1/18/2008

長野峻也先生のブログから








長野峻也先生のブログから
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Q,「重心移動のやり方がよく判りません」
A,「実際にセミナーを受けて戴くのが一番。それが難しいのでしたらDVDを購入して戴くのが良いのですが、それも不可能でしたら、『あなたの知らない武術のヒミツ』の発勁の打ち方の解説箇所にイラストと写真で重心移動の基礎的やり方がありますので、それを参考にしてください。サンドバッグを打って確認できれば一番良いのですが、友達に厚いクッションを持ってもらって打ってみるという方法が重心移動ができているかどうかの確認では一般的です。ただし、この場合、三人でやって、一人は押し飛ばされる友達が転んで怪我をしないように待ち構えておいた方が良いでしょう。安全には十分、注意してください」

Q,「丹田の回転、丹田の感覚を指先まで延長するとはどういう意味ですか」
A,「丹田の回転は、スワイショウの動作がそのまま当てはまります。これが横回転です。その他、縦回転と8の字回転も当会ではやりますが、まずはスワイショウだけで十分でしょう。骨盤を左右に捻って戻す・・・という動作に合わせて脱力した腕が振り回される時、丹田の感覚が指先まで達っすることになります。しかし、これは"感覚"を利用したものではなく、単に身体操作で動いているだけなので、スワイショウの動作の時に骨盤が動いている様子をしっかりイメージして身体感覚を高めていく必要があります。それが骨盤の動くのに合わせて背骨が動き、肩甲骨から腕、指先へと連動していくイメージを持つ訳です。この身体内部の感覚は、最初はイメージで思い描いていかなければ生じてくるのは難しいものです。この点は、重心移動について質問されている方にも言える点ですが、イメージ力の乏しい人は、このような身体の内観的訓練法を独習するのは少々難しいでしょう。一度、実際に体験されるのが早いでしょう。経過がはかばかしくなければ御検討をお勧めします」

Q,「故・佐川幸義翁の合気(力抜きと飛ばし)の原理も是非解明してください」
A,「真壁師範代が既に回答したと報告を受けておりますが、私の考えも回答しておきたいと思います・・・。亡くなっておられる方の技の原理を解明するのは不可能ですし、師範代が既にお答えしている通り、その門下の者でもない人間が"解明する"と称するのは無礼千万だと思います。基本的に、私も師範代が答えた内容に同意見です。失礼ですが、貴方は武術・武道の世界の礼儀の意味を知らな過ぎます。もちろん、私は武術の研究家という立場上、一般公開されている情報を分析して技術の原理を解明しようとする者ではありますが、だからといって、『これが佐川翁の技の秘密である』と書いた解説本やDVDを作って売ったりしたら、それは完全に"故人の名声を利用して詐欺行為を働いている"ことにしかならないと思うのです。佐川師範の名声は武道メディアで業界に広く知れ渡っており、亡くなられてから、技術分析して講習会で教えたりする人も何人かいた様子です。しかし、これは、その本人が自分の工夫を"佐川ブランド"で権威付けして人を集めているみたいで、私は感心しません。悪気の有無にかかわらず、そのような恥ずかしい真似をした人物を、まともな武道修行者は相手にしないでしょう。貴方に悪気が無くとも、私も金儲けのためには手段を選ばぬ山師の同類だと思われているみたいで、正直、不愉快に感じさせられます。佐川師範の技を身につけたければ、佐川一門に入門して一から修行するのが当然のことでしょう。佐川師範が亡くなられても、その門下の師範方は活動されているのですから、それは不可能ではないのです。それが筋道を通す大人の男のやり方だと思います。また、そうすれば、いかに原理が解ったところで、それを具体的に体技として駆使するのは全く別のことであるという真相がお解りになるかと思います。また、誤解の生じないように書いておきますが、私は純粋に技術分析として佐川師範の体の合気を
"恐らく、こういうものでは無かったか?"という所感は何度も述べていますけれども、それは私が知り得た情報の枠内で推測して書いたまでのことであり、私自身は全く別のアプローチで、"私なりの武術理論に沿った合気技法"を探究していくつもりです。斯界の道を拓いてくれた先人諸師に敬意を払う気持ちを持たない者に、研究家を名乗る資格は無いと考えております。どうぞ、軽佻浮薄なブランド意識を改められ、武の本質を考えられますよう、願っております。私自身、研究家として自分の発言の影響に十分に注意しなければならないな~と反省させられました」

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