと同じ収入を稼ぎ続けようと思えば思うほど、よりきつく難しい仕事を長時間せざるをえなくなるのです。

自分の資産を現金・預金として持つことは、リスク資産で運用するのと比べて大きな機会損失を生んでいるということです。そして、リスクとリターンがどのようなものかをより深く理解する。

金融でしっかり儲ける方法の基本5原
     
1、分散投資、分散投資、分散投資
2、年間リターンの目安として、10%はものすごく高い、5%で上出来
3、タダ飯はない
4、投資にはコストと時間が必要
5、管理できるのはリスクのみ、リターンは管理できない

金融リテラシーを身につけるための10のステップ
1、リスク資産への投資の意思を固める
2、リスク資産に投資をする予算とゴールを決める
3、証券会社に口座を開く
4、インデックス型の投資信託の積み立て投資を始める
5、数ヶ月から半年、「ながら勉強」で基礎を固める
6、ボーナスが入ったら、アクティブ型の投資信託にチャレンジ
7、リスクマネジメントを学ぶ
8、リターンが安定したら、投資信託以外の商品にチャレンジ
9、応用的な勉強に少しずつチャレンジ
10、金融資産構成のリバランスの習慣をつける

「金融の勉強をしないから、いつまでも労働でしか対価を得られないために忙しい」のであって、かつ、「運用しないから、いつまでも資金がすくないまま」なのです。


投資原資の生み出し方
1、住宅ローンを組まないこと
2、車を買わないこと
3、生命保険を定期漸減型にすること

参考資料
「リスク 神々への反逆(上下)」ピーター・バーンスタイン
「敗者のゲーム」チャールズ・エリス
「新・賢明なる投資家(上下)」ベンジャミン・グレアム
「投資の科学」マイケル・J・モーブッシン
「ソロスの錬金術」ジョージ・ソロス
「根拠なき熱狂」ロバート・j・シラー
「行動ファイナンス」ヨアヒム・ゴールドベルグ
「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」
「投資4つの黄金則」ウィリアム・バーンシュタイン

3/16/2008

大金持ちをランチに誘え!









大金持ちをランチに誘え!(世界的グルが教える「大量行動の法則」)/ダン・S・ケネディ

他人に頼って幸せになろうと思っている限り、いつまでたっても幸せになれませんよ。

人生の手綱を握ること=責任を引き受けること
責任=人生の手綱

稼げるプロになるための速習七則
1、業界誌・専門誌のバックナンバーを最低一年分読むべし
2、業界誌・専門誌の広告に問い合わせを出すべし
3、当該分野の第一人者、成功者、有名人を探すべし
4、「大御所」たちの書いた本を探すべし
5、業界団体やクラブに参加すべし
6、ワークショップ、セミナーに参加すべし
7、周到な下準備をなすべし

成功者は、過去のレッテルや現在のレッテルを、まさに行動でもってはねのけようとする。

不安や心配事に対する唯一の対抗策は、自ら動くことなのである。

頭で考えることは、
頭で知っていること、
証明できることの範囲でしか進まない。
しかし、頭で考えていることが
大きく飛躍するときがある。
ー直観とでも何とでも呼んでよい。
そのとき、人間は一段高い知識レベルに上がるのである。

1、市場で自分の価値を大きくするために、自分は何をするだろうか?
2、現在の雇用主に対して、見た目にわかるほど自分の価値を大きくするために、自分は何をするだろうか?
3、将来の雇用主に対し、自分の価値を大きくするために自分は何をするだろうか?
4、自分の価値を大いに高め、解雇される可能性がもっとも少なく、高い競争力をもつために、自分は何をするだろうか?

成功者は例外なく売り込みの達人である。

だから、やってみるがいい。しくじるがいい。失敗して、恥ずかしい思いをすることだ。しかも、できるだけ何度も、できるだけ早いうちに。進みながら、できるだけ多くのことを学ぶことだ。
何をやるにしても、「失敗するのではないか」という恐怖心で、自分自身を閉じ込めてしまってはいけない。

「あきらめない」は最強の力

稼ぐ超思考法・岡本史郎








稼ぐ超思考法・岡本史郎

自分のビジネスの歴史と業態の歴史を一度調べておく。これを早速実行してください。
自らが、自社や業態の歴史を調べておくことで、今後の行く先も見えてくると言うわけです。この作業をしておくと今後大きな意味を持ってくるようになるはず。

この世の「特別」は必ず平準化する。
これがわかっていれば十分です。
そうすれば未来は見えます。
当然ですが、「特別」の中には、ちゃんと「特別」の理由があるものもあります。
人よりも努力をしていたり、まだ誰も知らない情報を持っているために「特別」が現出しているとすれば、周りが同様の努力をするまでや周りが同じ情報を持つまでは「特別」は続きます。
しかし、それはそれほど長く続かない。それも現実です。
ですから、やはり、「特別」は必ず平準化すると考えるのが利口です。

他の分野から方法を借用することを「プリコラージュ」といいます。「プリコラージュ」は、構造人類学の創始者レヴィ・ストロースが名づけました。そして、他の分野の構造を積極的に借りてきた方が成果が多いと考え、自身の研究の中でも構造の借用を行ってきました。
単にライバルのチラシなどをマネしてしまえば盗作ですが、まったく関連のなり分野から構造だけを持ってきて当てはめる。このやり方は、マーケティングから商品企画、組織編制など経営のいろいろな分野で使えます。
経営者に必要なものを、あえて2つ上げておくとすれば事業観と歴史観だと私は思っています。そして、後者の歴史観がいかに重要かは、今の「プリコラージュ」の例でご理解いただけたと思います。

重要なことは、それが少しずつ起こるのではなく、「ある日突然」に起こること。
それまで恰好良かったロックがある日を境にダサイものになったり、活躍していたマンが家が突然退場するのに理由は全く入りません。スキャンダルや事件で消えていく人たちもいますが、基本的にはどんなものでもある日突然退場することになっています。

今の動きが満潮になった時。それが一つのシグナルです。
一つの動きがピークを迎えたときには、すでに次の準備がはじまっている。そして、それは満ちたものの反動であり、極端な部分の反動になって現れると思っていただければいいでしょう。
最近は変化の動きが大変速くなっているという事実です。

リスクを自覚的に選択するというのは、今の社会では意外に難しいことです。ですから、基本的には、いつもリスクの回避を考える。お金で解決できるのならば、なるべく他人にリスクを引き受けてもらうというのが常道でしょう。

「1・3・5の法則」
売上1億までは、第一幕(旅立ち)。3億までが第二幕(試練)前半、5億までが第二幕後半。そして、10億で第3幕(帰還)

「私は○○です」という形式の○○の部分を埋めてもらう作業。最低でも100個考える。

「初期条件に対する鋭敏な依存性」は、厳格な法則として静かにたたずんでいます。
初期の入力値のわずかな差は、時間の経過に伴って指数関数的に増大します。
実は、このスタートの微差が時間の経過と共に、とんでもなく大きな差を生むのです。
時間は、刻々と経過します。それは冷徹なほどですが、その冷徹さが、実は、初期値をモノにした人を応援している事実にも気づかなくてはいけません。
ですから、私たちが注意を向けるべきなのは、誰もが気にしない目立たない部分です。その代表が初期値、初期値はとても重要です。そして、実際の行動が動き出した後は、根底にに流れる目立たないもの。それらが運命を決めていきます。
そして、もうひとつ大事なのは時間です。
私たちは、いろいろ行動の結果を短時間で捉えてしまうところがありますが、そういうものは意味がありません。なぜならば、冷徹な時間の進行が、僅かな差である「原因」を一つの結果として形にするのは、「少しずつ」しかし、「後になるほど大きく」だからです。

いうまでもないことですが、仕事の苦痛は良いことです。
確かに、苦痛に負けることもあるでしょう。眠れない夜もあることでしょう。しかし、悶々とする自分をほめてあげましょう。
私たちは成長に合わせて苦痛が増えます。私たちは、どこかで成長の結果として静寂と安泰が待っていると思いがちですが、そんなことはありません。
それに、経営が厳しいほうが苦痛は多いと思いがちですが、それも違います。くどくいうようですが、経営が左前になると、価値関数のおかげで感覚は麻痺。苦痛は思っているよりも少ないものです。そもそも、悶々とする感性が敏感でその解消のために行動してきた人は経営が悪くなることなんて、一時的のはずです。
「絶え間のない悶々」と「20%ほどの損失」。これを維持することが「カオスの縁」の入り口ではないでしょうか。

生物体が現在の環境によく適応していればいるほど、それは、未来の変化に対する適応性を失う可能性がある。
「うまくやりすぎてはいけない」
これがフィッシャーのいいたかったことです。
「先頭とかトップグループにいるというのは、単に先頭を走らされているだけだ。もし、集団競争のゴールが別の場所に移ったら、一夜にして一番後ろの集団になってしまう。だから、今の状態というのは素直には喜べない要素がある。」

積極的な行動や新規事業への進出というと、前向きな夢を追うタイプのものだと思われがちですが、世の中にあるれるそういった話の大半は「恐怖心」がエネルギーになっている場合が多いものです。純粋な「こうやりたい」から出たものよりも、「早くしないと間に合わない」とか「このままじゃダメになる」といった「恐怖心」がエネルギーになっている。そんなものです。

「欲望の三角形」という公式があります。フランスの評論家ルネ・ジラールが作ったものです。
「欲望とは、自分が欲しいと思うから起こるものばかりではない。自分とは別の誰かが欲しがるから自分も欲しくなる。欲望は他人の欲望を模写することで生まれる」

何か仕事を始める場合は、「誰に嫌われたいか」をかなり具体的に明確化しています。まずは、嫌われる人を決める、それから商品企画や本のコンセプトを決める。こういう順序です。
どんなことでも、逆さまから考える。
合理化を考えるなら、非合理化を考える。
理解を求めるならば、非理解を求める。
好きなものを探すなら、嫌いなものを探す。
時間の有効化を考えるなら、ムダな時間を作ってみる。
ターゲットを決めるのではなく、非ターゲットを決める。
商品企画でも人事でも何でもかんでも、目指す方向の反対を思考してみるということやってみる。

一度生じたエネルギーはどこかでガス抜きをしないといけない。
人は選ばなかった選択を高く評価する。

大きな夢を持てば持つほど、喪失感は大きい。こっちの方が現実なのですが、通常は、こういった事実は社会全体で目をふさいでいるのが実態です。
こんな言い方をすると、夢なんて持たないほうがいいと私が言っているように聞こえるかもしれません。しかし、そういうことではなくて、あまりにも過剰なエネルギーを一つの方向に向けることには危険も多いと言うことをいいたいのです。

武道の世界では、達人ほど、エネルギーをあまり使わず静かに戦うと聞きます。これはビジネスの世界でも同様です。私が知る限り、達人と思える経営者は、エネルギーが低くてニコニコと涼しく行動しています。
なるべくエネルギーが過剰に出ないように常に意識する。それが長く経営を行っている勝ち組の共通点です。