12/20/2007

日本国民に告ぐ・小室直樹







日本国民に告ぐ・小室直樹

日本は義務教育において、最も重要なことを教えていない。
それは、日本とは何か、日本人とは何か。つまり、日本人として誇りを持たせるための教育である。
戦後日本の教育は、それらをすべて悪とされ、おざなりにされた。
学校教育で教えるべきは、自国への忠誠と敬愛である。

アノミー(anoumie)とは何か。
「無規範」と訳されることもあるが、それよりも広く”無連帯”である。
生活水準が上昇すれば、それまでの付き合ってた人たちとの連帯が断たれる。
他方、上流社会の仲間入りを果たすのも容易でない。成り上がり者と烙印を押され、なかなか付き合ってくれない。
かくして、どこにも所属せず、無連帯となる。
連帯を失ったことで、狂的となり、ついには自殺する。

戦後教育は何だ。人間を作るのではなく、条件反射するネズミを作ることを目的としているのではないか。
学校は、鋳型にはまった人間を次から次へと生み出す鋳物工場と化してるではないか。
”金太郎飴”の子供たち。本当に可哀相だ。

評論家西部ススム氏が、かつて左翼運動家として「安保条約に反対した時、実は安保条約など全然読んでいなかった。」と告白しているが、このことが何を意味しているか。
暴れること自体が目的で、反対する理由など、どうでもよかったということだ。
無差別大暴れ。
目的は大暴れだ。
「安保反対闘争」には、何の理由もなかった。
同様に、大学紛争も何の目的も掲げなかった。

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