10/06/2007

裏・お金の現実 岡本吏郎


裏・お金の現実 岡本吏郎


本格的な「表現の時代」が近い。
道具もいろいろ出てきた。
ブログなどのツールもその一つだろう。
しかし、当面は個性的な没個性が大手を振りそうだ。
本質的には手段が増えただけで何も変わらない。
むしろ、安易なものが大量に生産される分、質は落ちているように見える。


ビジネスは、選択肢の多い者ほど有利だ。
ビジネスとは、活動を通じて選択肢を増やすことだ。
選択肢を増やすと口で言うのは簡単だが、選択肢を増やすには用意周到さが必要だ。
それがスタート段階から限られてしまうのは怖いことだ。


多くの人は選択を我慢すると、何でも手に入る世界が待っていることに気づかない。
そして、まだ手を出す段階にはないのに選択をしてしまう。リスクとはどんなときでも選択することで生じる。
したがって、選択が必要なくなればリスクは減る。
総取りできるのだから当然だ。株だって一銘柄を買うよりも、複数銘柄を買う方がリスクは減る。
いかに、選択の世界から脱出するか。
これが人生という旅の目的の一つだ。


しかし、人間世界でリスクがゼロになることはない。
次の次元のリスクが生じる。したがって、選択からもリスクからも人間は逃げられない。


「なんだ、それじゃ同じじゃないか!」と思うかもしれないが、そんなことはない。
今までいた次元のリスクは間違いなく減る。
また、今まで我慢してきたことを我慢しないで済むのは痛快だ。
選択できるのに選択しないで留保しておくことも痛快だ。


是川銀蔵さんの特徴のもう一つは事実を徹底的に見通すことでした。
どんな成功者にも共通することですが、事実の分析力は最も大事なスキルです。

しかし、これができないのが世の中。ほとんどの人は自分の都合の良いように現実を解釈します。


「ニューエイジ的」は、ポジティブな感覚、自己重要感がわいてきます。
そういう点で非常に良いものだと思います。
ただ、元々がカウンター・カルチャーから派生したものなので、理想主義過ぎる傾向があります。
この「理想主義過ぎる」ところが「ニューエイジ的」なものが受ける理由ですから仕方がないことですが、そこに麻薬性があるのは少し問題だとは思っています。
なお、老荘思想が不況になると流行るように、ニューエイジも不況になると流行ります。
「あるがまま なるがまま」の思想はそういうものです。
そして、デフレ日本でも老荘思想もニューエイジも流行っているわけです。
いくら「あるがまま」が重要でも何もやらなければ何も変わらないのですが、不況期はそういうものととらえるのが良いようです。


「時代は変化する」というよりも「時代には断層がある」
これが答えだと思います。
最初は、気にならない程度の動き。
無視をしていても問題がない動き。
そういう動きを気にせずに、私たちは同じ戦略を続けてしまいます。
ところが、その動きがある時をきっかけに大きくなり、取り返しがつかなくなることがあるのです。


働き過ぎてもそうです。
やり過ぎれば病気をします。
病気をしたら、一巻の終わりです。
その後の労働の質は確実に落ちます。
当然収入も減るでしょう。
ですから、私たちはお金を貯め過ぎてもツケを払わされるのではないでしょうか。
しかし、くどいですが、私たちは人間ですから、それを辞めることはできません。
「貯め過ぎてはいけません」「働き過ぎてはいけません」などという警告には意味がないのです。

仮に、ショッキングなことが起こらないようにするには、常に循環をさせていれば良いことになるとしても、私たち人間はその矛盾に向かっていくしかないのです。
私たちは経験をしなくては何もわかりません。
多くの経験を通じて知恵を蓄え、世の中の変化に対応していくしかないのです。
ですから、やれることは何でもやってみる。
最後は、これしかありません。

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