11/19/2007

ヘザー・ラバット・立て直し屋








ヘザー・ラバット・立て直し屋(イギリスの女性)

「わたしは transformational leader と呼ばれているのです」と話すラバットさんは、改革とか立て直しの仕事をするとき、ふたつのことを心しているのだと言っていました。ひとつは「role model ロールモデル」をもつこと。ロールモデルというは自分がなってみたい人物像である。そしてふたつめは「morale compass モラルコンパス(道徳的羅針盤)」をもっていること。それらは両親が教えてくれたことだけど(彼女の父親はイギリス人,母親はジャマイカンだという)、自身のビジネス行動の規範にしているのだと言うのです。

「ロールモデルを持つということはね」とラバットさんは言います、「みんなの意見を聞くということではないのですよ。」

「大衆というか大勢の言うことを聞くかわりに、わたしは自分の尊敬する人だったらこう考えるだろうな、こういう行動をとるだろうなと考えるのです。わたしの両親だったらこういう街に住みたいと思うだろうな、彼らならこういう番組を見たいと思うだろうな、と考えながら、わたしはランバンを再開発し、BBCのプログラムを作ってみたのです。」

 わたくしはどちらかというとコンセンサス・ビルダーで、なにをするにも事前の根回しに走るタイプでありますが(わたしがランチに出ると、女房は、あ、今日もまた談合ね、などと言いやがるのです)、ラバットさんはコンセンサスなんぞ見向きもしない、決断をもってマネージメントに臨む、いわばわたくしの対極に立つタイプのマネージャーであります。そういうトップダウン型の管理職はふつう自分自身に大きな自信を持っているものですが、「わたしにとってはメンターがガイドラインなのです」と言うマネージャーに会ったのははじめてでした。

「つまりね、メンターに恵まれなかったひとはマネージャーになってはいけないのですよ」とまで言って彼女は笑うが、それは冗談というより、半分以上本気で言っているみたいでありました。

0 件のコメント: