9/15/2007

現代版 食物養生法



現代版 食物養生法 鶴見隆史



 



「血の汚れが病気の元凶であり、そのおおもとは腸の中での腐敗であり、腐敗した時はその毒素がろくな血球をつくらず、また、血漿を汚し、血管壁までもベタベタにし、その結果、肝や腎その他の臓器に負担をかけ、アレルギーを起こしたり、さらに筋肉や骨にまで悪影響を及ぼし、同時にホルモン代謝や自律神経に悪影響を与え、様々な病気につながっていく。そして血の汚れのもとは悪しき食物である」





○食事の質は健康を大いに左右する

○食事の摂取法も健康に大きく影響する(食べる量、噛み方、回数、夜食など)

○食物には血液をきれいにするものと血液を汚すものとがある

○概していわゆるおいしいものほど血液を汚す傾向にある。おいしいものは酸性食品が多い

○血液の質の良さ悪さは、組織の質に影響する

○食事を正すと血液はきれいになる

○血液がきれいになると、病気は治っていく





「土壌が腐れば木は枯れる」ということは、人間なら腸の中が腐れば病気になる、ということを物語ります。実際、東大の光岡知足先生などは、腸に腐敗菌が多くなると病気になることを指摘しています。



 



桜沢(「マクロビオティック」の原点 桜沢如一のこと)の唱えた食事の基本的な考え方は次のようなものです。

①玄米、栗、ひえ、きび、そば、葛を主食とする。

②おかずは、ごぼう、人参、レンコン、ねぎ、玉ネギ、ごま塩など主食の四分の一以下

③味付けは塩と油が一番いい。油は、ごま油、菜種油。塩は自然塩。味噌、醤油は天然醸造のものを使う。

④なるべく加工食品を食べない(つくだ煮、福神漬、缶詰、かまぼこ等)

⑤小用一日四回以下に水分を控える。

⑥一口(一〇グラム)を少なくとも三〇回噛むこと(病気のある人は、五〇回以上一〇〇回でも二〇〇回でもいい)一日二食。少食。体を動かす。



桜沢はこれを「基本食」といいました。そして、この基本食を一ヶ月続けたら、必ず次のような生理的変化が起こると強調したのです。



○頭がすっきりしてくる。記憶力がウンと冴えてくる。

○疲れがなくなり、かぜをひかなくなる。根気がよくなる。

○夢を見なくなる。朝早く目がさめ、いねむりをしなくなる。睡眠時間は六時間で十分になる。

○判断が早くなる。実行力が大きくなる。、作業能率がグッと上がる。





なぜうまいもの、おいしいものがいけないのでしょうか。なぜ食べすぎてはいけないのでしょうか。何度も述べましたように、それは「血が汚れる」からです。





うまいものが身体に悪い。食べすぎが身体に悪い。それはある面では事実です。後者はやはり、どんなことがあってもダメです。食べすぎて良いことは絶対にありません。



 



『玄米を手軽に美味しく食べる本』(高畑康子著、ペガサス)





われわれが生きていくのに必要最低限量以上の食物を身体の中に入れた場合、これが老廃物、余剰物となり、病原菌がはびこるための餌になる。





牛乳は人間にとっては不向きであったということです。カルシウムが多い、栄養素が多い、ビタミンが多い、だから牛乳を摂ると健康になる、それを摂ると背が高くなるなどといわれ、世の中に広まったのは戦後になってからでした。ところが、その最大のうたい文句であったカルシウムの量の多さということが、決して良い骨をつくらないということがわかってきたのは最近です。





カルシウムの供給源として欧米人は牛乳を摂り続けてきました。一日に一リットルも二リットルもです。ところが飲めば飲むほど骨がボロボロ(骨粗鬆症)という現象が出てきたのです。北欧ほど牛乳を飲んでいるところではないそうですが、この北欧の人たちくらい、骨粗鬆症に悩まされているところもないそうです





牛乳の欠点を列記すると次のようになります。



①カゼインタンパクであり、消化不良を起こす

②牛乳のタンパク質は分子が小さく直接血中に吸収されるものもあり、アレルギーのもととなる

③人間の脳の発達に必要なビタミンBとリンが非常に少ない

④タンパク質が多くかつ消化しにくいため腸内腐敗を起こしやすい

⑤マグネシウムが少なくカルシウムばかりが多いため、牛乳を摂ると動脈硬化→高血圧→不整脈→心臓病を起こすもととなる。その他のカルシウム過剰による弊害も、いくつも起こる

⑥自然な免疫力が母乳にはあるが牛乳にはない(IgAなど)

⑦ラクターゼという乳糖分解酵素が日本人は少なく、消化不良を起こしやすい

⑧粉乳には三〇品目の食物添加物が含まれており、さまざまな副作用の併発のもとなる

⑨牛乳のタンパク質と脂肪が血液粘度を増し、高脂血症のもととなる

⑩牛乳の脂肪は飽和脂肪酸が多量に含まれ動脈硬化のもととなり、脂肪の量の多さが乳ガン、大腸ガンなどのもととなる

⑪牛乳は視力低下を起こしやすい(宮崎大島田教授)

⑫粉乳となったものは大きく酸化している





朝はしっかり摂らないほうがいい。もし摂るなら非常に消化が良くてミネラル、ビタミンの多い果物とリブレスープを摂るのがベスト。



(1) 朝、目覚めてすぐは、内臓その他の臓器がしっかり活動していない身体がよく活動をし始めるのは起きて三~五時間経ってからです。それゆえ、目が覚めてすぐ栄養のあるものをしっかり摂ったらただただ内臓(胃腸のみならず肝、腎、心まで)は疲れ果ててしまいます。そして、ホルモン系も自律神経系も異常をきたしてしまうことになります。



(2) 日本人は長い間一日二食であったので、朝に食事を摂るのは体質的に合わない



(3) 中国では、時間と病気(経路)の関係が明記されてる。



(4) 一日二食であることにより、胃と腸と肝その他の臓器の休息につながる



(5) 西式健康法の西勝造の実験結果より





一、少食―断食、半断食をしばらくする(次項のファスティング・メニューを参照)。

二、タンパク質を少なく、穀物菜食(特に生野菜・煮野菜)、味噌汁、漬物、果物中心。

三、良いお茶、良い水をしっかり摂取する。

四、マイナス思考を持たない、積極思考を持つこと。

五、酵素のたっぷり入った食事をいつも摂る(つまりは生野菜摂取と果物摂取あるいは酵素サプリメント)。





 

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