2/23/2008

空手の理・柳川昌弘









空手の理・柳川昌弘

武道の道理は無限のかなたにある「負けない技術」への挑戦のみである。
人間の本心は常に自然との調和を欲している。本心とはいわゆる無心であり自然体である。
「心正しかざるは拳正からず」は自然の道理である。

本当の意味での信仰心なくして人は大成することは不可能である。何も宗教の話をしているのではない。

弱さこそすべての不幸の原因である。だから人は本能的に強さを求めるのだ。
エゴの強さは本当の強さではない。己の弱さを確認した者こそ強い人間になる有資格者といえよう。故に劣等感こそ強くなる根源の力である。
真の強さとは正しく美しいことである。

筋力を養成するのも実は力を抜くコツを覚えるための意味も含まれている。技術とは力の抜き方であるともいえよう。

柳川式腹筋と腕立て伏せ
首の速筋を鍛えるナイハンチ

打撃を支える受動筋力
突きは腕で突くのではなく体と腰で突く

筋力を養成する前に骨を丈夫にするよう心がけて欲しい。
柔軟な身体は怪我や事故を防止し、最も大切な姿勢を作るのに欠かせない要素である。
柔軟性とはいっても単に柔らかければよいというよりも、柔らかく使用することを身体に覚えさせることだ。
結局、腰中心の動きであるべき基本。

空手に必要なスピード
人間の手のスピードは大差ないので、このスピードを上昇させるには運足法がすべてを決めるといってよい。

突きの真の威力を体得するには、
巻き藁やサンドバッグを突きまくって体得するしかない。体重を一気に乗せる方法・・・

肘打ちや膝蹴りの練習やその同時技の練習は腰の使い方を早く習得できるからそれぞれ工夫されたし。

後ろへ退がらないこと

植草盛平「相手の武器を見るな。相手の技を見るな。相手を見るな」

身体的技術の方面から「無心」を得るためには、「姿勢」の正しさがすべてを決する。

少なくとも組手においては勝つことは二の次であり、まずは絶対に負けないことを第一としなければならない。

先手攻撃を行う際に注意すべきことは、間合いである。相手の姿勢(身体の構え、気構え、心構え)を崩すことができる間合いから攻撃することだ。

攻防一体の心技に至らぬ者は、とりあえず攻撃中には防御の気持ちを、防御中には攻撃の気持ちを忘れぬように注意すれば上達も早く、後の攻防一体の変化技の習得にも益することを知るべきである。

はじめは強く突くことをやめて、なるべく遠方を身体全体を使って手で触りに行くような気持ちで練習する。

前手による攻撃は強大な威力がありその上達の秘訣は正しい寄り足の習得になる。

2/22/2008

私の失敗







私の失敗

中は所詮自分の利害打算だけで集まっていますから、思惑が外れて期待した利益が手にできないようになると抜け駆けや裏切り、仲間割れを始めます。
すなわちみんなで結束して困難を乗り切るということが極めて苦手な連中なのです。

岡崎良介







岡崎良介

権力が暴走するときに悲劇が起こることは、歴史が証明する通りです。

2/21/2008

ユリウス・カエサルにみるリーダーの条件










「ローマ人の物語」より、ユリウス・カエサルにみるリーダーの条件
WIND BENEATH MY WINGSより
2008-01-05 22:09:25

http://blog.goo.ne.jp/mamiko-kouhei



ユリウス・カエサルは
「リーダーとはかくあるべし」というお手本のような人だ。

ローマの教科書に習うと・・・。

①知性
■常に先を読んでいる。
■行動しながら、考えることが出来る。
■大局的に物事をみながら、同時に緻密に計算もしている。
■文章が上手い

②説得力
■演説が上手い
■手紙を書くのが得意。しかも筆まめ。
■女性にもてる。
■何人も愛人を持ちながら、誰ひとりとして(妻すらも)怒らせていない。
■部下(将官や兵士)は、どこへでもついて行きます状態。
■敵すらも自分の側に引き入れる。

③肉体上の耐久力
■暗殺されるまでは病気知らず。
■馬を御するのが上手い。
■行動が素早い、反射神経は鋭い。
■厳冬期も半ズボン。

④自己制御の能力
■いつも元気で冷静沈着、上機嫌。
■嫉妬や憎悪とは無縁、感情によって判断は狂うことはない。
■凹み知らず
■目先の利益、私利私欲とは無縁

⑤持続する意志
■常に大局的に物事をみつめ、
目的を達成するためにどうすればいいかを
考えている。
■目的を達成するたにめはどうすればいいかを、
具体的かつ現実的に考えて、実行に移す。
■苦しい時期には耐える意志、
成功したときには有頂天にならずにおさえる意志の強さを持っている。
■自らがなすべきことを完璧に理解しており、決してあきらめない。

そしてカエサル自身は、こう言っている。

「人間ならば誰にでも現実のすべてがみえるわけではない。
多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」。

彼には、過酷な現実がすべて見えていたのだと思う。
いくら楽観的な人だとしても、ルビコンを越えて、
軍団の命運まで背負った心のうちはいかなるものだったろう。
そんなすべての逆境をひっくりかえしての、勝利はひときわ輝く。

宇宙銀行・植西 聰









宇宙銀行・植西 聰

01笑顔をキープすることから始めよう
02みんなが愉快な気分になる言葉を連発しよう
03「ありがとう」を口癖にしよう
04相手を優越感に浸らせてあげよう
05ねぎらいの言葉を口にしよう
06ほめ言葉を習慣にしよう
07約束は必ず守ろう
08グット・ニュースの提供者になろう
09知識や情報を提供してあげよう
10仕事のノウハウを人のために役立てよう
11他人のために時間を捧げよう
12人を紹介してあげよう
13頼まれ事を快く引き受けよう
14他人の好み・嗜好に敏感になろう
15代理想像能力を高めよう
16誰に対しても謙虚に振舞おう
17「ユーモア」で他人を健康にしてあげよう
18ヘルパーになってあげよう
19大切なものを差し出そう
20存在するだけでも喜びを与えられる
21ネガティブな返答を、ポジティブな言葉に置き換えよう
22人が面倒臭がることを行おう
23人が嫌がることを引き受けよう
24サービス精神を持とう
25小さいことでいいからボランティア活動を行おう
26気のきいたプレゼントを贈ろう
27譲れることはなあるべく譲ろう
28適度に遠慮し、損して得を取ろう
29魂・人間性を高めていこう
30仕事に使命感を組み込もう


私の一週間
月・道端に落ちているタバコやゴミなどを一つでもいいから拾う。
火・コンビニに立ち寄ったら、一円でもいいから募金箱に入れる。
水・今まで以上に人に挨拶をする。
木・人の長所をほめてあげる。
金・「ありがとう」という言葉をいつもより多く使う。
土・朝、自宅の前の道路を箒で掃く。
日・家のトイレ掃除をする。

私の約束
01嫉妬しない
02グチや不平不満を言わない。
03悪口を言わない。
04怒らない。威張らない。
05恨まない。憎まない。
06ウソをつかない。
07非難しない。ケンカを売らない。
08盗まない。
09騙さない。
10暴力を振るわない。

2/20/2008

ルーツを調べる








ルーツを調べる

1、あなた自身のルーツを調べてみましょう。

あなたの土台を作ってくれたルーツを探り、血縁、地縁、業縁をはじめとする様々な「良質な縁」を大切にしているかどうか確認すること。

「円環は切れ目なしにぐるりとつながっている」(荘子『斉物論』)

2、こだわりをもって生き、実践していますか。

こだわりとは自分自身に対する信義のようなもの。心の核。これなくては蛸のゴルフスイ ング、くらげのスマッシュ。

「友に交わるにはすべからく三分の侠気を帯ぶべし。人となるには一点の素心を存するを要す」(洪自誠『菜根譚』)

「人は単に知っていることによって知慮あるひとたるのではなくして、それを実践しうるひとたることによってそうなのである」(アリストテレス『ニコマコス倫理学』)



1、創業の心を忘れずに。しかし創業の心は常に革新されるべきものです。

革新の原動力は、自分自身の中にあります。先ず指導者であるあなたから「革新」を。

「自分のつらが曲がっているのに、鏡を責めて何になる」(ゴーゴリー「検察官」)

2、企業は未来永劫になんか続きはしない。

「企業とは潰れるもの」と肝に銘じていただきたい。どんな企業も、どんな政権も日本では三百年以上にわたって繁栄することは不可能なのだから。(何とか生き延びてその子孫がまた再興したということはありますが、日の当たる場所で輝き続けたという例はないのです)

少しでも企業を永続させるためには、原理原則にのっとって、正しい利益を生み出し続けなければならない。しかし不幸にして、道半ばで倒れてもそれはそれでしょうがない。・・・・私は無責任でいっているのではありません。中小企業・中堅企業のトップ、管理者はそれほどのリスキーな中で日々活動しているのですから。・・・・

「一番大切なことは、単に生きることそのことでなくて、善く生きることである」(プラトン「ソクラテスの弁明」)そこから先は、誰も知りえない……。

「世はさだめなきこそいみじけれ」(兼行法師「徒然草」)

3、商売は変化への対応力。それが弱ければ組織は腐敗、堕落する。

「組織を動かすための公式なんていうものは存在しない。トライアル・アンド・エラーで組織全体を活性化していくしかない」(土光敏夫)

4、大志を抱き、慌てず急がず、着実に。それでもトラブルはつきもの。そんな時は、頭のなかを空っぽにして明日に備えよう。

「莟(つぼみ)とはなれもしらずや蕗のとう」(蕪村拝句集より)

即戦力の磨き方 大前研一










下克上の時代を生き抜く 即戦力の磨き方 大前研一


そのためには語学力と国際的なマインドの養成が必須だ


二十一世紀はパーソン・スペシフィックの時代だ。世界で勝負できるプロフェッショナルが何人いるかで国力が決まる。韓国でもインドでも北欧でも、すでに国家レベルでその取り組みが始まっている。


基本的に英語さえ話せれば、世界中のどこの国、どんな人種の人とも、問題なく商売ができる。
なぜなら英語というのは、二十一世紀のエスペラント語だからだ。  


二十一世紀は見えない大陸だから、おおぜいが古い知識を持ち寄って、あれこれ相談しても、進むべき道など発見できるわけがない。それができるのは、前例が通用しないところでもひるまず、自分で問いを立て答えが出せる能力を持った個人なのだ。だから企業が生き残れるかどうかは、そういう人間をトップに戴いているかどうかにかかっている。


私は三十代、四十代の人たちが、とくに問題だと思っている。この世代は、体制の求める詰め込み教育に過剰に適応して、高度な受験技術だけを磨いてきたので、肝心の「自分の頭で考える」という訓練が、まるでなされていない。


まず四十歳を過ぎたら、次の人生で何をやるかを決める。仮に、「これまでの経験を買われて、中小企業の顧問に招かれる」ことを目標にしたなら、そこから逆算してキャリアプランを立て準備を始めるのだ。


彼は四十代である。「同じ世代がかったるいほうがこちらは楽だ」というのが、彼の口ぐせである。
先ほどいった宮本雅史氏も孫さんと同じ歳。彼の口ぐせも「同世代がリスクをとらないから僕でも事業ができた」である。
これが勝ち組の発想であり、思考回路なのだ。間違えたらどうしようなんてことは考えない。まず動いてみて、そこから修正を繰り返し、自分なりの方法論をつくっていく。これに対して、自分の頭で考えないで、誰かにうまくいくやり方を聞こう、ノウハウを頂戴しようなどという不精なことをやっていたら、正解のない新大陸では、負け組への道をまっしぐらだ。

2/19/2008

「独行道」










「独行道」
一、世々の道をそむく事なし
一、身にたのしみをたくまず
一、よろずに依枯の心なし
一、身を浅く思い、世を深く思う
一、一生の間欲心思わず
一、我事において後悔をせず
一、善悪に他をねたむ心なし
一、いずれの道にも別れを悲しまず
一、自他共にうらみかこつ心なし
一、恋慕の道思いよる心なし
一、物毎にすきこのむ事なし
一、私宅においてのぞむ心なし
一、身ひとつに美食をこのまず
一、末々代物なる古き道具を所持せず
一、わが身にいたり物いみする事なし
一、兵具は格別、余の道具たしなまず
一、道においては死をいとわず思う
一、老身に財宝所領もちゆる心なし
一、神仏を尊び、神仏を頼まず
一、身を捨て名利は捨てず
一、常に兵法の道を離れず
「独行道」宮本武蔵 1645年5月12日

日本の行く道・橋本 治









日本の行く道・橋本 治

家でなく学校の方が、「自分の所属する場所」になっているから、「自分がそこから排除されている」という事実が受け入れにくくなって、「虐待する友達がいる」ということも、「虐待されている自分がいる」ということも認めにくくなるのです。そう考えないと「いじめにあっても黙っている」ということが説明出来ません。事態は、「報復が怖いから黙っている」というような、単純なものではないと思います。

かっての世の中には「いじめっ子」のような、明白な「他者」がいました。でも、今の世の中には「距離のある人」が存在しにくくなりました。

今の子ども達が「成長の早い子ども」あると同時に「成長の遅い子ども」でもあるという事実です。今の大人たちの中にも、この体質が入り込んでいるのです。

「大人が大人の基準に達していないー大人でありながら、大人が子どもであることをひきずりすぎている」

「子どもと大人の境を曖昧にしてしまうような形で世の中が進んできて、そこに問題があるとも思われなかった’今まで’」

「なぜ、’便利’は、そんなところへまで人を追い込んだか?」

自立に関する錯覚をそのまま引き受けて社会人になってしまった人間

明治新政府の中心(薩長)には「先進国との戦争に負けた傷」があります。「負けた!ヤバイ」で方針転換をし、その後に統一政府を作った勢力は、「脅威となる西洋に負けないような国作り」という方向へ進みます。
なにしろ、西洋先進国と戦争をして負け、「相手の強さ」を肌身で理解したのは、長州と薩摩だけです。

日本人にとっての「戦争」は「武力と兵器による戦争」で、20世紀後半の「経済戦争」が、「産業革命を契機として勃興して来た、西洋中心の帝国主義戦争の時代にピリオドを打つもの」とは考えなかったのだと思います。

「遠い昔の戦争で受けた傷を残し、それを継承している政府」と「そのことにあまりピンと来ない国民」-近代化を達成した日本は、このような分裂を抱えているのです。

国民が成熟する以外、民主主義の生きる途はないのです。その点で、まだまだ日本は民主主義は不十分なのです。不十分というか、未熟なのです。だからこそ、「ご主人さま」の資格のない人間が、平気で「ご主人さま」気取りになっていたーそれをそのままにして、「民主主義の未熟」は隠蔽されていたのです。

「昔そうだったから」という理由だけで、いつまでも過去のあり方に縛られている必要はありません。

日本が世界の経済戦争に勝ったのは、機械化のせいではなくて、その以前に存在していた、「物を作り、さらによい物を作ろうとする職人・職工のレベルの高さ」だとしか考えられないのです。それで私は「江戸時代に確立した工場制手工業という基盤」を重要視するのです。

「需要がなかったら、そこに需要を作り出してでも商品を売る」という、20世紀後半のマーケティング理論

「終身雇用の崩壊」は「自由を求める社員のせい」で、「子どものわがままを許して、家族は崩壊の結果へと至る」というようなものです。

日本の企業の大半が零細であってもかまわないじゃないか。そっちの方が、あり方として正しいんじゃないか。

農村というところから人力エネルギーが消えた結果です。
日本の農業を成立させる「農家」から、その「家」であることを成立させる「人によるシステム」が消えたからです。
「家とは、そこにいる人間たちが作り上げ維持する、一つのシステムだ。」

家族に「家を出て行く自由」を与えた時、「家」は崩壊する

人は「豊かさ」によって自由になり、自由になって「豊かさ」を求め、その結果、「豊かさ」によって翻弄され、「豊かさ」を失う。

「歴史が短い」と身軽です。若い人は「失敗することがある」などと考えず、どんどん自由に考えられるのです。失敗したのは「自分たち」ではなくて、「役立たずの過去」を生きて来た、その点で「古い」になってしまった人達だからです。だから、世界中は「行け行け、どんどん」です。

日本は、未来を考える選択肢の検討を、とんでもなく長いスパンで可能に出来る国なんだ、と思うと、私はただ「日本に生まれた日本人でよかった」なのです。

2/18/2008

自分らしく生きたかったらエゴイストになりなさい









自分らしく生きたかったらエゴイストになりなさい ヨーゼフ・キルシュナー



平和の唱道者たちはこれまで以上に戦争で大もうけするでしょう。ぐうたらのなまけ者どもは、これからも有能な
者たちの汗と努力の結晶を食いものにしてしてのらくらと暮らしつづけるでしょう。有能な者たちはなんのためとも
知らず、ただ死にものぐるいで働くだけのことでしょう。健康産業はますます活状を呈し、ブームはさらに続くでしょう。
それでも、人類の病気がますますふえていくことに、誰も疑問を投げかけたりはしないでしょう。


***


その期待はものの見事に裏切られるでしょう。なぜなら二十一世紀もこれまで同様に三階級社会という人類最古の
システムが引き続き私たちを支配することになるからです。これは絶対に疑いありません。ここでいう階級とは次の三つをさします。

*愚かな人たち
*ずるがしこい人たち
*真にかしこい人たち

どうしたらいいかわからない愚かな人たちは、自分が何を信じ、何を考え、何を望み、何を買えばいいかを教えてくれる人たちを、
これからも探し求めるでしょう。そして、ずるがしこい人たちは、親切に笑って愚かな人たちにあれこれ助言を与えてたっぷりもうけて、
甘い汁を吸うことでしょう。


***


(エゴイストの十戒)

1.権利より先に義務がある。

2.お金がなければつかわない。

3.仕事ができるなら勤め口はかならずある。自分の値打ちは自分で決める。

4.自分と調和できるのなら、世界とも調和できる。

5.人を責めるのは自分自身を責めるのとおなじこと。それは自分への怒りを相手にぶちまけているだけのこと。

6.何がやりたいかわかっているなら、誰も口出しなどできない。

7.誰にでもなまける権利がある。しかし自分の有能さを犠牲にしてまでなまけることはない。

8.有能というのは自分自身にとってであって、他人にとってではない。

9.あることについて語れば語るほど、それがわからなくなる。

10.多くを知れば知るほど、ますますそれについて語る必要はなくなる。内容のないことを百回言うよりは、黙っているほうが時として効果的。


***


かしこい人たちは自己を解放することによって自由を獲得しようとするのですが、それは自分の人生に対して、
はっきりとしたイメージをもつことによってのみ得られます。


***


「誰も他人に幸福を与えることはできないし、他人から幸福を奪うこともできない。自分の責任は自分にしか負えない」


***


「人生の舵は自分でとる、最後の決定は自分で下す」


***


「どうやらこれが、賢者の階級に所属するための鍵のようです。自分が不幸なのは他人のせいだと逃げ口上ばかりならべるのは、
おろかな人だけがすることです。
指図したり取り締まったりするのがずるがしこい人たちの習性だとすれば、どうしてよいかわからずに服従するのが愚かな人たちの
習性といえそうです。だから、両者はたがいに依存しあっています。


***


イメージしたら信じることです。信じればこれまで疑っていたことも実行する力がわきます。信じるということは、
想像はできるというレベルから一歩踏み出して、想像もできないことを実現することなのです。ただし正当な方法をとること。


***


しっくりくる人生を送るには、何がほんとうに必要なのかを知ることです。必要なものを手に入れるには、何をあきらめなくては
ならないかを知ることです。


***


教育というのはどんな教育であれ人を不安がらせ、おどし、こわがらせるのが常套手段です。人は不安になると言いなりに
なってしまうものだからです。しかし、あなたは自分で自分を教育するのですから、他人の言いなりにはなりません。


***


あなたの言うことが正しい必要はありません。人がそれをほんとうだと信じてさえいればいいのです。権威というのは、
あなたが正しいことを言っているからではなく、あなたが正しいことを言っていると人々が信じているから成立するのです。
あなたが権威をを利用するときは、もしそれが見抜かれたときには逆にあなたに不利なかたちで利用されることもお忘れなく。


***


もっとも強い説得力をもつのは権威などではなく、あなたが日々の行動のなかで着々と積み重ねている自分への確信に
ほかなりません。


***


けなしたりほめたりするのは、相手をゆさぶるための手段です。人からほめられないとやっていけない人、人からけなされるのを
恐れる人、こうした人たちは他人に左右されています。

何がしたいのかはっきりさせましょう。自分を信じて自分のものさしで行動してください。そうすれば誰も、ほめたりけなしたりして、
あなたを不利な状況へ追いやることなどできません。

あなたをほめる人は、あなたを味方につけたがっているのです。あなたをけなす人は、あなたをおとしめることで自分が上に
行きたいのです。あるいはあなたの失敗にあげつらうことで自分の失敗の言い訳をしようという魂胆でしょう。ほめたりけなしたり
というのは、相手をゆさぶるための戦術です。この戦術をつかって、ずるがしこい人たちは愚かな人たちを統率しているのです。

他人をけなす人は、それによって自分の権威を打ち立てようとしているのです。あなたは自分自身の確信で人を説得するので
あって、自分の権威を前面に打ち出す必要はありません。権威にだまされるのは自分に権威のない証拠です。

それが利益をもたらすなら、あなたもほめたりけなしたりの戦術を駆使して相手をゆさぶってみてください。他人が不利益を
こうむるのは知ったことではありませんが、あなたが利益を得るのは大事なことです。

誰でも自分に対して責任をもたねばなりません。だから他人にたくみにあやつられて油揚げをさらわれたからといって、
なんの弁解もできません。


***


どんな協力関係にせよ、はじまりはあなた自身です。あなたが自分を信じて、自分自身と調和がとれていれば、
あなたは自分自身のもっとも信頼のおけるパートナーです。

自分自身と調和が取れているとは次のようなことをいいます。

*敗北を喫しても自分を責めたり言い逃れを考えたりせずに、敗北から学ぼうとする。
*自分自身を信じていて、誰もその自信をゆるがすことができない。
*自分に対して責任を負っていて、誰もその責任を肩代わりしようなどとちょっかいを出さない。
*自分を信じて、決して自分を否定しない。ただし、誰かをたくみにあやつってひともうけするために自分をいつわるというのなら話は別。


パートナーシップを結ぶ意味は、一人で問題を解決するよりは二人でいっしょに取り組んだほうがうまくいくということにあります。

パートナーシップでいちばん大事なのは、平等ということではなく、相互補完ということです。

パートナーシップとは、パートナーに対する思いやりではなく、創造的なぶつかりあいのなかで相互理解を深めることをいいます。

パートナーシップとは、相手を尊重すると同時に自分も尊重されることです。

パートナーシップとは、それぞれが投資したよりもたくさん返ってくるということを意味します。

パートナーシップにおいては、それぞれが自分なりに正しいのです。つまりあなたはパートナーの真理を尊重するけれども、むこうもあなたの
真理を尊重するのです。たとえパートナーがあなたの真理を尊重しなかったとしても、それがあなたの真理であることには変わりはないのです。
おなじく、あなたがパートナーの真理を尊重しなくても、それはやはり相手の真理であることに変わりはないのです。

パートナーシップがあなたによろこびよりも苦痛を与えるようになったら、それは意味を失います。そのときは相手にかまうことなく決定を下すことです。

あなたが自分自身と幸せな関係でないのなら、どんなパートナーとも幸福にはなれません。自分を愛していないのに、人を愛せるはずがありませんから。

あなたが他の誰よりもあなた自身を信じているのなら、どんなパートナーにも幻滅することはないでしょう。

パートナーシップの原理は、階級組織の原理と真っ向から対立するものです。パートナーシップにおいては、
何よりもまず個人個人が自分に対して責任を負い、連帯責任はあとになります。


***


社会に庇護を求めるものは、自分で自分を守ることができない人間です。こういう人は庇護者たちからいいようにあやつられて貢がされてしまうでしょう。

モラルというのは、自分のものさしをもたない愚かな人たちをあやつるためのよい口実になります。

モラルをもてあそんで金もうけをしているずるがしこい人たちは、モラルの基準をひじょうに高く設けていて、愚かな信奉者たちがいくら努力しても、
その基準を満たすことはとうていできないのです。そのために信奉者たちはつねにダメ人間のレッテルをはられ、彼らの人生はたくみにあやつられてしまうのです。
しかし何より自分を信じ、自分のものさしだけで生きている人は、罪悪感などで人のいいなりになったりはしないのです。


***


あなたは次のような三階級社会のなかで生きています。

*ずるがしこい人たちの階級―彼らは愚かな人たちに何を考え、何を信じ、何を望み、何を買ったらよいかをあれこれ指図してぼろもうけしている。
*愚かな人たちの階級―彼らは自分が何を考え、何を信じ、何を望み、何を買ったらいいのか自分で判断できないので、ずるがしこい人たちのいいなりになってしまう。
*真にかしこい人たちの階級―彼らは自分が何を考え、何を望み、何を買うべきかをよく心得ていて、自分のものさしにしたがって行動する。


***


自由な社会というのは自分自身が自由である人にとってのみ存在するものです。自由であるためには、できることはすべて
やってみることです。そうすれば、あなたはいつでもどんな社会でも自由でいられます。


***


文化というのは、あなた自身の心のなかにあります。だから、あなたの生き方そのものが文化のあらわれなのです。
文化というのは生命のあるがままの姿であり、誰かに指図されたり管理されたりするものではないのです。


***


マスメディアというのは正義やモラルをかかげるのが大好きですが、彼らは決して倫理的な集団ではありません。
彼らはスポンサーの利害にかなうように言論を操作する企業なのです。

マスメディアは人工的な世界をつくりあげ、視聴者や読者はそれを見たり聞いたり読んだりして、現実では満たされない
欲求のはけ口を見つけるのです。つまりマスメディアは自分の人生でナマで生きることのできない人たちのために、
作りものの人生を提供しているのです。

毎日現実とむきあって、あなた自身のナマの人生を生きてください。あなたはあなたにしかない人生を体ごと生きているのであり、
傍観しているのではないのです。

マスメディアなんていうものは、あなたの役に立つように、あなたのものさしにあわせて利用すればいいのです。

あなたの人生を毎日の現実のなかで精いっぱい生きてください。そして現実に背を向けて映像の世界に逃げ込んだりしないで、
自分の手で問題を解決してください。

自分の夢を見ましょう。自分の苦しみを苦しみ抜きましょう。そして自分の力で、自分にあった世界をつくりましょう。

自分の手で人生をつむぎだす人は、メディアのヒーローに自分の幸福を重ね合わせる必要などないのです。


***


宗教や政党は信者や支持者たちに全員が幸福になることを約束しますが、そのかわりに個人の自由は失われます。


***


自分を変えれば自分が住む世界も変わります。これは個人主義の考え方で、誰もが自分自身の世界を築くことができるというものです。
ただし、その責任は自分が引き受けなければなりません。

自由競争社会では、誰もが他人を犠牲にして自分の利益をものにするチャンスにめぐまれています。
だから自由競争社会というのは計算ずくめのゲームのための格好の舞台なのです。

自由競争では思いやりという視点はありえません。自然界における弱肉強食の原理とおなじく、誰もがわが身かわいさだけで生きているのですから。

ずるがしこい人たちは、なにかにつけ平和・平等・隣人愛などといった希望を説いて、愚かな人たちを自分たちの利害にしばりつけます。
残された唯一の自由は、ずるがしこい人たち、愚かな人たち、そしてかしこい人たちのいずれの階級に所属するかを自分で決定するということだけです。

いかなる選択をするにせよ、一市民として知っておかねばならないのは、自分の人生を意味あるものにするには、何かをあきらめなければならないということです。

あなたが自由でいられるのは、他人と比較しないときだけです。なぜなら、そのときのあなたは自分が何をしたいのか、ほんとうにわかっているからです。


***


潜在意識に埋め込まれた障害は、あなたが意識的な意志決定をしても取り除くことはできません。それを取り除くには、あなたの潜在意識にあなた自身の
プログラムを植えこむしかありません。そのプログラムとは、あなたが自分で自分を教育するということなのです。

潜在意識に到達するには、欲しいと思うものをねばり強く思い続けることです。どのくらいねばり強く思いつづけるのかというと、あなたの行動をさまたげている
すべての潜在意識よりもさらに深く根強くあなたの思いが植えこまれるまでです。

そこまで思いつづけると、あなたは思いどおりの自分になることができます。そしてこうしたことが、ごく自然に堂々と行なえるようになります。

このように潜在意識の世界にあなたのプログラムを植えこむのは、あなたがリラックスしているときにかぎります。リラックスするには、静かな場所で
楽な姿勢をとり、静かに深呼吸して、あなた自身に精神を集中することです。

リラックスした姿勢、深呼吸、そして自分自身へ意識を集中することによって、あなたは他人が押しつけた生活のリズムを脱却して、
自分に合ったリズムに乗り換えることができるのです。


***


忘れてならないことは、どんな行動もトレーニングを積み重ねた上でなければ実現しないということです。あなたがなにかを
なしとげようとするならば、それが自分のイメージどおりに自然にできるようになるまで、一歩一歩ねばり強く実践を通じて
改善していかなければならないのです。

つまり、それはどういうことかというと「計画と決断の段階では頭をつかってよく考えよ、しかし、行動するときには疑う気持ちなど
かけらももたずに、ただ成功の確信だけをもって行動せよ」ということなのです。


***


問題を解決するには、その問題を把握しなければなりません。問題を把握するには三つの段階があります。

*その問題がどんな影響を及ぼしているかを知る。
*その問題が他のこととどう絡みあっているかを知る。
*その問題の原因を知る。


問題とのつきあい方には、次の二つがあります。

*問題がどんな影響を及ぼしているかわかっているのに解決しようとせず、それを忘れてしまおうとする。もちろんそれで問題は解決しません。
*問題の因果関係を把握してよりよい状況をつくりだそうとする。


問題の因果がわかっている場合は、次の三つを駆使してください。

*あなたもしくは人の経験。
*あなた自身の直感。
*あなたの創造力と想像力。


ねばり強く調べあげ、きちんと問いただしていけば、問題の因果関係はかならずつかめます。

問題の原因を解明するもっとも重要な問いは「なぜ?」ということです。


***


健全なエゴイズムをぞんぶんに発揮しながら人生の達人になるというのは、まったく個人の問題です。ずるがしこい文化人や
政財界の幹部どもは、何かにつけ芸術がどうの文化がどうのとこせついた定義づけをしたがりますが、人生の達人になるという
ことはこんなやからのおせっかいとはなんの関係もない事柄なのです。なぜなら、人生の達人になるわざというのは人の役に立つ
ような代物ではなく、もっぱら自分を豊かにするために自分で身につけるものだからです。
そもそも文化とか芸術というものは、愚かな人たちの哀れな人生を少しでもくつろげていくらかでも面白いものにしてやろうと考え
出されたものです。そして、そのなかでもっとも秀でているのは、この人生の達人芸とでもいうべきものなのです。人生の達人芸
というのは、ただ食うために生きているのではなく、自分を乗り越えようという志をもった者なら誰でも自分のものにすることができます。
その際に重要なことは、この人生の達人芸というのは自分を豊かにすること以外に何の役にも立たないということです。人生の
達人は、人から尊敬されるためにパフォーマンスをする必要などまったくないのです。自分というものを最高に尊敬していれば、
それで十分なのです。


***


心配するというのは、あなたが自由でない証拠です。あなたが自由人ならば自分のメロディーで自分にあった踊りを踊るで
しょうし、人の評価など必要としないでしょう。

あなたが自由人で自分のメロディーにあわせて踊りを踊る人ならば、あなたは自分の自然の欲求にしたがって生き、自分の
生き方を無理やり型にはめたりはしないでしょう。だから自由人であるためには自由な創造力が必要なのです。


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人がとうてい思いつかないようなことを考えてください。型にはまった考え方しかできない人たちには、とうてい思いつかないような
解決策を見つけ出してください。人がとうてい不可能だと思っていることをやってください。

自由というのは、人があなたに与えてくれるものではないのです。自由はあなたのなかにしかありません。やってできない
ことはないと、あなたが自分を信じたその瞬間に自由が生まれるのです。

自由人になるわざを身につければ、目標をかんたんに定めることが出来るようになります。しかも、その目標が実現しようが
しまいがどちらでもへいちゃらなのです。なぜなら自由人にとっては、そこへ至る道すじそのものが目標だからです。もちろん
途中で放棄してしまっては、自由人としての面子は丸つぶれかもしれませんが。


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自由というのは偶然手に入るものではありません。いまここで頭をはたらかせてあなたの自由を磨いてください。
いまここで自由ならば、「明日はどうなるのだろう?」なんて考えたりしないこと。頭のなかが自由ならば、どこにいても自由になれるのです。

あなたの思考をコントロールする能力が増せば増すほど、あなたの自由も大きくなります。あなたの潜在意識に思考や
イメージをプログラムするときは、よく注意を払いましょう。そのときの合言葉はつねに「今日何が起ころうと、私はいつも自由で幸福」
というものです。

あなたの精神に自由が根付いていれば、いくら人から束縛されても、あなたの心のなかは自由です。これが自由人でいる
ための秘訣なのです。


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人に勝って自分が優秀であることを証明してみせることはありません。あなたが自分で知っていれば十分です。

人生で大切なのは人よりすぐれていることではなく、自分の力でできるかぎりのことをすることです。ゲームに負けたなら
敗北から学べばよいのです。自己不信に陥ったり言い訳したりせずに、敗北から学ぶ。これこそが自分に勝つということです。


***



ずるがしこい人たちは愚か者どうしを戦わせて利益を得ています。これがゲームをたくみにあやつる彼らの戦略です。
かしこい人たちは人のために戦いませんから誰からも征服されることはありません。

戦いに勝ちたいという願望は、人を攻撃することからはじまります。しかし人を攻撃するということは自分を攻撃することに
ほかならないのです。

自分に対する攻撃は問題が解決できないおのれの不甲斐なさに対するいらだちからはじまります。自分の存在証明が
出来ない人は、他人を攻撃することでそれを得ようとするのです。

あなた自身と仲良くすること。自分の問題は自分で解決すること。人をおとしめて自分をもちあげたりしないこと。
これができれば、あなたは戦わずして人生に勝つことができます。


***


あなたは幸福を味わうことによって成熟を重ねますが、同時に不幸な体験によっても成熟は増していきます。
不運に見舞われたことがなければ、ほんとうに幸福になることはできません。不自由を重ねてようやく自由の境地にたどりつく
ことができるのです。だから一つ学んではまた次へという姿勢をなくしてはいけません。


「残された人生は自分の欲求と気持ちのおもむくままに生きて、人からあれこれ指図されるような関係は全部捨ててしまおう」

2/17/2008

本は同時に10冊読め!・成毛眞









本は同時に10冊読め!・成毛眞

最初にはっきり言っておこう。みんなと同じような家に住み、みんなと同じような店に行って同じものを食べ、みんなと同じ場所に旅行する人は、いつまでたっても「庶民」である。
「庶民的」なことしかしないから「庶民」になり、「庶民的」な生活しか送れなくなるのである。

成功とはイノベーション、つまる革新性のあることを実現できたときにはじめて成り立つものだ。他の人が思いつかないようなビジネスをして、他の人がマネできない生き方をしてこそ、自分の人生を生きているのではないか。

お金に縛られ、追われる人生を送るのか、知識という一生モノの財産を使って、残高など気にしないでいられるほど稼げる人間になるのか。お金とは、使い方次第で生き金にも死に金にも変わるものである。

みんなと同じ時間の使い方をしている人は「庶民」だ。

「庶民」から抜け出したいのなら、行列に並ばない、混雑している場所に行かない、この2点だけでも徹底するべきである。

水滸伝・岩波書店
積みすぎた箱舟
星を継ぐもの/JP・ホーガン
華麗なる一族
失敗の本質
ご冗談でしょう、ファインマンさん
タオ自然学
資本主義対資本主義
モーゼと一神教
ノアの洪水
利休・茶室の謎
黒死病
セーヌ左岸の恋
鷲は舞い降りた
深夜プラス1