7/26/2007

橋本治



橋本治

私が意外と好きな人。結構この人の著作はチェックしてるな。


近代は「現在」だけで、「過去」を認めたがらない。

どうしてかというと、その「過去」において近代は、「自分の頭でものを考えない、考えられない」という状態にいたからである。

そんな屈辱的な過去を思い出したくない。

-近代がそう思うのは、現在の自分が、「自分の頭でものを考える」を可能にしているからである。と同時に、その「現在」の向こうの「過去」には、「ものを考えられない自分に代わってものを考える他人」がいたからである。

会社への忠誠心だけが高い無能な社員ばかり抱えて、それを基本にして会社の規模拡大を図ったらどういうこうになるか?

「上司は思いつきでものを言う・橋本治」より

利潤を得れば、会社は大きくなります。会社の目的は「利潤を得ること」で、「大きくなくこと」ではありません。
真面目な仕事人間はただ働き、チャラチャラしていられるやつはただチャラチャラしている。現代の国会答弁で、大臣は官僚の調べて書いて来た原稿を、そのまま読み上げます。その「実務は事務方まかせで、えらいやつは好き勝手している」は、昔からなんです。

日本で能力主義が根付かず、年功序列制がそのままになっている理由は、「徳=能力」と解されていいものがそうならず、「徳=特別=なんだか分からない」になっていまうのです。
「やせた現場」をコツコツでも歩き回って、「どうすればこの現場をもう少し豊かに出来るのか?」を考えるのが、日本のやることです。

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