10/14/2007

「勝負強い人間」になる52か条


「勝負強い人間」になる52か条・桜井章一

流れに乗るために大切なことは、頭を使って情報を集めて流れを読もうとする前に、まず素直であらねばならないのだ。

修羅場というのは、「自分の可能性を超えた領域」とでも言えばいいだろう。つまり、修羅場とは、そこに臨む覚悟とか度胸といったものを新たに身に付けられる場所でもあるわけだ。
自分の可能性とか限界を決めているのは、結局のところ、自分の脳だ。だから、人間はふだん自分の頭で考えて「ここが俺の限界だ」と思ったところで止まってしまう。

勝負は常に変化するもの。
それを意識していれば、流れにも敏感になり、やがては流れを見極め、流れを読めるようになる。

人間は前に進むことも大事だが、ちゃんと帰る場所があるということも必要だ。迷ったとき、疲れたとき、一休みしたいとき、立ち戻れる場所がなければ、さまよい人になってしまう。
人間の「心」とは、どこかにあるものではなく、「戻る」ということなのだと、私は思う。自然に戻る。ふるさとに帰る。基本に戻る。素直な気持ちに戻る。そういうことが「心」なのだ。

勝負師は調子が悪くなるということを前提に勝負しなければいけないのだ。「不調こそわが実力なり」。

プレッシャーに強くなるためには「80%」の気持ちを忘れないことが大切だ。つまり、「20%のゆとり」を持つことである。
20%のゆとりが無くて「100%、がんばるぞ」と肩に力が入ると、緊張感が高くなり過ぎてしまう。また、「俺は100%だ」と思っていると相手や物事をナメる感覚が出てしまう。

一度きりの勝負であれば、強い相手と勝負しても勝機はない。
けれども、強い相手とやって負けることほど、勉強になることは他にない。自分は何が足りないから弱いのか、強い相手と戦うことによって、はっきり見えてくるからだ。
それを自覚して鍛錬すれば、今度勝負のチャンスがきたら、少しはいい勝負ができるようになるだろうし、それを繰り返していけば、いつかは勝てるようになるかもしれない。

決断力をつけるためには日ごろの心構えが大切だ。
それは、人間としてごく基本的なことばかりが。
・正直になる
・素直な心を持つ
・勇気を持つ
・物事に正しく真直ぐに向き合う
こういう人間として当たり前のことをしていれば、人間の心が育つ。物事を見る目が育つ。その結果として、決断力がついてくる。

一体感について、ここまでは「相手との一体感」「自然との一体感」「という話をしたが、もうひとつ「自分の中の一体感」ということも重要だ。つまり、頭と体の一体感、心と行動の一体感ということである。
「俺はこういう人間になりたい」とか「私はこれを成し遂げたい」と思ったとき、それを実現するためにもっとも大切なことのひとつは、思ったことはできる限りすぐ実行することだ。
心で思ったことは、すぐに実行する。自分の気持ちにまっすぐ向き合い、素直に行動する。その繰り返しをしていれば、大事なときにも思ったとおりのことを実現できるようになる。

人に対してなにかをしてあげるのが愛ではない。愛とは、「自分の悪を消す心」なのである。
つまり、「悪いことをしてはいけない」のではなく、「悪い感情を消す力を持つ」ことによって、悪いことをしない人間になる。
それが愛であり、本当の強さにつながるのだ。

いくら才能がある人でも、いつもいつも右肩上がりで順調に成功を続けるのは不可能だ。どんなに才能があっても、当然、壁にぶち当たったり、方向性を間違えてしまったりすることがある。そういうときに修正力を持っていれば、次の段階に進むこともできるし、成長することもできる。
つまり、才能を磨くということは、言い換えれば、修正力を身につけるということなのだ。

自立というのは、「準備・実行・後始末」がきちんとできていて、悪いことに抵抗を感じることだ。そうすれば、自分には余裕があるから、余裕がなくて困っている人のことに目がいくはずだ。

男には根性が必要だ。根性のないヤツは強くなれないし、優しい人間にもなれない。
根性というのは、字のとおり「根っこ」である。木や草は、この根があるから生きられる。根がなければ、水も栄養も補給することができない。
根が植物の命の根源であるのと同じように、人間にとって、男にとって、根性というのは生きる根幹なのである。

運がいい人、ツキのある人というのは、いつもニコニコしている。
運が悪い人、ツキがない人というのは、いつもムスッとしている。
人は明るく楽しく生きようとしていれば運も向いてくるし、明るく楽しい人生にできる。

強い人間というのは、必ず「恥の心」を持っている。かつて、それは日本人の美徳だった。
しかし、今の日本人は「恥」や「心」を忘れて、利口に金さえ稼げれば人生の勝者になれるという錯覚を抱いてしまっているようである。
「便利」と「利用」は本来的な人間の「愛」や「心」からもっとも遠いものだ。

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