1/29/2008

竹熊健太郎











竹熊健太郎


俺がIKKIで連載した、韮沢早という架空のマンガ家を追ったフェイク・ドキュメンタリーからの引用ですが、ここでのさいとう氏の談話は本人に取材した本物です(前にも要約紹介しましたがこれが正確な引用)。

竹熊「才能があっても消えてしまった人って、すごく多いでしょう」
さいとう「多いです。よく言うんですけれど、この仕事に必要な条件で、才能なんてのは全体を十としたら二ぐらいのもの。三が努力、五は運ですね。絵が描けるというのは、野球選手がボール投げられますというのと同じことであって、出発点にすぎない。あとは努力と運だということを、よく言うんです」
竹熊「その場合の努力とは何でしょうか」
さいとう「どうやれば自分を一番生かせるかを見きわめることです。それには、自分の能力を冷静に見なければ。ところがこの世界に入って私が一番驚いたことは、みんな自分を天才だと思っていることでした。でもね、たとえ才能があったとしても、それだけではダメなんですよ」
(「追跡者~幻のマンガ家・韮沢早を追え!」月刊IKKI/2001年5月号/小学館 より)



だから、最初に才能があって、次に努力と運がなければならない
。運なんて、それこそどうすればいいんだと思うでしょうが「運も才能のうち」ですからね。この言葉の意味は「運」が向こうからやってきても、その人に才能と努力がなければ、運はそのまま去っていくということですよ。運をつかむためにも、持って生まれた才能と、日頃の努力が肝心だということです。

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